空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

これが「大政翼賛スクラムを自ら進んで組み、批判しないどころか政権をヨイショして恥じない」姿である

2015-06-14 15:19:14 | Weblog
「報道の自由」テーマ。ちょっと記事検索をしてみたのです。

Livedoor News 中居に質問「グッディ」株上昇もフジはジャニーズ体質 2015年6月13日 16時0分 東スポWeb

 ジャニーズさんのアイドルさんの記者会見に際して、ある質問の自粛要請があった。それをフジテレビが無視したのだそうだ。ほかのメディアはこのフジ担当者の態度を批判する。

「そういうことを言うのは大体、“ジャニーズシンパ”の記者。I女史に頼まれたんだからその通りにするのが当然のこと、と思っている。何の疑問も持たず、強い芸能プロの意向に沿ってしまう」(同)

 権力に阿る態度に敢然と対峙するフジテレビ⊿ということになりそうだが:

そう考えると「グッディ」の姿勢には拍手を送りたい、と言いたいところだが、手放しに称賛もできない。というのも「グッディ」を放送するフジテレビは最近、気に入らないメディアを取材に呼ばない姿勢を平然と取っているからだ

 フジテレビも、自分が権力であることを十分に利用している。これでは片手落ちというべきだ、という東京スポーツ。オチが秀逸で:

ちなみに「グッディ」とI女史がトラブルになった問題のイベントに、本紙は呼ばれなかった…

 東スポさんほどに見事な文章を書くのはなかなか難しそう。
 ところで

Biglobeニュース 報道の自由度ランク 日本は産経記者起訴の韓国より低い61位 NEWSポストセブン6月13日(土)7時0分

フランス・パリに本部を置く国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」が2002年から毎年発表する「報道の自由度ランキング」の順位」であるが、「民主党政権下の2010年には11位に上がった。しかし、自民党政権に戻ると一気に低迷。2013年は53位、翌2014年に59位、さらに今年は過去最低の61位に順位を落とした

世界のジャーナリストからNOをつきつけられているのに、日本の大マスコミは危機感を感じていない。大新聞とテレビは大政翼賛スクラムを自ら進んで組み、批判しないどころか政権をヨイショして恥じない

 だ、そうなのである。
 そこで大新聞等々の見解を見てみよう。まずは:

産経新聞 村山元首相「戦争繰り返す」 安倍政権の積極的平和主義に懸念 2015.5.18 22:08

村山富市元首相は18日、東京都内で講演し、安倍政権が掲げる積極的平和主義に強い懸念を示した。「いっぺんも戦争をしなかった戦後70年の歩みは何事にも替え難い貴重な経験だが、その経験を無視して、また戦争を繰り返すようなことをする」と述べた

 これが「大政翼賛スクラムを自ら進んで組み、批判しないどころか政権をヨイショして恥じない」姿の一例である。

産経新聞 民主党が無期限キャンペーン 「安倍政権の暴走ただす」 2015.5.20 20:52

民主党は20日、新宿駅西口での演説会で「安倍政権の暴走をただす全国キャンペーン」と銘打ち、政権批判を展開した
演説会には、党首討論を終えたばかりの岡田克也代表が駆けつけ、安全保障関連法制について「国民に説明しないままやっていいのか。一緒に戦ってください」と呼びかけた

 これが「大政翼賛スクラムを自ら進んで組み、批判しないどころか政権をヨイショして恥じない」姿の一例である。

毎日新聞 日本研究者:さらに賛同者、457人に 安倍政権への声明 2015年05月19日 21時49分(最終更新 05月20日 06時58分)

欧米の日本研究者ら187人が、戦後70年を過去の植民地支配や侵略の過ちを清算する機会にするよう安倍政権に求めた声明に対し、さらに賛同者が270人増え、世界で457人が署名したことが19日、分かった。欧米では、安倍政権の歴史認識に対する懸念が高まっており、8月にも首相が表明する戦後70年談話を念頭においた欧米から日本への進言といえる

 これが「大政翼賛スクラムを自ら進んで組み、批判しないどころか政権をヨイショして恥じない」姿の一例である。

 以上、google newsに「安倍政権」と入れて出てきたうち、大新聞といえそうなあたりを適当に任意に引用した例。朝日新聞があまり見当たらないので、そこで朝日新聞社サイトで「安倍政権」で検索すると:

朝日新聞 (政治断簡)反対者の声に向き合ってますか? 編集委員・前田直人 2015年6月14日05時00分

朝日新聞 安保説明、当惑まじり 自民議員「なぜ急ぐ、私も分からない…」 2015年6月14日05時00分

年配の男性は「(安倍晋三首相は)国民に分かりやすく説明すると言いながら、誰も分からない議論をして国民を戸惑わせ…

朝日新聞 自民議員、地元で安保法案訴え 有権者から「なぜ今か」 蔵前勝久、明楽麻子 横枕嘉泰、遠藤雄司 高橋健次郎2015年6月14日03時49分

石崎氏は、自民が作った「平和安全法制は、抑止力をさらに高めて、戦争を起こさないようにするものです」と書かれた文書を配ったが、「なぜ、いまこの法案なのか、国会審議を聞いていてもわからないと思いませんか」と呼びかけた

 石崎議員は自民党の代議士。それが地元で、この重要法案を否定するかのごとき切り出しで説明を試みるという微妙なお話。

朝日新聞 財政健全化―危機感はないのか 2015年6月14日02時08分

税制改革では安倍政権は10%超への消費増税を早々に封印した。ならば、歳出改革がいっそう重要になるはずだ。分野ごとの抑制・削減目標については、1997年の財政構造改革法、2006年の財政再建計画で挑戦したが、共に失敗に終わった。機械的な上限設定が経済の変動に合わなくなるなど、難点があったのは事実だ。同じ失敗を避けるというなら、最低限、個々の予算項目にメスを入れていくための指針を打ち出すべきだろう

 これが「大政翼賛スクラムを自ら進んで組み、批判しないどころか政権をヨイショして恥じない」姿の一例である。

朝日新聞 (ウォッチ安保国会)「じじいだからって黙ってられぬ」 4氏、怒りの「決起」 2015年6月13日05時00分

戦争の時代を知るベテラン政治家4人が12日、そろって安全保障関連法案に反対の声を上げた。共通するのは、解釈改憲による集団的自衛権行使容認に対する憤りだ

 これが「大政翼賛スクラムを自ら進んで組み、批判しないどころか政権をヨイショして恥じない」姿の一例である。

 まあこうした批判が手ぬるいとか水準が低いとか衝くべき点を衝いていないとか、いろいろ言いたいことは各方面にはあろうし。また、以上は、政権に批判的っぽい記事タイトルだけ抜き出したのであって、このフィルタ自体が恣意的なものだし、まったく盲目的にてきとーに手当たり次第やっただけなので学問的正確性も何もあったもんじゃないのだが。

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