a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

2012年11月22日 高知市立城西中学校

2012-11-25 22:49:00 | 旅公演




前日到着すると、
けっこうな人数の先生方が待っていてくれる。
おかげで、搬入はスムーズ。
体育館の暗幕の光漏れも、
すごく念入りにやってくれていて、
大助かりでした。





ここのところ、
わりと町はずれの学校が続いたので、
都会の学校。
どんな反応か楽しみだ。
ワークショップでは、声が出てなかった子が多かったので、
若干の不安はあるのだが…。





客入れから、
生徒たちがいつもの体育館じゃないことに驚く。
この瞬間は、いつも嬉しい。
つい、にんまりしてしまう。
高知のこども劇場の方々が観に来てくれて、
中学生の様子を見ながら、
期待を膨らませてくれている。
一人は卒業生だって!!





なかなか厳しい学校で、
制服がそろってないと体育館入れてくれないらしい。
そのため、若干リハーサルのスタートが押す。
体育館の色口には、
「一度出たら再入場できません」
の張り紙。
まぁ、その辺フォローしたいな、と思う。
若い劇団員たちが、そのことに燃えていたのも、ほほえましい。
寒いので、どうしてもトイレ行く子はいるだろうからね。
リハーサルでも、
照れていて、なんとなく歌えるのだけど…。





開演と同時に、
真っ暗になるのだが、
その時、大きな歓声。
いつもの体育館が真っ暗になり、
劇場になる瞬間。
驚いてくれるのがうれしいけど、
反応がちょっと幼いな、と。
ちょっとした都会の中学校で受ける印象だ。
ちょっとした冷やかしもあるけれど、
客席からかかる声の大部分が、
舞台に反応しての声。
それは、芝居を観ているということだ。
概してそういう声は気にかからない。
ただ、
無意味に声を上げたり、手を振ったり、
そんなことは、邪魔になる。
若干そういう子がいたことも事実。





けれど、生徒参加部分は、
思いのほか声が聞こえてきて、
うれしくなる。
少し暗い中ならば、
照れも軽減、かしらん~。





ある意味、ひりひりするような緊張感で、
ラストに向かっていく。
終演後の大きな拍手は、
信じられるものだ。
そして、今日の公演は、
途中でトイレに行く子もなく、
良い意味で先生の読みを裏切った。
最後まで、芝居を観たい、
そういう思いが、そうさせたのだろう。
ちょっと寒かったけど、
みんなありがとう。





搬出も大いに手伝ってくれた。
先生も生徒たちも。
おかげで、早く終わり、
旅先での良い週末を迎えられそうだ。
高知の子ども劇場の皆さんと、か・る・く…交流会でした。




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東京演劇アンサンブル 第30回クリスマス公演
銀河鉄道の夜

作=宮沢賢治
脚本・演出=広渡常敏
音楽=林光

2012年
12/21 金 AM貸切
12/22 土 14:00
12/23 日 14:00 ※
12/24 月 14:00
12/25 火 19:00
※アフタートーク http://www.tee.co.jp/stage-shoukai-image/ginga/after-talk.html

ブレヒトの芝居小屋
全席自由

料金  当日=4,500円 一般3,800円 学生3,000円
前売  劇団事務所03-3920-5232 http://www.tee.co.jp/ticket-web2.html(PC) http://www.tee.co.jp/tee-mobile-webticket.html (携帯)

2012年11月21日東みよし町立三好中学校

2012-11-25 01:32:37 | 旅公演






中学校の隣にある町立体育館。
立派なアリーナで、
久しぶりに恐ろしい大きさ。
ロープ降ろすのに、
いつも竹竿を使うのだが、
それでも足りず、
イントレ3段組んだ上で竹竿使って、やっと。
そのため、1本ずつしか仕事ができない。



また、カーテンがいわゆる遮光カーテンで、
暗転が効かない。
半面を先生たちが黒ビニールで覆ってくださり、
反対側のバカデカイ面を、
劇団員がやる。
前日仕込は、3~4時間が通常だが、
5時間を越える仕込。
これぞ文化庁公演!!
なんてね。



公演当日も、
とにかく広いアリーナで、暗転が効くように、
ひたすら明かりが漏れないようにする。
これが、とにかくたいへんだった。

客席には、
三好中学校だけでなく、
町内の小中学校から集まってきた子どもたち。
いつもと違う体育館に驚きの声。
開演すると、
その声はさらに倍以上になる。
真っ暗闇になるからだ。
最後まで、粘って、粘ってやった甲斐があった。
普通の体育館では、ここまで暗くなったりしない。
そして、児童・生徒と一緒になって、
先生たちが驚いていたのが印象的。
細かいことだが、
子どもたちと同じ目線になって、
純粋に芝居を楽しんでくれているのがわかる。





子どもたちの参加部分も、
小学生と一緒ながら、
そんなに照れずに大きな声が出ていて、
大成功。
先生たちの参加のシーンもまた、
広いスペースをろうそくの炎だけで照らす様子は、
本当にきれいである。
2F席からのぞきながら見ていたが、
ほんとによい劇場空間になったと思う。









バラシで声かけてくれた先生が、
数年前に別の学校で、
文化庁公演を担当してくれた先生だった。
言われて、思い出す。
印象的な公演だったし、
何より先生の雰囲気、覚えていた。
またこうして再会できたことを喜んでくれた。
続けていると、
こういうことがあるから、たまらないのだ。