昨日の読書ルームで読んだのは、新潮社のPR誌『波』(4月号)。この『波』には、私がワクワクする連載などが多く、毎号届くのを楽しみにしている。
その中でもいつも最初に読むのは、永田和宏「あなたと出会って、それから・・・ 河野裕子との青春」。今号は16回。
パートナーが河野裕子さんの著作やお二人の短歌が好きだったこともあり、ご夫妻の著作は多く読んできた。
今号では、お二人の悩ましい青春の日々が赤裸々に綴られていて、心苦しくなりながら読んだ。初めて結ばれた日の行為で妊娠、中絶。二人とも別々に自殺を図る。そんな日々のことが書かれている。
PR雑誌の連載で10ページは結構長い。毎号、ホント読み応えのある内容。早く一冊の本になればいいなと思いつつ、読んでいる。
今日、私はあのひとと結ばれた。
若葉の枝をさし交わす雑木の下の枯れ葉の上。
なんにも言うことはない。
あと10日もすれば、あのひとも23になる。
(河野日記 1970年4月29日)