バイドアで「棄教」「通敵」の廉で７名が断首刑に処せられたと言われる

　南ソマリア，バイドアのイスラミスト政権は金曜，7名を通敵・棄教の廉で断首刑に処したという：

Garowe Online　Somali Islamist insurgents behead 7 people Jul 10, 2009 - 5:12:41 AM（元記事はAP）

　これについては，アルシャバブがそのように声明したもののようですが，しかし後になって（土曜），彼らは処刑はなかったものと主張するようです：

Shabelle media Network　Islamists refute that 7 people were executed in Bay and Bakol regions 　Posted: 7/11/2009 10:43:00 PM

　虚偽のニュースを広めた者について調査する，とのこと。

　通例，アルシャバブ政権の言う「虚偽のニュース」とは，「アルシャバブにとって都合の悪い真実・事実を語るニュース」の意味であって，

　…（AP伝が示唆するところからして）モガディシュ攻勢に失敗した「役立たず」を「暫定政権に通じた者」＝「スパイ」＝「棄教者」として，当然の処置として処刑したところ，思わぬ反響があって驚いて先だっての公表内容を否定しに掛ったものかと邪推してしまいます。まあ当たるとも遠からずだろう。

Shabelle media Network　Government official killed in Mogadishu fighting　Posted: 7/11/2009 8:31:00 PM

　首都北部Abdal Aziz区での戦闘で政府治安部門director,Nor Hassan Ali"Nor Dakle"氏が戦死したとのこと。
　反政府側としては，一定の戦果は挙げておりますし，自由行動のできる地域を，あるいは一歩一歩広げているのかもしれません。

　とはいえ，AMISOMが警備している大統領官邸・空港など枢要な施設を奪取するには戦力が足りず，押しきれないでしょう。

　例えば，正面切って正規軍の正規の装甲車両を撃破する能力は持ち合わせていないでしょうし。どっかの貧乏帝国軍みたいに歩兵を使いつぶすには，あまりに歩兵の値段が高いでしょうし（「外国人」戦闘員はコストが高い！），といって大規模複数自爆テロに使えるだけのソマリ人青年も，調達は難しいだろう。