空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

私信:ごめんグルジアのオリンピック攻勢についてはこれみてください

2008-08-13 23:51:56 | Weblog
 私信。グルジアのオリンピック攻勢を短く纏めるとこんな感じかと思う:

【開戦前】延々南オセチアでいがみ合ってた→ロシア,その北側で演習→オリンピック前なんでグルジアが一方的に停戦宣言(→その所為で南オセチア内のグルジア軍が殴られっぱなし状態になったらしい→グルジア,キれる)→オリンピック開会と同時にグルジア,大規模攻勢を発起→

【開戦後】ロシア+南オセチアの応戦→ロシア(が待ってましたとばかりに),増援つぎ込む→グルジア負ける→アブハジアまで増援を得て元気になって攻勢→グルジア警備艇撃沈さる。首都と海との間がアブハジアから進出したロシア軍に脅かされる。南オセチア方面では間近の基地ゴリを放棄せざるを得なくなり,首都にヒキコモリ→

【結末】ロシアはアブハジア方面で要衝の渓谷を手に入れ,南オセチアからグルジアを排除し,ひとまず満足したので停戦を受け入れてやった。

 そーしたあれやこれやは,『週間オブイェクト』「ロシア軍、作戦行動を停止」(及びその一個前)のエントリ並びにそのコメント欄でリアルタイム追求されてます。『軍事版常見問題』「8月8日,ロシア-グルジア開戦【五輪同時開催】」も参照されたし。

 なお,ニュースを見る際はサーカシビリさんの写真を見ないことをお勧めします。

『グルジア,強かったっぽいよ?』的言及に行き当たる可能性がありますが,『強いなら撤退しないよね?』でFA。多少イスラエルに教練してもらったところで,相手はチェチェンとかでばっちり実戦訓練してるわけですし。
 装備は双方T-72が最強陸戦兵器っぽいのです。装備が同じなら,多少練度が高いとしても,数の多いほうがかつわけで。

 状況的に,グルジアの決断は「見切り発車のでたとこまかせ」だった感さえあります。いや計画的行動ならもっと国際的根回しするだろうし(そしてとめられるだろうし),事前の準備くらいするだろう。というか,所謂西側のお友達からは温かい声援をもらえるだけで,グルジアは結局実弾的意味では独力無援。

 寧ろ対応のよさからして,ロシアの方こそ十分な準備をしてたとさえ思えるわけで。

 恐らくは,ロシアは「あらゆる状況に応じ得る用意」を万端整えていたんでしょうな。『グルジアが暴発しなきゃ,ゆっくり南オセチア領内のグルジア兵を擂り潰そうか。ああ可哀想だねぇ。暴発したら,ああそれは残念だったねぇ』みたいな,やる前から結果の分かってたような,そんな戦争だった感じを抱いちゃいます。

 さてそうすると,メドベジェフ・プーチン閣下とサーカシビリさんとのプレイヤーレベルの差が…という感がでてくるのでして,ですのでサーカシビリさんの写真はみない事をお勧めします。

 …もうちっと深刻そうに…ね…? たのむから…。
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