空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

プントランド大統領はエリトリアを非難する

2009-10-24 18:00:00 | プントランド関連
Garowe Online Somalia: Puntland president criticizes Eritrea, warns migrants  Oct 22, 2009 - 10:33:19 AM

 ボサソ,10月22日発。プントランド大統領Faroleはエリトリアを地域の安定破壊工作の廉で非難する。テロ要員として訓練した者たちをプントランドに送り込んでいる,というのである。

 まず,プントランドで生活し,仕事しようとする経済的難民の一群に言及する。そうした「人々の一部は,アデン湾を超えて向こうへ行こうとボサソにくるのだ―しかし彼らのうちには,我々を破壊しようと送り出された者たちがある」。というのは,「彼らの一部は外国で軍事訓練を受けたものだ。エリトリアは,そうした国のひとつだ。また他の国もあろうが」。

 さらに,「ソマリ市民とソマリ人との間には区別が」あるとし,イェメンのソマリア大使館が「ソマリ人に帰国ビザを発給しているが,これは受け入れ難いことだ」とする。「ただプントランド国民がプントランドに帰国することができる」。

 エチオピアなど,民族的にソマリ人に属していようとも,ソマリア国民・プントランド国民でなければ「帰国」はできないというわけである。

 なおさらに,国民にプントランド国内に巣食う正体不明の一団に注意するようよびかける。というのも最近,治安部隊が一団の人々を逮捕したが,「我々は彼らが訓練された者としっており,それで我々は彼らを逮捕したのだ」。「誰であれテロリストとして訓練された者は,プントランドで生活してはならない。我々は,我々の社会ないし我々の隣人―たとえばエチオピア―の治安を破壊しようとする何者をも許容しない」。

 どういうことかと言って,経済難民,ないし国内避難民の形でプントランドは人口流入を受ける側だ。相対的な安定のなせるわざだが,となるとプントランドはテロ活動家の安心できる隠れ家ともなり得るというわけだ。なにしろ不安定地域と直に接していて,移動は止め得ない。

 特に南中部ソマリアのテロリストたち(さらにはオガデン地方の独立運動)へ通じる「道」として利用されては,エチオピアの覚えが悪くなる。いくら有力な後ろ盾,援助者,パートナーであろうと,勝手に国内に踏み込まれたり,治安作戦を展開されては困るのである。あの件は,よし仮に裏では話がついていたとしても,『我が国としては与り知らぬこと』と表明したからには,一般市民的対エチオピア感情はよくはなるまい。やはり困るのである。メンツも立たんし。

 なお最近,プントランドは某氏族間闘争を終結せしめるべく努力中であって,これに一言していわく「もし我々が今日200人の閣僚を任命したとしても,十分ではあるまい」と,氏族間闘争を個々の氏族の満足のいくように終わらせることはできないという。しかし諸氏族に土地争いをしないよう語る。というのも,「全ての土地は政府に所属するからだ」。

 また10月11日のボサソの火事鎮火に努力した関係諸機関・諸故人を称賛,さらにシアード・バーレがプントランドに港と南北高速道路を作らせたことに言及,感謝の念を表す。

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