アフガニスタン：死刑判決の出し方って

　アフガン，マザリシャリフ。先日涜神罪で死刑判決の出たバルフ大の学生さんの件，続報：

BBC news, South Asia Afghan reporter shocked by trial 25 February 2008

　英Independent紙に語ったものだそうです。死刑判決を受けた際の状況などの報告。
　裁判官たちは十二分に議論を尽くしたのでしょう，被告が法廷に呼び出されて4分後には死刑判決が言い渡されたそうです。反論は認められず，弁護士もなし。裁判前に一ヶ月ほど警察に拘束されましたが，それは彼の身の安全―殺されないように―のためだったという。

　逮捕にいたる事情は，まあ，他愛もないというか。

　学生間で，彼が冒涜的記事を書いてる，と言う旨の主張があり，それを聞いた宗教の先生が彼に事情聴取。いやただ，どうして男性には重婚が認められ，女性にはそうでないのかっていう記事をイランから引っ張ってきただけですよ？と答えた。

　それが悪かったようだ。

「裁判官たちは僕なしで意志を決めちゃってたんだ」と彼はIndependentに語る。「彼らが僕に話し，視線をやるやり方ったら，死刑囚をみるようなもんだったね。僕は言いたかったよ，『それは違います，僕の話を聞いてください』って，でも僕には説明の機会が与えられなかった」。

　これが最終結論と言うわけではありませんけど…ふと脳裏を予防拘禁とか夜と霧とか民族法廷とかいう単語がよぎった私は，きっとアフガンには行かないのが身のためでしょう。

　…一応曲がりなりにも裁判の形式だけは整っているだけタリバンよりマシといえるかもしれない。かもしれない（私は形式を重んじようとする性質でして）。タリバンならきっと，銃を押し付けての熱い説得がある（かもしれない），そこで恭順を誓えば助かる可能性だって…（「英語教師は暗殺されるに値する：タリバン」）。

関連記事：
「涜神罪は死をもって償われよ―アフガニスタン」
「議会は死刑をもって涜神罪を罰すべしとす：アフガニスタン」

　それと関係するかもですが，私は女の子をナンパする趣味はありませんし，ポピュラーミュージックを鳴らす趣味もありませんので，きっとサウジはそこそこいけると思います：

BBC Saudi men arrested for 'flirting' 23 February 2008

　メッカの商店街で，音楽鳴らしたり踊ったりふしだらな格好（宗教警察基準）をして女の子にお誘いかけてた若者たちに大手入れ。
　ええと，さらにはヴァレンタイン・ディの赤い薔薇も規制対象ですって。よし来年のその時期にはサウジだ。べ，べつに女の子に縁がないからじゃないんd（略

　…たぶん，お酒も禁止だから，その点は困ったものですが。
　…あとたぶん，髭のない男性にはまた別種の危険が…しかも下手すると被害者まで罰せられかねないし…。