パキスタン部族地域,ワジリスタン県都Wana西方10kmの村に正体不明のミサイル攻撃。アラブ系民兵の借家に着弾,12名(以上)が死亡。幾つか―各国の報道を見比べたりした,そんな記録。
事件の要点は日本語報道に既にある:
時事ドットコム 2008/02/28-20:37 神学校を空爆、13人死亡=米軍無人機か-パキスタン
多少詳しくはBBS Deadly missile strike in Pakistan 28 February 2008
夜2時にミサイル攻撃,ばっちりタリバン勢力の住まう家に着弾死傷者多数。こんな戦闘能力を持つのは実際,アフガン駐留のISAF,とりわけ大胆に行動するであろう米軍以外にあるまいというところ。
さあここで問題だ。BBCの報道では,問題の家屋は借家程度の表現(some Arabs had been living in the house for two or three months)。時事ドットコムでは「神学校を空爆」だ。時事はパキスタンのTVによる,とあって二次情報であることを明示しているが,BBCはともあれ地元の声を伝える形。
本当に神学校が破壊されたのか?
じゃあ,パキスタンから,私の知るパキスタンメディアDawnにお出まし願おう:
DAWN Six foreigners among 8 killed in Waziristan: Locals suspect missile strike from across border February 29, 2008 Friday Safar 21, 1429
問題の家については”The house belonged to one Shero Wazir of the Ahmadzai Wazir tribe who had rented it out to an Arab”だそうで,アラブ人に貸していたんだと明示。
しかし,反政府的Maulvi Nazir氏のスポークスマン氏のコメントも併記されてまして,アラブ人やTurkmenが死んだとは虚偽である,アフガン人が死んだのであると主張される。一般アフガン人であって,数年に亙って当該地域に住んでいたものであると。
…尤も,地元部族の名目で「その種」の人々が活動するのも普通のことの様子。
では他のパキスタンメディア…Online - International News Networkさんの13 killed in missile attack in S. Waziristan によれば,”when a missile struck a house and madarssah here in South Waziristan”です。おお,時事の記事に近付いてきましたよっ。
…Madrassaが普通の形でしょうに,madarssahとあるのはちょっと興味があるかな。その,音の位置の交替の点で。
で,さらにイランに参りましてっ。Islamic Republic News Agencyさん,Missile attack on seminary kills 8 religious students Feb 28, IRNAによりますと,ミサイル攻撃が宗教学校と家屋a religious seminary and a houseに対して行われ,少なくとも8名の学生at least eight studentsが殺害されたと明記されてますっ!
地元TVによれば死者は14名に達する! 学生たちが就寝中にwhen the students were asleep行われたmadrassaへの攻撃,犠牲者の殆どはアフガン人学生ですっ!
冷静に,US主導の軍によって行われたか,パキスタン軍によるものかは不明と書いてはありますが,この最新のミサイル攻撃は当該地域の安寧に終止符を打った…
とか書いてあって,いや地元基準ではcalmだったかもしれないけど,親政府・反政府の部族同士で襲撃掛け合ったりしてたけどそれって通常運転なんですか…?
そんなわけで,イランメディアが迷いも留保もなく神学校が爆撃され学生が殺害されたとし,パキでは反政府派は「神学校爆撃,アフガン学生死亡」と主張する。BBCとパキメディアは,破壊されたのはアラブ人借家,死んだのは主に(地元民の偽装をつけた)外国義勇兵という方向。
私としては,「神学校爆撃」からしてプロパガンダと考えます。少なくとも,Taleban(「神学生」ですよねたしかその意味は)が居ても,文系的学問教育の場ではなかったろう,機能してはいなかったろうと。事態を把握するのには,今回はBBCが最良,より詳しく地元の声をというならDAWN,ISAFとパキスタン政府を非難するならIRNA,そんな感じでどうでしょう?
そんなわけで,英語の勉強とまあなんです,メディアリテラシーですか,その実地学習をしたところなのです。どうせあまり体調すぐれないし。
事件の要点は日本語報道に既にある:
時事ドットコム 2008/02/28-20:37 神学校を空爆、13人死亡=米軍無人機か-パキスタン
多少詳しくはBBS Deadly missile strike in Pakistan 28 February 2008
夜2時にミサイル攻撃,ばっちりタリバン勢力の住まう家に着弾死傷者多数。こんな戦闘能力を持つのは実際,アフガン駐留のISAF,とりわけ大胆に行動するであろう米軍以外にあるまいというところ。
さあここで問題だ。BBCの報道では,問題の家屋は借家程度の表現(some Arabs had been living in the house for two or three months)。時事ドットコムでは「神学校を空爆」だ。時事はパキスタンのTVによる,とあって二次情報であることを明示しているが,BBCはともあれ地元の声を伝える形。
本当に神学校が破壊されたのか?
じゃあ,パキスタンから,私の知るパキスタンメディアDawnにお出まし願おう:
DAWN Six foreigners among 8 killed in Waziristan: Locals suspect missile strike from across border February 29, 2008 Friday Safar 21, 1429
問題の家については”The house belonged to one Shero Wazir of the Ahmadzai Wazir tribe who had rented it out to an Arab”だそうで,アラブ人に貸していたんだと明示。
しかし,反政府的Maulvi Nazir氏のスポークスマン氏のコメントも併記されてまして,アラブ人やTurkmenが死んだとは虚偽である,アフガン人が死んだのであると主張される。一般アフガン人であって,数年に亙って当該地域に住んでいたものであると。
…尤も,地元部族の名目で「その種」の人々が活動するのも普通のことの様子。
では他のパキスタンメディア…Online - International News Networkさんの13 killed in missile attack in S. Waziristan によれば,”when a missile struck a house and madarssah here in South Waziristan”です。おお,時事の記事に近付いてきましたよっ。
…Madrassaが普通の形でしょうに,madarssahとあるのはちょっと興味があるかな。その,音の位置の交替の点で。
で,さらにイランに参りましてっ。Islamic Republic News Agencyさん,Missile attack on seminary kills 8 religious students Feb 28, IRNAによりますと,ミサイル攻撃が宗教学校と家屋a religious seminary and a houseに対して行われ,少なくとも8名の学生at least eight studentsが殺害されたと明記されてますっ!
地元TVによれば死者は14名に達する! 学生たちが就寝中にwhen the students were asleep行われたmadrassaへの攻撃,犠牲者の殆どはアフガン人学生ですっ!
冷静に,US主導の軍によって行われたか,パキスタン軍によるものかは不明と書いてはありますが,この最新のミサイル攻撃は当該地域の安寧に終止符を打った…
とか書いてあって,いや地元基準ではcalmだったかもしれないけど,親政府・反政府の部族同士で襲撃掛け合ったりしてたけどそれって通常運転なんですか…?
そんなわけで,イランメディアが迷いも留保もなく神学校が爆撃され学生が殺害されたとし,パキでは反政府派は「神学校爆撃,アフガン学生死亡」と主張する。BBCとパキメディアは,破壊されたのはアラブ人借家,死んだのは主に(地元民の偽装をつけた)外国義勇兵という方向。
私としては,「神学校爆撃」からしてプロパガンダと考えます。少なくとも,Taleban(「神学生」ですよねたしかその意味は)が居ても,文系的学問教育の場ではなかったろう,機能してはいなかったろうと。事態を把握するのには,今回はBBCが最良,より詳しく地元の声をというならDAWN,ISAFとパキスタン政府を非難するならIRNA,そんな感じでどうでしょう?
そんなわけで,英語の勉強とまあなんです,メディアリテラシーですか,その実地学習をしたところなのです。どうせあまり体調すぐれないし。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます