ハードテイルと呼ばれる、前フォークだけにサスペンションが装備されていて、フレームの後にはサスペンションが装備されていないマウンテンバイク。

 前後にサスペンションが装備されている、いわゆるフルサスペンションと呼ばれるマウンテンバイクに比べて低価格なモデルもあるので、購入しやすいがために「入門用」とされることが多いです。

 とりあえず自転車には乗れるけど、マウンテンバイクを初めて購入してデビューしようと思っている方は、予算が許すならフルサスペンションのバイクが最初から楽しいし、自分が持っていないスキルをバイクが助けてくれたりします。

 予算が限られていて、たとえばバイクの価格が10万円以下でデビューしたいとなると、選択肢はハードテイルのみとなります。

 ハードテイルバイクがフルサスペンションバイクに比べて劣っているかというと、それはなくて、乗り物としてのそれぞれと特徴があり、長所、短所があります。

 ハードテイルは、乗り手(ライダー)にスキルを要求してきます。

 フルサスペンションに比べて、ブレーキングやコーナーリングがシビアになり、登りでもリアタイヤがスピンしやすいのですが、いずれもバイクを操るスキルを身につけるとある程度克服できるようになります。

 ハードテイルのマウンテンバイクの楽しいところ、特徴は、そういったスキルを身につけなればならないけれど、いったん習得するとどんなバイクにも応用できること。乗り物を乗りこなしている感が強いこと、反応が早いのでバイクがいまどういう状態なのか把握しやすいところなど。

 フレームの素材や性格によっても、ひとくくりに「ハードテイル」でまとめられないほど多様なモデルがあります。

 大体において、ジャンプ用を除けば、10万円以下のハードテイルはニュートラルなハンドリングで安定感があり、どのモデルも乗りやすいデザインになっています。

 そしてさらにちょっとしたセッティングをしてあげると、なかなか楽しい乗りものになります。

 ずいぶん秋らしい気候になってきて、なんだかマウンテンバイクのすてきなシーズンが始まろうとしている感が。

 デビューしちゃいますか?