東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

ありがとうございました。

2010年10月25日 10時17分13秒 | Weblog
前主将の川口です。

ついてきてくれた部のみんな、応援していただいたLBをはじめすべての方々、1年間本当にありがとうございました。

結果で応えたかったですが、実力が足りませんでした。


ただ、今の自分たちを肯定的に捉えるのは難しいだろうけど、チームとしても、個人としてもそれぞこの1年で確実に成長したと思っています。



代替わり後から春葉山までは、淡青に乗れる免許持ちの部員がいなかったり、強風で沈しすぎてレース海面に行くことすらできなかったり、船やマストを壊してばかりいました。
艇や保険の取り扱いがずさんすぎて、大学やLBの方々にも非常に迷惑をかけました。
でも、葉山が終わるころにはそれに悩まされることもなくなりました。

松木武尾は、関東470決勝でLBも含め唯一、自力で全日本の権利を獲得しました。リザルト見るとわかるけど、あれは100艇近くが出場したレースで、ほかのライバル校も順位を安定させられない中での出場権獲得でした。
田島宇田川は、個戦では今までにないくらいいい走りをして、他の大学からも東大スナイプが注目されるようになりました。春の成績でスナイプは弱いと思われているのを、春にダメだった二人が自力で払拭するのをみて、非常に嬉しかったです。
小山は、春のスナイプではぱっとしなかったけど、470クルーに移ってからは上級生と同じパフォーマンスで、僕や東郷をリードして成績につなげてくれました。ヒールトリムがうまくて乗ってて気持ちよかった。
敦も春こそ不慣れなスナイプクルーで結果を出せなかったけど、太田さんのクルーをやったりとスキッパー以外の練習時間もしっかり自分の実力に変えて、下級生ペアというのが信じられない成績でスナイプを盛り上げてくれました。
正も、冬にクルーザーからうつって来た時は正直戦力として考えるのは難しいと思ってたけど、秋にはなくてはならない存在になっていました。正のフォローとコースがあったからこそ、塩島も敦も前を走ることができたと思うよ。
まりなは、秋は黒豆とレースに出られるくらいに成長しました。この一年間は下級ペアがしょっちゅうだったからわからないかも知れないけど、自分の仕事をしながらもう一人のフォローをするのは非常に難しいことです。あと、おびちゃんに接する態度をみて嬉しく思いました。女子はなにかと大変だと思うけど、いろんな人に相談しつつヨットを楽しんでってね。
金田は、春も秋も一緒にレースに出てお疲れさまでした。コースは完全に任せてたけど、ちゃんと期待に応えて自分の仕事をきっちりこなしてくれました。記憶に残るレースもありました。もっと一緒にレースしたかった。
東郷は、プレッシャーを感じさせない走りでマイペースに頑張ってくれました。ストレスを他の人に感じさせないで面倒ごとをなんでもこなせるのはすごいと思います。新歓と副将兼任は俺もやったけど忙しい分すごくやりがいがあるから、忙殺されずにマイペースで頑張ってね。
尾上は、嫌な顔一つせずサポートに徹してくれてありがとう。秋葉山の練習は本当に楽にできた。練習を運営できる能力ってのは、陸上でも海上でもどちらにも活かせるからこれからにつながると思います。体調と留年に気をつけて頑張ってください。
黒豆は、スキッパーになったりクルーになったり大変だったけど、練習時間が短いのによく塩島をフォローしてくれました。なんでもやらされるっていうのは何でもできるってことだから、体重を増やしつつ次の目標にむけて頑張ってください。
塩島は初インカレお疲れさまでした。初めてのインカレで大きな挫折だったろうけど、これを次に活かすことでいい経験だったと思えるように頑張ってね。七大戦とか、個戦とか、第1レースで前を走る姿に他の部員は勇気づけられたし、奮起したと思うよ。成績で部を盛り上げられるプレーヤーはかっこいいと思うので、来年以降もそういう姿を見たいと願ってます。
西田は、初葉山はどうだったかな?1年ワークですごく大変だったと思います、本当にお疲れさま。同期が少なくて大変だろうけど、同期はもちろん先輩と仲良くやって、厳しく辛いヨット部生活を楽しんでください。人数が多いと楽しいから、新歓は全力で頑張って!
おびちゃんは、いろんな不安があってもヨット部に入ろうと決心して、実際に続けていることですでに四月よりも自分は成長しているということに自信を持ってね。努力の仕方は人それぞれだから、無理に人に合わせることなく自分のやり方でヨット部に貢献して、ヨット部と一緒に成長してください。
マネージャーもお疲れさまでした!
めいこは、LBへの連絡お疲れさまでした。あとマネージャー長として、下級生の不満とか悩みを俺に代弁してくれてありがとう。そういう姿勢が他のマネージャーの支えになっていたと思います。
まさみは、応援部への連絡とか大変だったね。忙しい合間を縫って、部員よりも早く起きたり遅く寝たりして活動を支えてくれました。
舞ちゃん、津崎さんは間違いなく秋葉山の主力でした。下品でバカな部員たちを一生懸命サポートしてくれて、感謝しています。


