空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

見た記事メモ(2013-02-07)

2013-02-07 21:52:07 | Weblog
おおやにき 武力と日常(6・完) 2013年2月 7日 18:25

「蕨の粉」について本郷氏が迂闊なことを書いているようなのだが(「蕨の粉がどういうものかは分からないが、少なくともさほどうまいものとも、貴重なものとも思えない」,またびき)私がこの時点で「いやいやいやいやいや」と突っ込みを入れてしまった件。

 いやどう考えても貴重品であって,超最後の手段であって,(おおや先生:「そもそもワラビの根に含まれているデンプンの量もたかが知れているのであって、クズよりも少ないので採取・製造に大変な手間がかかるとWikipediaにも書いてある」),盗めば怒られるよなあどころか(特に流れのよそ者がやった日には)全力を挙げて奪い返した揚句報復として殺害するくらいはあるよなあ状況的にと思えたくらいには辺境地帯出身のワタクシ。

 蕨は毎年生えてくる宿根さんだが,そりゃあ根っこを取っちゃったら翌年はもう出てこない訳で。
 そんなもんまで食べざるを得ないのは,『とにかく今の瞬間を生き延びて,なんか未来に奇蹟が起こることを期待する』とゆーくらいのものだろうなーと想像付く。

 …これで『子供のためを思ってやっちゃったんだネ☆ もう☆ もうやっちゃダメだゾ☆』で放免した日には,翌日その村の秩序は完全崩壊し,拳王軍ですら恐怖のあまりドン引きするくらいの絶望ヒャッハー状態になる。

 作文してみれば,こんなもんだ:

 核シェルター建設中に核戦争が勃発。
 作業員さん28名が,自分たちが建設中のシェルターに逃げ込む。
 幸い,水だけは十分あるという幸運に恵まれたが,食料が2800キロカロリー分(大人一名一日分とする)しかない。
 一応,外界の放射能が減衰するまで,2週間(14日)閉じこもらないといけない。

 ひとり100キロカロリー分配して(※絶対足りない),あとは水だけ飲んで,二週間後か,それとももしか運よく10日後くらいに来てくれる救助を待つ。それが「公平」というものだろう! ―外部からの救助がなければ,単に全滅するだけだが。しかし,ぎりぎり数人は,もしかしたら生き残れるかもしれない。

 ここでたった一人が2800キロカロリー独り占めしてしまえば,まあ一日200キロカロリーでも絶対足りないが,他の人はゼロだからね。その一人が生き残る確率は,「公平に分配」した場合より,28倍以上高い。

 それがこの社会の契約の結果ならそれはそれで正義だろうが(全世界の人類のうち,その人の頭のなかにだけ,コスモクリーナーの設計図があるとすればどうだろう?),単に仲間を出し抜いた不正行為の結果として彼だけ生き残る確率最大,他は全く平等に極小となったら…

 …まあ,なあ(なお参考:ひらまつつとむ『飛ぶ教室』)。


 なおさらに参考:

国家鮟鱇 [歴史と伝説]蕨の粉 2013-02-07

 元資料だと,巫女のところの息子二人が犯人だったという。




 我々は目の前で「国際社会の利益に絡」むかどうかがすっげえ重大な意味をもつことを見たばかりなのでちょっと想起するとよいのです。

 具体的に言うと,李明博氏の,韓国大統領として乾坤一擲の伝家の宝刀・竹島カード超爆提示後ほどなくして尖閣問題勃発。国際社会的に『竹島? なにそれ? あーリアンクール? ああそう,所で台湾周辺のシーレーンの安全保障についてなんだが』的状況になった件。

 あの時ほど彼を憐れんだ瞬間はない。私は深く深く同情した。いろんな意味で。
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