空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

適切な対応がなされたもののように見える例

2015-02-27 19:28:02 | Weblog
JCAST 夜回り先生・水谷修「上村君殺害は教員が防がなければならなかった事件」 2015/2/25 12:16

夜回り先生として知られた水谷修さんは「学校に来なくなった時点で防がなければならなかった事件です」と指摘する

 この点は尤もである。「初動」というのは大事。上手く最初の兆しを捉えて、決して強制にも過度の干渉にも思われない絶妙な「指導」をする、というのが大事。即ち、親と連絡を取り、その納得の上で行動せねばならない。
 この点、

担任教師はこれまで上村君宅を5回訪問し、母親や本人の携帯電話に30回かけていた。しかし、上村君と話ができたのは4日前に1回だけだった

 …取り組みとしては合格点である、おそらく。

読売新聞 担任、5回訪問も本人に会えず…川崎中1殺害 2015/2/25 12:16

今月16日、教諭が別の生徒から聞いた上村君の携帯電話にかけ、ようやく本人とつながった。学校に来るよう促したところ、上村君は「じゃあそろそろ行こうかな」と答えたという。教諭は18日、母親とも話したが、上村君は結局、学校に姿を見せなかった

 別ルートから生徒の個人情報を入手するという、微妙にアウト判定出されるかもしれない(一歩間違えば、ストーカー行為判定されかねない)ところにもきちんと踏み込んでいる。

 JCAST側「「同級生たちは状況を知っていたのだから、教員もちゃんと聞かなければ・・・。生徒たちに居場所を聞いて、行けばいいだけ」とある。

 …ちゃんと聞いていたわけである。

 で、まあ、この夜回り先生は、直接的にはこの女性教員に『夜の街を徘徊しろ』と求めるわけだが、まあ別に担任でなくてもほかの誰かが行けばいい、ということではある。

 ところでその分の超過勤務手当ては出るのだろうか。
 それなしで限度なしの「残業」を求めるのは、それは世間ではブラック企業というのではないか。

 しかしなんだね、こういう、『目的を達成するまでは無制限の残業を求める』というブラック企業の理論を一般的に(または「聖職」者に)求めていいというなら、一般に我々には「まあ科研費とか外部研究費を取るのまでは無理でも、二年に一本くらいは査読誌に通せ」くらいは要求できるのだろうか。
 いや、このような例に相応しいのは、いつ何時執筆要請が来ても即座に単行本を出せるようにしておけ、だろうか。

 まさかなあ、不良少年グループとお付き合いがあって、いじめられているかも、という情報があっても、河川敷でめったざしで殺害され、衣服は証拠隠滅のために焼却だなんて、どこのSAかなにかか、というような事件になるなんて、そうそう想像できないよ…。

日経新聞 遺体近くに結束バンド 川崎の中1男子殺害事件 2015/2/22 1:20

川崎市川崎区の多摩川河川敷で同区の中学1年、上村遼太君(13)の遺体が見つかった殺人、死体遺棄事件で、遺体の近くで荷物やケーブルなどを束ねる結束バンドが切断された状態で見つかっていたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。川崎署捜査本部は、上村君が手足を縛られていた可能性もあるとみて調べている

 拘束されていた可能性―というのだから、ただの結束バンドではなくて、使用済みだったのだろう。

上村君の死因は首を刃物で切り付けられたことによる出血性ショックで、捜査関係者によると、首の後ろから横に鋭利な刃物による傷が集中していた。顔や腕にも切り傷があった

 めったざし、というより、首に集中。斬首でも狙ったのかそれは。「顔や腕にも切り傷」とあるが、これが抵抗の結果の傷なのか(前腕をつかって防御するかもしれない)、それとも腕の切り傷は結束バンドを切り離すときのものだったか、そこは捜査上の秘密だろうか。

遺体発見前に現場近くの公園のトイレでぼやがあり、上村君のものとみられる服の燃えかすが見つかったことも捜査関係者への取材で判明

 集中的な報道になるような大事件。
 ちょっと、それは、想像の外を行く。 

 それでもどうにかしようとするなら、教師が強権を発動すればよかった、ということになる。でもそれは、我々―教師以外も含む―が頑張って否定してきた姿だ。

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