空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

読書メモ:栗原康『干潟は生きている』

2019-11-12 19:55:58 | 本・論文・研究メモ
 図書室からの除籍物。自腹を切らない読書というわけだが、まあせっかく人生の時間を投資するんだから、真っ当な本を真っ当に読みたいものだという、そんな感じ。平易に書いてあって、これはかなり良いのじゃないかな。序章を設けて問題設定と一応の結論を提示してしまったほうがよりよかった…かもしれないが、これは現代の目から見た要請かもしれない。

 軽く関連メモを書いておこう:

宮城県 自然保護課 蒲生干潟自然再生協議会 掲載日:2010年3月16日更新

蒲生干潟自然再生協議会では,蒲生干潟の自然環境を修復するための自然再生施設の整備などを行って参りましたが,東日本大震災により自然再生施設が被災したことなどから,自然再生協議会及び自然再生事業を休止しています。

 議事録掲載は23.1.20で止まっているが、市側の頁は地味に更新している。

仙台市市民センター 仙台・蒲生の自然 仙台・蒲生干潟の自然 夏~秋編(平成29年) 2018年3月30日

Sightsong 自縄自縛日記 栗原康『干潟は生きている』 震災で壊滅した蒲生干潟は・・・ 2011-04-07 01:31:39

栗原康『干潟は生きている』(岩波新書、1980年)を読む。私にとっては、かつて感銘を受けた『有限の生態学』(1975年)の著者だ

ここで取りあげている干潟とは、仙台の蒲生干潟である。いつか機会を見つけて足を運ぼうと思っていたが、どうやら今度の震災で壊滅したらしい。

>> 河北新報「野鳥の楽園、見る影なく 一帯に砂、復元不能か 蒲生干潟」(2011/4/1)


 この河北新報記事は見えなくなっている。
 
ラムサール・ネットワーク日本 蒲生干潟と防潮堤 2018年03月02日掲載

年月が過ぎるに従い、仙台湾の工事による自然破壊が進むなかで、回復してゆく蒲生干潟の自然環境の重要性が増してゆきました。特に干潟の北西部(蒲生を守る会だより No.66、9頁図参照)は植物の回復が著しく、ヨシ群落の中には巻貝のフトヘナタリ(宮城県レッドリスト:絶滅危惧II類)も確認することができました。付近の汽水域ではアリアケモドキ(同:準絶滅危惧)の生まれて1〜2年と思われるとても小さな個体も多数確認することができました

 等々、干潟の回復を確認し、防潮堤の建設位置・建設方法の改定を地道に要請して成果を挙げている、と。

 ということで、こういう地味に地道に活動するひとを次々ひろって賞賛するだけでも、既存大メディアの生きる道は割とひろく確保できそうだけどなあ。まあ、その、「なでしこ寿司」みたいにキラキラ☆ガールみたいな映像にならないのは難かもしれないが、草の根の視聴者の忠誠心を確保できるのはそこそこ意味があろうけどなあ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「スミソニアンに行きたかっ... | トップ | 【LGBT問題】ウガンダ・カン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

本・論文・研究メモ」カテゴリの最新記事