今日の「クローズアップ現代」は、「大分教員汚職大量処分の衝撃」
NHK「クローズアップ現代」の今日のテーマは、「大分教員汚職大量処分の衝撃」だった。見ていて、とても辛い報道だった。
21人の採用取消処分が決定した。誰の口利きか、全く分からないままに、「退職」か「採用取り消し」の二者択一を迫られる理不尽さ。本人の知らないままに、大学の担当教授がリストを提出していた。合否を早く知りたくてリストを提出したが、それ以上は頼んでもいないという。こんな例もあった。
子どもたちから、「帰ってきて」等の手紙をもらい、最後まで責任を持とうと、「臨時教員」として教壇に立つ先生もいる。
またこの大分教員採用汚職で、既に逮捕されている50万円分の商品券を贈った男性教頭(50)のこと等は、新聞(読売)で読む限りとても辛いものがある。
その男性教頭は、「2003年度から管理職任用試験を受け始め、今年3月に教頭昇進の内示を受けるまで4回連続で不合格だった。『他の合格者と答え合わせをしても自分のほうが成績が良かった。でも合格するのは県教委幹部と釣りやゴルフに行く人ばかり。まともにやってもダメだと思った』」そうだ。
そして、「4月1日付で教頭になったものの、先月、勤務先の小学校で事件を説明する緊急集会が開かれ、後ろめたさに耐えきれなくなった。『何くわぬ顔で集会の司会者を務め、頭がおかしくなりそうになった。子供たちに毎日うそをつき続けるのは限界だった』」。
そして、その「『男性教頭は教え子たちに「教頭は誘惑に負けた悪い人間です。君たちは正しい行いをできる勇気ある人になって下さい』という書き置きを残してきた。以来、出勤していない」とある。
多くの人の人生を傷つけ苦しめた今回の教員汚職。もう再びこんなことが繰り返されてはならない。古くから、ある意味では当然のように続けられてきた不正、汚職だろう。そしてそれは、決して大分だけではないのではとも思ったりもする。この機会に、全ての現場で必ず根絶して欲しい。
そして、今回のような人生を狂わせられる人のないようにと心から願う。