爬虫類が好きな人は少ない気がする。中には話しだけでも額に皺を寄せる身近な人がいる。それでも国の天然記念物に指定されているヘビ、といえば額の皺もゆるめてもらえるかもしれない。その爬虫類は「岩国のシロヘビ」、1972(昭和47)年にシロヘビそのものが天然記念物に指定された。
シロヘビは突然変異で生まれた体が白いアオダイショウ。全身は白く光沢がある。成長すると長さはおよそ180㌢、胴回り15㌢ほど、目はルビーのように赤く、その姿は美しく神秘的、性質はおとなしく、人に危害を加えることはない。昔から岩国だけに集中して生息する貴重な生き物、と岩国シロヘビの館の案内で紹介されている。
もう少し付け加えると、突然変異した白化が遺伝的に安定している例は世界的に見当たらず、大変珍しく貴重なものである。その棲息地は1924(大正13)年にヘビ本体より早く国の天然記念物の指定を受けている。食べ物はネズミ、カエルなど。商売繁盛・開運の守り神様と言い伝えられ白蛇神社もある。(この項は「いわくに通になろう」参照)
先日、そんな「シロヘビ」ついて、資料や模型の展示、イメージ映像、ゲームや体験で楽しみながら理解してもらおうと「岩国シロヘビの館」が新装オープンした。生体展示では目の前で動く姿が、不思議コーナーでは生態の数々が、物語コーナーでは昔から伝わる出来事や伝承を学べる。従来の館に比べると学べる施設に変わった。場所は岩国城ロープウェーの山麓駅前。