
1週間後には新しい年度、令和4年度となる。この時期になると公務員の人事異動内容が新聞紙面の大きな割合を占める。教職員と警察関係に続いて県職員の異動が新聞の1面全体を埋めている。情報公開の一種かもしれないが、どのくらいの新聞読者が異動の全部に目を通すだろうか。これに各市町の異動も加わる。
と言っているが、現役のころには異動内容を熱心にチェックしたことを思い出す。担当する役所の接触している担当者の転出とその後任にを見落とすわけにはいかなかった。鉛筆で人名を押しながら確認したものだ。それでも紙面に名前の載らない一般職の方については情報を待つしかなかった。
今回の県職員の異動。3月初め山口県の公共工事の資材価格を記した「単価表」の情報を県内の土木工事会社に提供し、その見返りに賄賂を受け取ったと事件が発覚した。さらに先の衆院選で山口3区の自民党候補の後援会入会を職制として職場で推進、選挙違反で副知事は辞任した。その事件について県の調査結果が公表された。
公表の中で、自民党候補の後援会加入勧誘は25年以前から常態化していたという。大方の該当者が違反とは思わなかったとしている。調査チームのリーダーは「これを機に自民党に忖度せず他の政党とも平等に対応すべき」としている。この反省が、この定期異動でどれだけ折り込まれているのだろう。処分を受けた職員で昇進している者もいると報道にある。県政を県民のために行う、苦い経験を活かして欲しい。
(今日の575) 送別会まんえんマナー守ってね