外交政策と金融政策
今、日本にとって困った問題と言えば、多くの方が、「日中関係」と「長期不況」を挙げるのではないでしょうか。特に当面する日中関係がどう収まっていくかが大変気にかかるところです。
先日「トラブルメーカーとトラブルシューター」を書かせて頂きましたが、昨今の問題の中で、トラブルメーカーの方が如何に多いかという事がわかったような気がします。
ある意味ではそれは当然で、トラブルメーカーになることは簡単ですが、トラブルシューターになることは、その何倍も難しいことだからです。
冷静に考えればトラブルシューターであるべきだと思っても、トラブルの中にいると、メーカーの方がシューターより「カッコいい」と感じる人が結構多いので、ポピュリズムの流行る政治やマスコミの世界では、ついついそちらになってしまう人も多いのでしょう。
強い国力を持ち、世界の覇権を握ろうと考える国には、それなりの理屈があるでしょう。しかし日本の場合は、世界に先駆けて平和憲法を掲げ、力の行使ではなく知性と人徳(国徳)でトラブルに立ち向かわなければならないのです。
それだけに、他国に比べて、何倍も頭を使わなければならないでしょう。これは簡単なことではありません。
同じことが国際経済関係についても言えるように思います。マネー経済全盛の中で、技術とものづくりで世界に貢献しようとする日本の姿勢は大変立派で、これこそが今日の世界経済の混乱(トラブル)を救う方法だという事は解って来ています。
しかしその立場を掲げ、世界経済のトラブルシューターになるためには、徹底的に頭を酷使し、日本独自の行動を展開しないと駄目でしょう。
政治や金融の中枢で日本の意思決定に参画したわけではないので、本当の事は解りません。しかし得られる情報の限りでは、外交はアメリカに頼ればいい、金融はインフレを起こさなければいい、といった、極めて単純な基本方針を意思決定の拠り所にしているように感じられます。
世界に稀な先進的な国家理念を掲げる日本として、独自にトラブルシューターとして最適な解を求めて考えをめぐらすという努力がいささか足りな過ぎるように思われて仕方ありません。
当面の原則を決めてそれに寄り掛かることは簡単です。しかしそれでトラブルシュートが出来るほど、今の状態は単純ではないでしょうし、それでは本当の意味で自立する国家とは言えないのではないでしょうか。
今、日本にとって困った問題と言えば、多くの方が、「日中関係」と「長期不況」を挙げるのではないでしょうか。特に当面する日中関係がどう収まっていくかが大変気にかかるところです。
先日「トラブルメーカーとトラブルシューター」を書かせて頂きましたが、昨今の問題の中で、トラブルメーカーの方が如何に多いかという事がわかったような気がします。
ある意味ではそれは当然で、トラブルメーカーになることは簡単ですが、トラブルシューターになることは、その何倍も難しいことだからです。
冷静に考えればトラブルシューターであるべきだと思っても、トラブルの中にいると、メーカーの方がシューターより「カッコいい」と感じる人が結構多いので、ポピュリズムの流行る政治やマスコミの世界では、ついついそちらになってしまう人も多いのでしょう。
強い国力を持ち、世界の覇権を握ろうと考える国には、それなりの理屈があるでしょう。しかし日本の場合は、世界に先駆けて平和憲法を掲げ、力の行使ではなく知性と人徳(国徳)でトラブルに立ち向かわなければならないのです。
それだけに、他国に比べて、何倍も頭を使わなければならないでしょう。これは簡単なことではありません。
同じことが国際経済関係についても言えるように思います。マネー経済全盛の中で、技術とものづくりで世界に貢献しようとする日本の姿勢は大変立派で、これこそが今日の世界経済の混乱(トラブル)を救う方法だという事は解って来ています。
しかしその立場を掲げ、世界経済のトラブルシューターになるためには、徹底的に頭を酷使し、日本独自の行動を展開しないと駄目でしょう。
政治や金融の中枢で日本の意思決定に参画したわけではないので、本当の事は解りません。しかし得られる情報の限りでは、外交はアメリカに頼ればいい、金融はインフレを起こさなければいい、といった、極めて単純な基本方針を意思決定の拠り所にしているように感じられます。
世界に稀な先進的な国家理念を掲げる日本として、独自にトラブルシューターとして最適な解を求めて考えをめぐらすという努力がいささか足りな過ぎるように思われて仕方ありません。
当面の原則を決めてそれに寄り掛かることは簡単です。しかしそれでトラブルシュートが出来るほど、今の状態は単純ではないでしょうし、それでは本当の意味で自立する国家とは言えないのではないでしょうか。