お疲れ様です。
4年470スキッパーの鈴木です。
とうとう引退ブログを書く時期がやってきてしまいました。引退して土日を謳歌していると思いきや、先日は全日本470に出場していました。久しぶりの結果を出さなければならないというプレッシャーのかからない中でのレースで純粋にヨットレースを楽しめた気がします。加藤ありがとう。
さて、いよいよ引退となったわけですが思えばこの4年間は本当にいろいろなことがありました。
1年生の秋インカレ。陸上でたまやの結果をはらはらしながら見てて、結局最後のレースで逆転されてしまい全日本に行くことができなかった。あの時の先輩の姿は今でもよく覚えています。それまで適当に過ごしていた僕が初めてインカレを目の当たりにしヨット部としての自覚が芽生えた瞬間でした。
2年生になってやっとフリートレースなどに出れるようになったけど、もちろん前を走れるわけもなく無限に後ろの方を走っていました。当時は人数がかつかつで僕か古橋が4番艇みたいな状況だったけど、実力的に僕らがインカレに出ることなどあるはずもなくサポートメンバーとしてレスキューに乗り、同期の崇がレギュラーとして前走っているのを羨ましく見ていました。
3年生になり本格的にレースメンバー争いに加わろうとしていた時にコロナで活動停止に。先輩たちは僕らのためにオンラインの活動を準備してくださっていましたが、やっぱりどうしてもモチベーションを保ちきれていなかった自分がいました。その後、練習が始まり自分は唯一の最上級生クルーとペアを組ませてもらっていたのにもかかわらず全然前を走ることができなかった。例年の3年生スキッパーよりも明らかに悪い結果しか残せてなったし同期のスキッパーにも全然歯が立っていなかった。何で結果が出ないのかわからず非常につらい思いをしていた時期でした。そんな中でも最後まで僕を信じてボトムアップを図ってくれた先輩には本当に感謝してもしきれません。
4年生になって僕らが掲げた目標は関東入賞、全日本シングルでした。そのためには特に自分の実力がまだまだ全然足りていないことはよくわかってたから、最上級生としてのチーム運営と個人の選手としての成長のどちらもおろそかにしないことを意識していました。実際、4年生の間でミーティングは何回も何回もしたし、練習も自主練にも精力的に取り組むなどかなり頑張っていた自信はありました。秋になってチームとしても個人としても実力はかなりついてきていたのではないかと思っていました。
しかし、目標は達成できなかった。秋インでもあれほど古橋が口酸っぱく言っていたケースをおこしてしまった。全日本でも雰囲気にのまれ3艇とも実力を発揮できず18位と散々な結果をとってしまった。走りは他の大学にも間違いなく負けてなく、サポートも非常に良かったのに結果はついてこなかった。きっとレースでの立ち回りとか経験とかそういった部分で負けていたのだろうと思います。来年は今年の経験を活かして入賞を成し遂げてほしいです。
この4年間の結果を見てみると、正直もっとできたんじゃないかという思いも少しあります。1,2年生の時にもっと真摯に練習に取り組んでいれば、一回のレースをもっと大事にしていれば、コロナさえなければ、あと半年あったらもっといいとこ行けたんじゃないかとか今でもたまに思ってしまうことがあります。
でも、この4年間が充実した最高のものであったことは胸を張って言うことができます。僕は所詮部活動は大学生活を充実させるためのツールに過ぎないと思っています。もちろんLBからの寄付があって、献身的な指導を受け、親の支えもあってある程度の責任が求められているのも事実です。しかし、我々はプロのようにお金をもらってるわけでも無いし、何ならバイトもしながらわざわざ自分で高いお金を払って部活に参加しています。なので、僕は部活動の成功とは結果以上に終わった時に本人がどういう気持ちでいれたのかという部分にかかっているのではないかと個人的には思っています。
そういう意味では僕の部活動は大成功であったと思います。頼れる同期がいて、優しくいろいろなことを教えてくれる先輩がいて、慕ってくれる後輩がいて、献身的に指導してくれるコーチがいて、多額の支援を受けいつでも努力できる環境があって、皆に平等にチャンスがあって皆がいつも笑っている、そんなヨット部が大好きでした。
後輩たちも、結果が出なくてつらいときやプレッシャーに押しつぶされそうなときもあるかもしれないけど、そういう時こそ気負わず肩の力を抜いて最後には楽しかったと思えるよう活動してほしいなと思います。
このような環境に身を置くことができたのは、同期、先輩、後輩、小松コーチ、LBの方々、両親など様々な方々の支えのおかげです。感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。
4年間本当に楽しかった。
4年前、ヨット部に入る決断をした自分をほめてやりたいと心の底から思います。
東京大学運動会ヨット部 鈴木智貴