空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

アルシャバブはアフリカ連合軍を攻撃する

2008-09-22 23:13:54 | ソマリア関連
 ソマリア反政府勢力はモガディシュにてアフリカ連合派遣団の基地2箇所を攻撃,結果27名が死亡。 

BBC Somali fighters attack AU bases 22 September 2008

 詳細は,一応上掲記事参照。最近の事件を纏めてメモした,という感の記事で,個々については別個のソースに当たるべきかと思われます。

 死者のうち,6人は一家族からでたもの。目撃証言によれば,迫撃砲弾が家屋に着弾,死亡したもの。こうした悲劇は久しぶりのもので,或いはこれは,これまでAU軍は本格的攻撃対象とされてこなかったことと関連するかと考えることも可能かと思われます―つまり,『AU軍基地ならまだ安全だよね?』で,疎開が遅れた,とか。
 なお,その親+子供5人の死んだ家に隣人が助けに駆け込み,直後2発目が着弾,これも死亡したという。

 これはもう,本当に運が悪いとしか。

 また,精神病院に迫撃砲弾が着弾,患者1名とスタッフ2名が負傷とか。
 他方,AU平和維持軍兵士には死者はでていない模様(広報官による)。

 他方,プントランドでは警察の活動により,誘拐されたドイツ人とそのソマリ人妻の夫婦が救出されたという。これは週末に誘拐されたものと言う。

 また激しい戦闘がバカラマーケットであり,これによって19名(以上)が死亡した由。ラマダン中でモスクに行く人々が犠牲になったようなお話。

 他の出来事の言及も山盛りで,ジブチでの和平交渉はエチオピア軍撤退に関する表現で合意が得られず,調印持ち越しの由。エチオピアとしては勿論,「名誉ある撤退」を求めるであろう(暫定政府としてもある程度華を持たせたいだろう)ところ,ARSとしてはそうした名誉は認め難いであろうところ。

 金曜,AUの飛行機がアルシャバブによって脅迫を受けている国際空港に着陸。なお,商業輸送も阻止するとのことで,商人さんたちはアルシャバブと秘密交渉を持っております。

 …こうした通商を破壊する作戦は,本当に援助を必要とする人々を損なうものだという旨,国連からの非難もあったかと。しかしアルシャバブ(乃至,その種の反抗組織)は,基本的には排外主義らしく,そうした声に耳を傾けない様子です。
 エチオピアの撤退が現実味を帯びつつある昨今,本格的攻撃がAU軍相手に為されたのは,些か重い意味を持つかのように思われます。

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