空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

【イラン】ウクライナ民間機誤撃墜事件メモ

2020-01-11 16:02:35 | Newsメモ
 イランが誤撃墜を認めた。

BBC Iran plane crash: Ukrainian jet was 'unintentionally' shot down 11 Jan 2020

Iran says its military "unintentionally" shot down a Ukrainian passenger jet, killing all 176 people on board, Iran's state TV reports.

The statement said it had done so due to "human error" after the plane flew close to a sensitive site belonging to Iran's Revolutionary Guards.


 あー革命防衛隊への多少の締め付けを決意したわけですかねーこれ、もしかして。

The downing of Ukraine International Airlines flight PS752 with the loss of 176 lives came just hours after Iran carried out missile strikes on two airbases housing US forces in Iraq.

In a tweet on Saturday, Iranian Foreign Minister Mohammad Javad Zarif suggested "US adventurism" was partly to blame for the downing of the Ukrainian jet.

The announcement by Iran's military marks a stark departure from the denials of recent days. As recently as Friday, Iran was insistent that the plane had not been shot down.

On Thursday, government spokesman Ali Rabiei accused the US and its allies of "lying and engaging in psychological warfare" in their speculation over the cause of the accident.

But as evidence pointing to a missile strike built, calls for a transparent investigation grew louder.


 証拠が出てきてしまって、逃げようもなくなった、と。

On Thursday, TV images from the crash site showed a mechanical digger helping to clear debris away, raising concerns that important evidence could have been removed.

 まあ、ブルドーザーをあんまりはやく出しすぎましたよねー。

産経新聞 「【米イラン緊迫】「米国の冒険主義が起こした人的ミスだ」イラン外相(2020.1.11 13:38)」

イランがウクライナの旅客機を誤って撃墜したのを認めたことについて、イランのザリフ外相は11日、ツイッターで「米国の冒険主義が引き起こした危機の際に起きた人的ミスだ」と主張

 えらく意図的な人為的ミスもあったもんだな。

 尤も



 直訳なら、「起きた」は出てこないかな。米国の冒険主義に引き起こされた危機に際して、ヒューマンエラーがこの災害を導いてしまった(結果してしまった)―と言うほうがより原文に近いかも。

 …まあその、国内向け、かつ国外の反米思想家むけのガス抜きプロパガンダと思えば、まあ相当高位の人物がいわなきゃあいけないことなのだろうなあとも理解ができるかと思う。ほら、1990年代くらいまでは、閣僚任命1週間くらいで太平洋戦争肯定発言で辞任コースにはいるひとがいたじゃないか。あれは旧軍人遺族会向けに一定程度必要なサービスだったはずでしょう。

 以下、正直なところ、これは私は『米帝が絡むと内藤先生が判断を過つ』例と見る。



 意図的に撃墜するならもっとこう、ウクライナじゃなく、もっと西よりの国の飛行機を狙うべきじゃないかとか(いや最大限の努力を払ってウクライナだったという可能性は排除できないにせよ、トランプに対するあてつけとしてウクライナ民間機を撃墜したなら、それはそれでセンスが壊滅的にダメじゃない?)。

 カナダ人が多数乗っていた、というのはこの陰謀論に整合的とはいえるが。米国人が乗っていない機体を狙ってトランプが行動する理由を減らした、と言う説明もないではないが、ならばよりトランプに対する攻撃として迂遠になる。

 ミサイルを撃っていない、純粋な事故だというなら、何よりまずボーイング社を呼び出すべきだろうとか。



 そりゃ避けたいだろう。もしそのウクライナ機撃墜の想定が当っていたとしてもそうだろう。





 いや、そこまでのアレな相手だと、IS並みに世界の敵だから。トランプのほうが遥かにマシな存在として取り扱われるようになるから。
 だってたとえばWWIIの開始時点だって、スターリンソ連が世界の不安定要因だったことは実際明らかだったでしょうに。ヒトラードイツを打破するためには、それよりはマシな同盟者として選ばれたわけでしょうに。結果どうなったかはともかく。









最後の瞬間に、イランが本当のこと言っていても黙って見捨てる」とあるが、今いっていることと違う「本当のこと」をどこまで・どのように想定しているのかは不明。




 この一件、上掲のお三方の中では中田先生が最も(発想としては悪辣ながら)妥当と思う。
 誤認による撃墜、を事実・真相として認めた上でのことだが



 これが、現時点では世界の平和安定のために最も好ましい可能性かな。
 こうした判断をしたとしたら、これには現ミャンマー指導層みたいな安心感がでてくる。あれこれやらかすし、頑張ってできるだけ隠そうともするし、本質的問題に即座に全面的に取り組みはしないものの、やらかしたこと自体は認めるし、一定の責任を認めて「手打ち」をするにはする、というのは、「言葉が通じる」ということだ。

 メモ追加

BBC Iran plane crash: Trudeau believes that missile downed jet 10 Jan 2020

Amid tensions heightened by the US killing of top Iranian general Qasem Soleimani on 3 January, Iran has said it will not hand over the recovered black box flight recorders to Boeing, the plane's manufacturer, or to the US.

However, Iran's Foreign Ministry has invited Boeing to take part in the official inquiry into the crash.


Iranian TV pictures later in the day showed the crash site being bulldozed.

Iran's Civil Aviation Organisation (CAOI) chief Ali Abedzadeh said: "The plane, which was initially headed west to leave the airport zone, turned right following a problem and was headed back to the airport at the moment of the crash."

Mr Abedzadeh added that witnesses saw the plane "on fire" before the crash, and that pilots had not made any distress calls before trying to return to Imam Khomeini airport.

"Scientifically, it is impossible that a missile hit the Ukrainian plane, and such rumours are illogical," he said.
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