tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

2022年4-6月GDP第二次速報

2022年09月08日 21時16分48秒 | 経済
今日、内閣府から、標記GDPの第二次速報が発表になりました。

第一次速報については、すでに8月6日に見て来ていますから、第二次速報まで報告しなくてもと思っていたのですが、大分数字が動いているので要点だけ書いておくことにしました。

数字は総て新聞発表用のGDP実質季節調整済み前期比です。
このブログでは、何時も前年同期比で原数字を使っていますが、前月比ですと季節による変化(年末や年始、ゴールデンウィークや夏休みなどで波があります)を均さないと増えた減ったの本当の姿が見えてきません。

ただ季節調整は過去の傾向の平均的な形を決めて、その季節の波で調整するのですからこの所のように季節よりコロナの波の方が影響が大きいような時は困るでしょう。

一次速報の時も「コロナ前を回復」と書いてありましたが、原数字ではまだまだでした。
しかし第二次速報ではGDPの前期比は一時の0.5%から倍近い0.9%になりましたからこれなら「コロナ前」回復になる計算です。

一次と二次の前期比伸び率を並べてみますと
GDPは0.5%→0.9%、年率にすると2.2%→3.5%の伸びという事です。国内需要と民間消費は共に0.5%→0.8%、これは家計最終消費支出が1.2%で変わっていないからです。

しかし、一次速報の1.2%という数字は、もともと結構な伸びで、これが年4回続けば4.9%成長です。

第二次速報で増えたのは、民間設備投資で、1.4%が修正されて2.0%になり、これがDGPを押し上げた大きな原因になってます。

そのほか、政府支出も0.6%→0.7%、輸入が減った(実質ですから)こともあって、全体の成長率が上がったという事です。

こうしてみますと。オミクロンの始まる前で、消費支出が堅調だったことが第一次から土台になっていて、その上に、企業の設備投資が順調に伸びたこと、つまり、消費、投資の両輪が回れば3~5%の実質成長は可能という事を見せてくれたのです。

政府はオミクロンと張り合って頑張ればいいと思っているようですが、他方では亡くなる方は増えているようです。そのあたりは、賢く、賢く、十分ガードを固めながら、誤りのないように進めてほしいと思うところです。