現役作家の「展覧会」に驚愕し感動、吉備路文学館の英断と努力に心から拍手
岡山市北区南方にある吉備路文学館。そのHPで検索すると、「吉備路文学館とは;昭和61年秋、瀬戸大橋時代の黎明にあたり、精神文化の継承と向上に役立ちたいとの中国銀行の熱い思いから、創立50周年を記念して設立、この地はじめての文学カルチャースペースとしてスタートしました」と紹介されている。
その吉備路文学館が、現役作家を取り上げて展覧会を初めて開催したのは今から8年前。岡山市出身の原田宗典で、2004年1月26日~4月4日の間、「原田宗典展『我輩ハ作者デアル』『我輩ノ書斎デアル』」として開催された。
この企画で驚き感動したのは、別会場で『我輩ノ書斎デアル』と銘打って「書斎再現ショー」として、原田宗典が「執筆中の光景」を展示としたことだ。
物故作家の場合には、その「回顧展」などで書斎が再現されることはしばしばあるが、まさか現役作家の展覧会で、その手法を取り入れて、「展示」としてことに驚愕した。そして感動し魅せられた。
その後も岡山県出身あるいは在住したことのある現役作家を取り上げて、次々と展覧会を開催していく。あさのあつこ、原田宗典の妹・原田マハなどとなど、そして今は小手毬るいを取り上げている。どの展覧会もとても豊かな内容で開催されていて、いつも感動していた。吉備路文学館のスタッフの方々のご努力に心から拍手を贈らせていただく。
こうした現役作家の展覧会の、その中心には吉備路文学館の学芸員のOさんがいらっしゃると考えている。私も坪田譲治文学賞の事務局を担当させていただいたいて当時、彼女に大変にお世話になった。今は亡くなられた立松和平さんの講演会を、共催での開催をお願いするなどして、ご一緒にお仕事をさせていただき、そのお人柄に心密かに惹かれたりもした。とてもステキで優秀な方だ。
そんな彼女の企画力、そして熱意と努力なしには、、これら現役作家の展覧会をこれだけ豊かにはとうてい開催できていないと考える。「建物は人を得て光る」とはよく言われることだが、吉備路文学館の活動は、目を見張るものがある。
そんなことを考えたのも、昨日特別展「小手毬るい展」の関連イベント「朗読 ジャズコンサート」に魅了されたからに他ならない。昨日は前半は、作家・小手毬るいさんが最新作・『誰もいない』を、ピアニスト及部恭子さんの演奏するジャズに合わせて朗読された。そして後半は小手毬るいさんのトークという豪華な内容で開催された。現役の作家展の場合、こうした関連イベントも、とても魅力でいつも参加させてもらっている。昨日も立ち見も出ていた。
我が書斎には、小手毬るいの第一単行本『欲しいのは、あなただけ』(新潮社刊)を始め数冊が並んでいる。そして今は、図書館から借りて『誰もいない』(幻冬舎刊)を読んでいる。しかし、昨日はその『誰もいない』を購入して、サイン会に並んだ。
昨日、そんなに長い時間ではないが、特別展「小手毬るい展」を鑑賞し、かつ「朗読 ジャズコンサート」の自作の朗読やトークそしてサイン会で、小手毬るいワールドと魅力に惹かれた。昨日は、とても上質な感動で心が揺さぶられた。ステキな時間を過ごすことができた。感謝、感謝だ。
最後に、私からのお願いだ。今開催されている特別展「小手毬るい展 -愛する人にうたいたい-」(~2月17日)を、是非とも鑑賞して欲しい。そして、その展覧会と小手毬るいの魅力をご自身の目で確かめると共に、吉備路文学館の素晴らしさに浸って欲しいと願う。
知らないで過ごしてきた岡山の魅力・・・
改めて岡山に思いをはせています・・・!
ここは珍しい樹があるんでしたよね?
必ず足を運びます。
その時々の企画展がとても充実していて、雰囲気が落ち着いて、とてもまったりできます。
毎年4月には鬱金の桜のお花見などもあり、お庭もとてもステキです。
難を言えば、駐車スペースが少ないのと、カフェがないことかな。
是非とも、訪れてみてくださいね。
ブログで紹介しようかと思ったのですが、お庭に咲く花々や、珍しい樹木がマップになっていて、いただけますよ。
是非とも、行ってみてください。オススメです。