これだけのメンツを揃えておきながら、期待に応えられなかったことを申し訳なく思います。


僕自身は、予選までは自分のペースでレースができましたが、決勝はよけいなプレッシャーを感じてしまって緊張で思ったように体が動かず、沈したり、ケースを起こしたりとまともなレースが全くできませんでした。
この一年で後悔していることは、最後の決勝でレース以前の問題で負けたこととスナイプの予選落ち、あとは全レガッタを通して勝つことが出来なかったことです。インカレを最終目標と捉えすぎて、他のレースは練習として見たために個々のレースではいい結果が出ても、レガッタを通した結果を得ることが出来ず、成功体験がないまま最後のインカレを迎えることになってしまい、勝負の場面でシビアになれなかった。あとは、他の大学と比べると、夏から秋への伸びがレースの結果を見ると東大はかなり劣っていた。


自分なりに頑張ったから満足する人は、他の人との比較で勝敗が決まる勝負事には向いてないと思います。だから、自分や部に対して常に厳しくあって欲しい。でも、負けたからといってそれまでの自分を全否定して自信を失うのもやめて欲しい。1年間を通して出来なかったことと同様に、1年間で出来るようになったこともあるはずだから、この1年間の取り組みで悪かった所は改善して、良かったところは引き継いでいってください。あとは、前も言ったけど真剣に、でも楽しく、安全第一で活動していってください。陸上でも海上でも、今後はサポートに回っていきます。

最後の1年間はすごく大変だったし、結果も出せなくて辛かったけど、一番ヨット競技を楽しめた1年でした。
本当にありがとうございました。


川口 和晃

一週間に3回はヨット部の夢を見る

2010年10月25日 08時19分38秒 | Weblog
まだ、代替わりして2週間しか経っていませんが、こんなに(心理的に)激務だとは思ってもみませんでした。新主将の小山です。
10月16,17日に引き継ぎを終え、この2週間は各部員に、今の立ち位置をしっかり考えてもらう時間と、秋インの反省から冬の強風練習にもしっかり耐えられるように今一度艇の整備をしてもらっていました。
ここで僕が思ったことは後述したいと思いますが、とりあえず新体制のもとでようやく部もスタートを始めました。

部員と主な役職、管理艇は次の通りです。
小山慧(3年):主将→4301
東郷智之(2年):副将、新勧、整備→4357、3497
石川正(2年):主務、六大戦→28511
伊東敦(2年):学連→30785
尾上佑真(2年):総務→4175
金田崇利(2年):レスキュー→4096
川口真利奈(2年):女学、新勧補佐→29279
川村悠人(2年):会計、常務→29604
大日方絢(1年):ビデオ
塩島太郎(1年):レスキュー補佐→3894
西田圭志(1年):新勧補佐、HP、エール
猪野真未(3年):マネージャー
加藤舞(2年):マネージャー
津崎由希子(1年):マネージャー


本当はもう少し早く挨拶とかしなければいけなかったんですが、部として何も方向性とかが定まっていない状態でそれを文章にするのもどうかと思い、今までいました。正直、クルーザー班との話し合いの関係などでまだ見えない部分も多く、OB向けに何か書こうとしたんですがうまく文章にできませんでした。なので、チームメイトに向けて先週・先々週を通じて僕が思ったことを書こうと思います。それを通じて何か感じとっていただければ幸いです。

