今日の中山メインニューイヤーSは今年のJRA競馬を占う興味深いレースだ。何がって、マイル戦にも関わらずマイラーがあまり出て来ていない。たまたまなのか、それとも理由があるのか。
今年からJRAの負担重量が変更となり、去年までより重い斤量を背負わされることになった。たぶん1キロから2キロの増量だろう。これまでは57キロだったのが58キロである。ハンデ戦以外で平場で58キロはいままでなかったことだ。
ニューイヤーSは別定戦で最高が58キロ、最低が55キロ、3キロ差ではあるが、これまでの57キロと54キロでは馬にとってはかなり大きな違いである。58キロは古馬GⅠに出走しない限りほとんど経験したことがないのだから、並の馬にとっては大変なハンデだ。
5日の結果をみると58キロを背負った馬が勝っていたが、それは定量戦であり、今回は初の別定戦若干趣が違ってくる。果たして斤量変更が今後の競馬を占う試金石になるはずだ。
今回、58kを背負うのはココロノトウダイ6歳牡馬とダノンチェイサー7歳牡馬の2頭。いずれも初めての58キロである。ココロは前走キャピタルSで初めてマイル戦を経験したが、それまでは1800~2000を主戦場にしてきた中距離専門だった。
一方、ダノンは逆に一昨年まではマイルも走っていたが、去年はスプリント戦に特化していて、今回は一昨年10月以来のマイル参戦となる。
このあたり、斤量がどのように影響するのか、興味深いところだ。
軽量組はどうなのか最軽量の55キロはエイシンチラー5歳牝馬の一頭だけ。こちらも初めての斤量だ。しかし、背負いなれた54から55は、めったに背負わない57から58に変わった2頭よりかなり有利なのではないか。
同じように、56、57組も背負いなれた斤量からの1キロ増だけに心配はなさそうだ。
こうなると問題は距離である。ココロは2度目のマイル戦。人気どころではサクラトゥルージュも2年ぶりのマイル戦、割り引いて考える必要がありそうだ。
距離と斤量を考慮すれば、ウィングレイテスト、エイシンチラー、クラティアス、キングエルメスに食指が動く。特に明け4歳のキングエルメスは今回56キロ、NHKマイル(57キロ)で6着、夏の海外遠征では57キロ、58キロも経験しただけに斤量不安はまったくない。ここはチャンスだ。
穴なら逃げもあるノルカソルカだろう。