ケニアでのレイシスト説教師支持デモ始末記

「ソマリア議員はケニアを安全地帯として利用すべきでない」

BBC news Stop hiding in Kenya, Somali MPs told 20 January 2010

　ケニア移民相Otieno KajwangがBBCに語るに，ソマリア暫定政府の議員たちに対する寛容は尽き果てようとしている。彼らはケニア（ナイロビ）をsafe havenとして利用するのをやめるべきである，ケニアに居たいなら難民登録してキャンプに行けばよい，それが嫌なら国に戻って自分の国のめんどうをみろ！

　ケニア警察は，先日のracist説教者への支持デモ制圧に際して，ソマリア議員・閣僚を12人ほど拘束（のちに解放）した。ソマリアはこれに抗議したが，それに対する，これは返答ということになる。

　なお一般ソマリ人も300名ほど拘束，うち141名は移民法上の問題があったとされる様子。


BBC　Kenya charges Muslim activist over hate-cleric riot 　19 January 2010

　一日前の記事。抗議デモを組織したAl-Amin Kimathi氏が拘束されたという話から始まる。ソマリア閣僚級の人物としては，元外務相Ismail Hure Buba氏も拘束されたのだと名を挙げて言及される。

　人権団体としてはKimathi氏の拘束も好ましからざるものとする。なんと，我々（ケニアの）指導者の多くは，国民間の不和を煽り，我々ケニア人が一つにまとまるのを好まぬかのようだ！と悲憤慷慨する―という様子なのだけど，

　…いや，なんつーか，『ユダヤ人を殺せ！ヒンドゥー教徒を殺せ！西洋人を殺せ！』だなんて煽りまくる人間を支持する人たちに言われたくない。絶望的な不寛容を絶叫する向きに限って，自己の見解への寛容を要求すること著しいのは洋の東西問わぬものかと，まあ思われたことではある。