熊井明子著『めぐりあい』を読んだ、深い信頼と愛情に支えられた夫婦の姿を見た
今朝のめざましテレビで、100年前の姿に復元された東京駅の姿が映し出されたいた。とても美しい。そして東京ステーションホテルなどの内部なども公開されていた。とても魅力的だ。来月1日オープンとのことだが、少しだけ行ってみたい気持ちになった。
さて、突然話題が変わる。私は一度だけだが、熊井啓監督に会ったことがある。日本映画復興会議の表彰式&懇親会の席だ。熊井啓監督がどんな作品で受賞したかは、今は記憶にない。
ただ、記念写真をお願いした際に、「ここはあかりが良くないので、ここにしましょう」と語って、監督ご自身が撮影場所を決められた。さすが、映画を撮られている監督であり、照明にはナーバスだと感じた。その時の写真は今手元にあるが、一緒に参加した友人も映っているのでアップできない。
そんな熊井啓監督との日々を、妻の熊井明子さんが一冊の本にされている。熊井明子著『めぐりあい 映画に生きた熊井啓との46年』(春秋社刊)だ。監督熊井啓はたくさんの本を出して監督した作品について語られている。この本は、それらの作品を製作する過程の熊井啓を、妻の立場から見て書かれていて、とても興味深かった。
私は熊井啓監督の作品は多く観ており、その製作過程を窺い知ることができて、とても興味深かった。そして同時に、病気と闘いながらの撮影であったことを知り、強靱な精神力であることも理解できた。やはり芸術家だ。
その熊井啓監督へのへのオマージュとして、我が書棚にある熊井啓の著作を並べさせていただく。『映画の深い河』(近代文藝社刊)、『映画と毒薬』(キネマ旬報社刊)、『映画を愛する』(近代文芸社刊)、『日本の黒い霧 冤罪・松本サリン事件』(岩波書店刊)、『黒部の大洋 ミフネと裕次郎』(新潮社刊)。5冊もあった結構購入していることに、我ながら驚いてもいる。
ところで、熊井啓監督のどの著作の「あとがき」にも「私が監督になってから今日までの作品の協力者であり、今回も仕事を手伝ってくれた妻の明子にも感謝せずにはいられない」と書かれている。深い信頼と愛情に支えられた夫婦の姿を見た。ただその一方で、芸術家の妻というのも大変だなとも心底思った。
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