「坪田譲治文学賞」受賞作家瀬尾まいこ著『春、戻る』、心地よい世界だ
私の小学校の頃は5段階評価だったのだ、私の場合には4段階評価だった。そう「5」がなく「4」まで。しかも「4」は体育くらい。トホホ、だ。そんな中で国語は「3」、でも習字、図画工作、音楽は「2」だからたいしたもの。そんな私であり、今も昔も難しい本が読めない。外国文学は読めない。
そして、今でも児童書を少なくなく読んでいる。また、「坪田譲治文学賞」の事務局を担当していたこともあり、ヤングアダルトの本もよく読む。事務局時代は、最終選考に残った作品(候補作)は全て読んでいた。ある年など、受賞作の発表の席上で、当時の市長から「担当はこの本だけはない」と言っていたなどと明かされ、記者の方からも「それはどうしてですか?」などと追い打ちをされたりもしたこともある。
そんなこともあり、どんなことかと言えば、「坪田譲治文学賞」の事務局を担当していたことから、受賞作家の方々の作品は今もなるべき読むようにしている。賞を受けていただいたそのお礼と応援の意味、かつ今はどのような作品を書いているのか近況を知りたいという思いからだ。
ずいぶんと前説が長くなった。要は「坪田譲治文学賞」受賞作家の瀬尾まいこの近著『春、戻る』(集英社刊)を読んだということ書きたかったから。この作家は、受賞前から注目していて、その受賞は嬉しかった。
さて『春、戻る』は、結婚を間近に控えたさくらの前に、10歳くらいも年下の「兄」と名乗る男が突然現れるというお話し。いつものように、とても心地よい作品で、しばし瀬尾まい子の世界に浸った。
ところで、さくらが大学卒業直後に教員をしていたのが岡山と設定されている。岡山のことを記憶していて設定してくれたのだろうかと、少しだけ嬉しくなった。これからも、瀬尾まい子さんには素敵な作品を書き続けて欲しいと願う。
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