早くもリリースされたFOXの2019モデル。


 その中でも2019より登場したダンパーシステム「GRIP2」。FITシステムに次ぐ、次世代のカートリッジダンパーです。


 多くのサスペンションメーカーがレースにおいてより良いタイムを出すという目的のために日夜開発をしているわけですが、それじゃあレースに出ない僕みたいなトレイルライダーからみたら、新しいシステムが搭載されたサスペンションってどうなのかという視点でリポートします。


 フォークは36 FLOAT FACTORY GRIP2ダンパー 27.5ホイール用 160トラベル。


 ダンパー調整はコンプレッション側がロースピード(おもにペダリングなどでのボビング対策)とハイスピード(おもにストローク後半の踏ん張り感、ボトムアウト感など)の2回路調整、リバウンド側も同じくロースピードとハイスピードの2回路調整。


 FITの時はリバウンドが1回路だったのでよりきめ細かい調整が可能になりました。


 まずはエアスプリング側の空気圧を調整して推奨されるサグ値に設定。僕の場合は20パーセントのサグ。


 それにあわせてダンパーの調整をしていきます。


 ためしに試走して身体で感じたままの感想をもとにさらに調整。


 結果、推奨より多めにサグを取り、それにあわせてダンパーを調整しました。


 今までもインナーチューブのカシマコート処理や新型ダストシールなどでサスの反応がよかったけれど、それをスーパー進化させた感じになっていました。


 これは内部のシールや素材(の表面処理)が見直され、より少ない抵抗で作動するようになったからか。そのおかげでダンパーがしっくりと効いてくれるというか、自然な感じでジーワーと踏ん張ってくれる感じがしました。


 実際にふじてんやトレイルで乗ったところとにかく滑らかに動いてくれてバイクを安定させてくれました。とくにコーナーなどでのサスの動きがすごくよくて、タイヤが滑り出したり、タイヤのグリップが抜けそうになったときもグリップが回復してくれて何度か助けられました。


 レーサーだったらこの性能を活かしてよりよいタイムにつなげたいところだと思いますが、トレイルライダー視点から言えば乗るのがさらに楽しくなるフォーク。


 この安心感や安定感、頼もしさはストレスを軽減してくれるし、さらにいろいろな場所で乗ってみたくなります。どんなことが出来るんだろうかなと。


 マウンテンバイクの進化は止まらない!ですね。



 トレイルライダーなりのセッティングはご相談ください。なるたけ気持ちよくライドできるようなセッティングをします。