a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

2012年11月27日 土佐町立土佐町小中学校

2012-11-29 18:22:46 | 旅公演


前の学校からの移動が、
一般道でなかなかの混みよう。
予定より30分遅れて到着。
それでも、多くの先生方が搬入にいてくれて、
荷降ろしを助けてくれる。
あっという間。



この学校は、
小学校と中学校が同居している。
この観客層は、実はもってこい。
小学生だけだと、
落ち着きがなかったり、
5,6年生が照れすぎたりしてしまうことがある。
また、
中学生だけだと、
幼い反応で騒ぎすぎたり、
やはり照れて歌わなかったり…。
それが、
小中学校一緒だと、
とてもバランスが取れるのだ。
小学生は小学生らしく幼く、また素直。
中学生は中学生らしく、少し大人態度でそこにいる。
異年齢の関係が生まれている。
いい環境だよなー。



いつものように真っ暗になる体育館。
小学生から歓声が上がる。
ほかのどの劇団よりも、
見事な暗転だと思う。
その暗転が怖いのか、
小さな子どもたちは、
ジョバンニが出てきただけで笑う。
影が動くごとに笑う。
わざと笑うのだ。
怖い思いを吹き飛ばすために。
あまりにも不自然なくらい、大きな声を出して笑う。
それを見て、かえって落ち着いて感激する中学生。
おもしろい空間。良い空間だ。



けれども、子どもたちは知りたがっている。
初めて見る演劇で、何が語られているのか。
たとえば鳥捕り。
聞きたいセリフの瞬間の静寂。
「どうしてあそこからここまで急に来たんですか?」
その後に、どんな答えが聞けるのか、
待っている。
その好奇心が、僕たちの舞台を引き上げてくれるのだ。



参加部分も、
小学生は明るく、楽しく、元気よく。
中学生はそれに知性と、理性を与えるかのように、
舞台と一体になった。





終演後の余韻もそのままに、
たくさんの先生方が手伝ってくれて、
ずいぶん助かりました。
本当にきれいな山と川に囲まれた町での、
素敵な公演となりました。