ベトナムのような新興国の空港に降り立って最初に頭を悩ますのは、市内に入るための“足”の確保ですね。シンガポール(新興国ではありませんが東南アジアの国としてあげました)、マレーシア、タイは空港と市内は新交通システム(東京・新橋とお台場・豊洲を結んでいるゆりかもめを連想してください)で結ばれています。それ以外にもタクシー、シャトルバスなどいくつかの交通手段があります。
ベトナム、そして今年2月に行ったインドネシアにはバスとタクシーしかありませんでした。急ぎ旅を信条としている私に選択肢はありません。タクシーを利用するしかないのです。そのタクシーも国によって事情が異なります。バンコクのスワンナブーム国際空港とドンムアン国際空港には、タクシー専用受付カウンターがあり、そこで行先を伝えると配車してくれます。メータータクシーなので、法外な料金を要求されるようなことはありません。
ノイバイ国際空港では、タクシー会社と直接交渉するシステムです。一応メータータクシーなのですが、このシステムが常態化しているようです。
空港を出た先にタクシーは停まっていました。そして、そこには青い看板がいくつも立っていました。これはタクシー会社ごとに設けられたもので、料金が書かれていました。その料金を前提に運転手と交渉することになります。早い話、いい加減なのです。
バンコクをドンムアン国際空港6時45分発エアアジアFD2782便で発ち、約1時間半のフライトでベトナム・ハノイ郊外のノイバイ国際空港に着きました(ベトナムとタイに時差はありません)。
ボーディングブリッジを渡ってターミナルに足を踏み入れた瞬間、思わず出た言葉は“古いなぁ”でした。手荷物検査の機器も年代物でした。
それと空港職員の制服です。どう見ても共産主義時代のものです。これは、ホーチミン市のタンソンニャット国際空港も同様でした。現在では違和感を感じます。
喫煙者には寛容な空港でした。到着ロビー中央にあるオープン形式のカフェ&レストランでも吸えました。過去に訪れた東南アジアの空港でははじめてでした。これも共産主義時代を引きずっているのかも。
2013年9月17日(水)~18(木)の2日間、タイ北部の町「メーソット(Mae Sot)」を訪ねました。目的はタイと国境を接するミャンマー側の町「ミャワディー」に行くためでした。
バンコクからの交通手段はバスと空路で、鉄道はありません。時間がない私はノックエアを利用しました。バンコクのドンムアン国際空港から所要約1時間でした。昨年、訪れたタイ最北部「メーホンソーン」と同様にプロペラ機でした。
定員は80名、この日の搭乗率は7割ほどでした。メーホンソーンのときは1割を満たしていませんでした。
空港に着いて“小さな驚き”、過去に足を運んだタイの地方空港と比べると“バラック(仮設)小屋”のようでした。
この空港からミャンマーの2都市に就航しているので「メーソット国際空港」です。ちゃんとイミグレーションの機能がありました。
私の旅行の必需品「地球の歩き方 タイ '12~'13」に、この空港の存在は記載されていません。そもそも空路があるとも書かれていないのです。おそらく、運休していたと思われます。ミャンマーの民主化にともない、今後の需要が見込まれることを想定して、再開したのでしょう。
2013年は、日本とベトナムとの間で1973年9月21日に外交関係を樹立してから40周年にあたります。これを記念して今年を「日越友好年」と定められました。
ハノイ、ホーチミンなどでは年末までイベントが開催されるようです。
日本国内ではこれといったイベントはないようです。唯一TBSが今月29日(日)午後9時から、「日本・ベトナム国交樹立40周年スペシャルドラマ『The Partner ~愛しき百年の友へ~』」が放映されます。出演は、東山紀之さん、武井咲さん、芦田愛菜さん、中丸雄一さんなどです。
「アジア視線」とは、写真家の稲越功一氏(いなこし こういち、1941年1月3日~2009年2月25日)自らが“著者”として刊行された本のタイトルです。古本フェアでタイトルに惹かれて購入しました。著者についての知識もありませんでした。表紙を捲って本人のサインがあったのには小さな驚きを覚えました。そこでWeb検索をし、著者のプロフィールを知った次第です。
『風景写真と人物撮影を得意とし、特に数多くの有名人の写真集の撮影に携わったことでも有名であった。』とウィキペディアに書かれていました。
本文の私の思いを代弁するような記述がいくつかありましたので紹介します(私ではここまで叙述的には書けません)。
『ベトナムには前々から興味があり、一度訪ねてみたいと思っていた。新年早々でもあったの で、ハノイは少々寒い日が続いた。頭の中ではインドのカルカッタのような人々の喧騒を思っていたが、実際に訪ねてみると少し違う気がした。確かに人、人、人とすごい勢いであったが、意外にもその人たちの眼は優しく、心豊かな漂いがこちらに自然と伝わってくるようであった。街の騒音とは別に人々の優しさに満ちた静けさは何だろうと旅の間中、考えた。
