12月8日になると、毎年思うことは今日は大詔奉戴日であるということだ。
1941年12月8日の太平洋戦争開戦の「宣戦の詔勅」公布にちなんで、翌年1942年1月8日から、大政翼賛の一環とする国民運動として、毎月8日に終戦まで実施されていた。
戦後は12月8日は大詔奉戴日とする習わしが国民の間に長らく定着し、開戦にひっかけて商店街などで歳末大売り出しが始まる日として恒例化していたが、さすがに近年は風化した。たぶん、大型スーパーや百貨店の商戦がヒートアップし、売る出し日が早まったことが原因だろう。
私が小学校高学年の頃は、国家公務員のボーナス支給も重なり、12月8日に商店街の大売り出しの折り込みチラシが入るなど、結構気合いが入っていた。いつからそんな風習が無くなったのか定かではないが、今では右翼の方々以外は、話題にすら上らなくなった。
私にとって大詔奉戴日とはまさしく、懐かしい売り出しの日という記憶に過ぎず、それ以外の思い入れはない。ただただ幼き日の思い出に過ぎないのだ。だから、12月8日を国民の日にしろという一部の方々の意見には関心もなければ支持もしない。
ただ、戦争という歴史だけは絶対に忘れてはいけないと思う。その意味では、大詔奉戴日という大政翼賛運動があったという事実も歴史として残るべきで、今日のように全く話題に上らない世の中もどうかと思う。
だから、私は毎年12月8日になると意識して大詔奉戴日を思い出すのだ。
若い連中にとってはAKB48が誕生した日であり、1年後に高橋みなみ卒業する日という特別な日かもしれないが、大詔奉戴日という歴史も記憶にとどめて欲しいものだ。