前の学校からの移動が、
一般道でなかなかの混みよう。
予定より30分遅れて到着。
それでも、多くの先生方が搬入にいてくれて、
荷降ろしを助けてくれる。
あっという間。
この学校は、
小学校と中学校が同居している。
この観客層は、実はもってこい。
小学生だけだと、
落ち着きがなかったり、
5,6年生が照れすぎたりしてしまうことがある。
また、
中学生だけだと、
幼い反応で騒ぎすぎたり、
やはり照れて歌わなかったり…。
それが、
小中学校一緒だと、
とてもバランスが取れるのだ。
小学生は小学生らしく幼く、また素直。
中学生は中学生らしく、少し大人態度でそこにいる。
異年齢の関係が生まれている。
いい環境だよなー。
いつものように真っ暗になる体育館。
小学生から歓声が上がる。
ほかのどの劇団よりも、
見事な暗転だと思う。
その暗転が怖いのか、
小さな子どもたちは、
ジョバンニが出てきただけで笑う。
影が動くごとに笑う。
わざと笑うのだ。
怖い思いを吹き飛ばすために。
あまりにも不自然なくらい、大きな声を出して笑う。
それを見て、かえって落ち着いて感激する中学生。
おもしろい空間。良い空間だ。
けれども、子どもたちは知りたがっている。
初めて見る演劇で、何が語られているのか。
たとえば鳥捕り。
聞きたいセリフの瞬間の静寂。
「どうしてあそこからここまで急に来たんですか?」
その後に、どんな答えが聞けるのか、
待っている。
その好奇心が、僕たちの舞台を引き上げてくれるのだ。
参加部分も、
小学生は明るく、楽しく、元気よく。
中学生はそれに知性と、理性を与えるかのように、
舞台と一体になった。
終演後の余韻もそのままに、
たくさんの先生方が手伝ってくれて、
ずいぶん助かりました。
本当にきれいな山と川に囲まれた町での、
素敵な公演となりました。