①目標について
組織を動かしていくうえで目標というのはすごく大事だと思います。目標がなければ向かうべき方向も定まらないし、今自分がやっていることの意義もつかめない。
僕は最上級生だし、全日本インカレに出たいです。それを目標にしていますし、1年のときに連れてってもらった全日の様子は今でも覚えています。
ただ、みんなにはそれを安易に考えてほしくないです。全日本インカレに出たいなんて誰だって言えるけど、関東インカレで13位しかとれない実力が現状です。全日本インカレに出るためには来年度の場合関東8位以内が必要です。5位順位を上げる・点数にして250点差近くある相手に追い付く。これを1年間でやり遂げることの大変さを自覚してほしいと思っています。
今年足りなかったものは何だったのか分析できてますか?各自に自分の弱いところを聞いたけど、その時にすぐに言えなかった人が何人かいました。自分の課題を明確にして常日頃から練習していかないと、時間の無駄です。量があっても質が全然伴ってないです。
全員が一度、来年の10月に関東インカレ7位(or8位)以内にいるためには、ヨットの中のどの要素を完璧にし、どの要素を少なくとも平均レベルに持っていかなくてはならないか、考えてみてください。その各要素が何月から練習しだして、何月までに達成できなくてはいけないのか、どういう順番で取り組まなければいけないのか、紙に書いてみてください。多分、全員が自覚の甘さを思い知ることになると思うよ。一人ひとりとMTGしたけど、そういうこと考えられてる人が2人ほどしかいなかった。
自分がいつまでに何をしなくちゃいけないのか。去年に比べてどのスピードで成長しなきゃいけないのか。
そのための練習メニューやプランを考えるのは僕の仕事だけど、全員がその意味を理解できるようにしておいてください。

②整備について
これも結局は自覚の問題につながると思うけど、整備も実力です。整備できない人は負けます。負けたのは船のせいでもなんでもないです、自分のせいです。
先週・先々週で整備の時間を設けたとはいえ、秋インレース直後だし、少なくともレース艇に限って言えば簡単なチェックで終わるだろうと思っていました。むしろ全員結集して予備艇を整備して、来週からの海上練習に備えてもらうつもりでした。
インカレで船ぶつけたとかならともかく、なんで2日以上もレース艇の整備に時間とらなきゃいけないのか意味不明です。レースに挑むときの準備が全然できてなかったことがよく現れてると思いました。
整備もできてないのに他の船から部品奪って当座をしのごうとか、そういう考え方はもうやめてください。何度も言うけど、整備も実力だってことをもっと自覚してください。

③知識の問題
ヨットの知識自体を知らない人って結構いると思います。コースとかについて深い知識を持っててそれをレースで当てちゃったりすると確かにかっこいい。けど、ヨットってもっと細かい積み重ねで勝つ競技だと思います。こういう波のときにどのロープをほんのちょっといじるとか、ポールの高さをちょっと気にしてみるとか、etc...
派手じゃないけど本当に小さなスピードアップの積み重ねが、どんな状況でも前に行くことにつながるんだと思います。そういう意味でヨットの知識を持ってる人が少ないように思う。
なるべく毎週座学の時間を設けてみんなに伝えてあげられるようにはするけど、僕の知っている知識も全然十分じゃないです。だからみんなには教えられるのを待ってるだけじゃなくて、自分から色々と聞きに行ってほしい。俺に聞くでも、他大のうまい人に聞くでも、OBの方たちに聞くでも、本を読むでも、何でもいいです。基本的なことかもしれなくてもいいです。自分で調べる姿勢を身につけてほしい。
あとは、教えてもらったことをそのままにしないでください。海上で試して、陸に帰ってまたノート見直して、今までとどこが違うのか、もし変わらない(or悪くなった)なら何かやり方を間違っていないか、試行錯誤を繰り返してください。

今のチームは若いから仕方ないかもしれないけど、僕も含めてみんなヨット下手です。予選で前走った人もいるけど、所詮予選だということを忘れないでほしい。自分の実力を自覚して、そのうえで今どういう姿勢で練習し、何をやってかなきゃいけないかを各自考えてみてください。
幸い、みんなヨット好きだし、練習に対してマジメだから、きっとできると思います。


最後になりましたが、LBの皆さま、これからもどうかよろしくお願いいたします。
今まで先輩とかから何度も聞かされてきた話ですが、実際に予算を検討する立場になって、どれだけ自分たちがLBの皆さまに頼っているのか心の底から自覚しました。また、人数的にもレベル的にも、LBの方々のご指導がなければなかなか前に進めなさそうな面も多いです。
技術的にはかなり未熟なチームですが、目標に向かってちょっとずつ頑張っていきますので、これからもよろしくお願いいたします。
また来週からは海上練習も再開する予定です。寒くなってきましたが、よろしければぜひ練習を見に来てください。よろしくお願いします。


小山慧