a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

2012年11月20日 美馬市立宮内小学校

2012-11-22 02:00:08 | 旅公演




高松市内からの移動。
山越えで、徳島県の山側の学校。
マイクロバス以外は、高速ではなく下道で移動。
途中、道路工事によって通行止め時間があったり、
思いのほか、トラックが通りづらく、
到着時間が大幅に遅れる。





今日の学校は、全校児童数が19名。
今年度で、隣の学校と合併し、
今回上演する学校側は閉校となる。
そういうシュチュエーションの学校での上演は、
まさに文化庁ならでは。
搬入のお手伝いも何人か先生が待っていてくれていた。
予想外の小さい体育館で、
前日仕込は若干時間にずれこむ。
天井が低いのは楽なのだが、
狭くて、同時に仕事ができない。
それでも、何とかこの日は宿飯であたたかいものが出る時間に間に合う。







開場時間前になると、
近所の方々が、ぞろぞろと集まってくる。
隣校もバスでやって来て、客席は100名弱。
10分ほど遅れての開演。
宮澤賢治の『風の又三郎』の舞台のような、
山の小さな学校。
この子たちとやれるのはうれしい。
一人欠席と聞いていた子も、
お母さんと客席に座っていた。





参加の部分、1年生から6年生まで、
少しのテレと、
伸び伸びとした健やかさで、
思いっきり参加してくれている。
静かに、食い入るように芝居を観ている。
今日、この体育館にいた人は100人にも足らない。
けれど、ここに居合わせたすべての人たちにとって、
忘れられない1シーンでも、
それだけでも、ずっと心に残っていてくれたらいいなぁ、と思う。
とっても小さなお子さんも来てました。
きっと、その子にとっては大人っぽ過ぎて、
退屈した時間も長かったろうと思う。
それでも、最後までそこにいた。
その場にいたすべての人によって、
劇場空間が創造され、
芸術へと昇華されていく。
尊い“ライヴ”だなぁ。





いつも手伝ってくれる子どもたちが、
バラシにいなかったのがちょっとさみしかったけど、
でも、
先生方の感動を聞くことができて、
それも良かったかな。



最近、舞台写真を撮っているのだが、
何とか、全校児童みんなの顔、撮れたんじゃないなぁ~。