空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

アイヌ文化への興味が高まりつつあるなか

2018-06-28 12:44:58 | ノート


 だれか偉大な首長の死の記念のために作られた文様をトイレマットに仕立てたりするなら配慮に欠けるが、そーでもねーんじゃねーですかねー。



 クレームは、いいかえれば「殺人者が被害者の財産を利用して儲けようというのは倫理的にどうか」というものであり、それはそれで正当な問題設定に思える。
 だが、およそ世の中で流通するものはあらかた商品であったりするなか、こうしたクレームは「アイヌ以外がアイヌ模様を取り扱うな」ということになりかねず、してみるとアイヌの話は単に消えて行くしかなくなる運命に置かれかねない。

『ゴールデンカムイ』がアイヌに一定の敬意を抱きつつ商業的に大成功をおさめ、アイヌの存在への注意がたかまりつつあるなか、ポリコレ棒で他人をぶったたいてコスト安く快楽をえようというひとびとに配慮しすぎるのはなんかなーとおもう私である。



 日本食警察が跋扈してもおもしろくねーなーと思う私である。

 なんといおうか、こうして「「義憤は快楽」「公共性を擬装した加虐性」(2018-06-27)」なひとたちが跋扈するのは、カネをかけずに娯楽を得ようという欲望に基づくものと考えると、割とすっきりする点がないでもないな。
動機「注目を浴びたくてやった」(2018-03-07)」の件も、ヒマはあるがカネがない者が質の高い快楽を得ようとおもえば、なるほど、愛国だの正義だのという概念でかるーくネットの無料サービスをつかって有名人に話しかければ―と言う構想にもとづくなあ、と考えれば、これでそれなりに理解できるし。
 この「質の高い快楽」と思えそうなもの、正義や愛国に殉じる快楽というのはただ酒を呑むより高級にみえそうでもあるが、なるほど一定の社会的立場を持つ人たちもハマるらしく―「「若者の右傾化」はやや疑わしい?(2018-05-18)」など―

 ―あの種の人々の行動原理を統一的に解釈できる余地を提供するなあ、と思う今日この頃。
 娯楽にはきちんとカネをだそうよ。
 そうではなく、『このオレ様の人生の時間と言う貴重な資源を投入しているのだあああああ』とかなると、無駄に高い使命感と無分別なコスト回収志向とが相俟って合い混じって、他人にぜんぜんわけわかんなくなるよ。
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2 コメント

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誤解もあるから (hilowmix)
2018-06-30 09:30:22
人にせよ民族にせよ、複数が接触するとそこには誤解、誤用が生じる。
驚き、時には恐怖し、時には憧れる。
学び、真似、なんだか妙なことをしてしまう。
滑稽なこと、首を傾げることが無数におこり、その中からまれに、互いが目を見張るなにかが生まれる。
他者と共存する意味がそこにある。
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Unknown ()
2018-07-01 22:19:29
でまあ、ポリコレ警察による制圧は、そうした出会いをそもそも抑圧する結果をすぐさま招くよねーということで困ったちゃんだなーという。
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