一週間も過ぎた頃、私なりのひとつの答えを出してみた。この国の人たちが中国には千年近く、フランスには八十年、それにあのアメリカとの戦いが十五年と長い長い植民地や戦争の日々の中で、いつも“恨”という自分たちの思いどおりにいかないことへの苦しみから、自分のすべてをさらけだすことなく、いつしか耐えるという中に真の幸福を見いだしてきたからではなかろうか。そうした血が親の代から引き継がれている気がしてならなかった。』
『アジアの地図を見ていると、タイという国はいろいろな国に取り囲まれている。右隣がカンボジア、その下にベトナム、真上にはラオス、左隣がミャンマー、下の方を見るとマレーシア、タイの人たちは国境というものをどう考えているのだろうか。日本という島国に生まれた私は、旅をするごとに他国に入る時、常に妙な不安感があり、何の罪もないのに、スンナリできるかという不安がいつもある。今回の旅でも二回、国境を越えている。最初はタイからマレーシアに列車で入る時、バタンブサールで通過スタンプを押してもらったが、それでもどこか落ち着かなかったし、もう一度はタイから船でミャンマーのコータウンに入った時も緊張してしまった。タイからマレーシアの時は税関の人が女性だったこともあり少し余裕があったが、ミャンマーは七、八人の男たちが軍服のような制服を着ていたこともあり、手が汗ばんでいた。もちろん、言葉の問題もあるだろうが。』
17日(火)バンコクのドンムアン国際空港からエアアジア便でベトナム・ハノイへ向かうため、早朝4時にホテルを出ました。空港に着いたのは4時半頃、搭乗便の出発は6時45分、搭乗時間は概ね20分程前なので、約2時間近くありました。これならばチェックインを済ませ朝食をとる時間は十分ありました。ところが、出国審査が終わった時には6時を過ぎていたのです。
エアアジアのチェックインカウンターはオープンになっており、どこからでもチェックインができます。着いた時点で全カウンターが長蛇列でした。仕方なく手荷物が少なそうな搭乗客の列の後尾に並びました。通常は1人あたり数分もあればチェックインは終るのですが、何やら延々とやっているのでした。
他のカウンターも同じような状況でした。どうやら手荷物の重量オーバーで“すったもんだ”しているのでした。そして、犯人は「中国人団体客」でした。エアアジアの受託手荷物は有料です。ただし、予約時点で申込みをすれば1人につき20㎏まで約1500円です。20㎏を超えた分または事前申込みをしていなければ有料となるのです。中国人団体客は超えた分を払いたくないようで、受託手荷物を軽くするために、機内持込手荷物へ詰替えているのでした。これではチェックインが進まないのは当たり前です。
私は、カウンターのスタッフと中国人団体客の対応をしている旅行会社のスタッフに向かって、一度だけ「It's so long」と言ったのですが、効果はありませんでした。
年に1,2回のことなので我慢はできましたが、この状況は今後益々増えるようです。その根拠は、20日付日経新聞の記事でした。見出しは「中国人誘客 アジア激戦」。その中に、『タイ政府によれば1~7月にタイを訪れた中国人は前年同期比90%増の272万人。通年を通して400万人を見込む。格安航空会社(LCC)発着拠点のドンムアン国際空港は、1日あたり中国人利用者が1万人を超えた。』の記述がありました。
この空港から国際線の発着しているLCCはエアアジアだけです。このまま増加傾向が続けば、ノックエア、オリエントエアなど他のLCCを閉鎖しているターミナル2に移動させ、現在のターミナル1をエアアジア専用にし、チェックインカウンターを増設しないと対応できなくなるでしょう。でも、タイ人は切羽詰まった状況にならない限り何もしない国民性です。
今月の28日(土)、29(日)の両日、東京・お台場で開催される「東南アジアフェスティバル」に、タイの国民的グループ「カラバオ」が出演します。
昨年の「タイ・フェスティバル2012」の再現となるでしょう。ステージは28日の18時からのみです。
ミャンマーは、タイ北部のメーソートから陸路でミャワデイーに入りました。街の中心をアジア・ハイウェイ1号線が通っていました。僅か1キロほどしか歩きませんでしたが、十分知ることができました。一言であらわすとすると「この国はどうなってしまうのだろうか?」でした。これらの様子については今後記事として取り上げます。
タイのファッションは日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパでは高い評価を得ているようです。NHKの放送で観た記憶がありました。話をサイアム・スクエアに戻します。サイアム駅から見ると倉庫が建っているようにしか見えません。
地上からは建物の周辺だけに店があるようにしか見えません。周辺は駐車場になっています。
ところが、建物の中に入ると、そこには間口が2メートル、奥行きが5メートルほどの店が密集しています。2階にも店があるので、その数はおよそ500店は下らないと思います。平日は午後3時以降になると大学生が集まってきます。この国の大学生の服装は上は白、下は黒と決められています。男子学生はYシャツにズボン(当たり前でした)、女子学生はブラウスに長めのスカートです。最近、女子学生のスカートが短いのと、体型を強調したブラウスを着ていることが問題となっているそうです。