「有権者のみなさまに丁寧にご説明申し上げたい」
選挙中の演説でよく耳にするフレーズだ。
今回の総選挙では「何のための選挙なのかわからない」という有権者は多い。これに対し与党のの候補者は「丁寧にご説明申し上げたい」と言う。
これはおかしい。まったくおかしい。国民が理由を説明されなければ分からない選挙など愚の骨頂だ。本来、選挙は有権者のニーズに応えて行われるものでなければならない。有権者が望んでもいない選挙に、莫大な税金を使い、投票に行こうなどと、有権者をばかにするにも程があるというモノだ。
こんなバカげた総選挙の情勢を相も変わらず垂れ流すメディアもバカ野郎だ。小選挙区でも自民が優勢、与党が過半数を超える勢いなどと序盤戦の情勢を報道したが、所詮国民が望んだ選挙ではない、そんなことはなっから分かり切った事ではないか。
現在の政情は政権にノーと言ったところで、それに代わる政権が存在しない。その時点で、総選挙の意味はないに等しい。
早晩、安倍政権は一気に下降線をたどる。その時期が約束されている増税後なのか、増税の前なのか、いずれにしてもアベノミクスの恩恵とまったく無縁の国民の生活が一段と厳しさを増す来年がその時期だ。
それを見越して、安倍首相は解散に打って出ただけの話で、そもそもこの選挙に大義などないのだ。解散直後は野党各党が身勝手な解散とブーたれたが、いざ選挙が始まると猿芝居を真剣に糾弾する政党も政治家もいない。
私が住む北海道はまさにアベノミクスの煽りを食い、生活は苦しさを増す一方だ。しかし、候補者は国民が望みもしない選挙に異議を唱えるどころか、与党も野党も躍起になって安倍政権が仕掛けた猿芝居の役者と化している。こんな選挙に投票するのは、まさに木戸銭を払うようなものだ。
かといって候補者にはクソみたいな木戸銭でも、有権者にとっては貴重な一票だ。だから下手な役者に投票する気はない、怒りを込めて白票を投じるしかない。