東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

この写真、バカなヨット部っぽくって大好きなんです。 まこと

2021年11月30日 22時21分17秒 | 引退ブログ

4年間お世話になりました。

ディンギー班前主将を勤めておりました長岡誠です。今回は引退ブログです。

 

 

まず最初にさまざまな方々に感謝申し上げたいです。

ヨットをやっておられる方なら皆さんわかっていらっしゃることかと思いますが、ヨットは他の人の支えなしでは決してすることのできないものです。

 

まずLBの皆様。

ヨットという、個人どころか現役全員で合わせてもまともに練習を回すことができないような高額なスポーツをやらせてもうらうという点で、LBの皆様のご支援なしではこの4年間はあり得ませんでした。お金だけではなく、さまざまな技術的支援、物的支援、社会人としての知見による活動のサポート。ありとあらゆる点で基盤にはLBの皆様の支えがありました。今年一年は主将という立場で皆様とお話しする機会を得ることができ、その支えを現役の中で一番切に感じることができました。

特に具体的なアドバイスを頂けた島田会長、岸野理事長、理事会の皆様、霜山監督、

練習を見に来てくださった若手LBの皆様。

本当に尊敬できる方々ばかりで、勉強させていただきました。誠にありがとうございました。

 

小松コーチ。

先日お話しした時に、小松さんと僕が初めて話した時のことが話題になりましたが、僕もすごく印象的でよく覚えています。どういう文脈かは忘れましたが、小松さんが世界一周レースの思い出を話してくださいました。僕は、こんなものすごい体験をした人が存在するのかとすごく感動しました。あれ以来、小松さんは紛れもなく僕にとって、ヨットの神様でした。

言動や態度、視野、考え方。こういうセーラーになりたいと思って、4年間過ごしました。あまりにも遠い道のりだったので、距離感がわかりかねます笑。少しでも近づけていたら幸いです。

 

後輩たち。

勘違いかもしれないけど、慕ってくれてありがとう。主将としては頼りなかったと思うけど、それでも1年間チームを運営できたのは、確実に君たちの寄るところだとおもう。秋インとか全日本最終日に泣いてくれた子がいたのは、なんか感動しました。

次の一年、その次、、、と続いていくけれど、今の東大の雰囲気を保ちつつ、前に進んでいってくれればと思いますし、確実にできると思います。応援してます。

 

直属の先輩たち。

僕は本当、先輩っ子というか、the後輩みたいな人間なので、頼れる先輩たちに囲まれていた頃は本当に自然体だったし、楽しかったです。

この4年間で一番いい思い出をあげろって言われると、100%2年のころの春インから全日本までの期間を挙げると思います。あの頃は良かったなあ、とかいってると怒られそうですが、実際よかった笑。

尊敬できるひとたちばっかり(?)で、また気が向いたら会ってください。

 

同期のみんな。

本当、頼りなくてごめん。全部が全部、僕のせいではないかもしれないけれど、今年両クラスで全日本にいけず、「凡事徹底」もできず、正直4年間で一番緩くなってしまったことに、痛烈に責任を感じています。でもなんとか踏みとどまれたというか、それなりに形になったのは同期の支えのおかげでしかなかった。最初は1人で悩んでどうこうしようとしてうだうだしていたけど、なんでも話して解決していけばいいんだって、本当の意味で気付くのに時間がかかりすぎた。そう思えるくらいみんな頼りがいあって、なんか立派になったんだなって感じてました(何様笑)。

僕は一年の冬、寒くてしんどくて痛くて、なんで毎日こんなとこでこんなことしてるんだろう、辞めようかなって思っていたけど、それでも続けたのはみんなとの合宿が楽しかったから。みんなとのつながりを失うのが嫌だったから。そのおかげで4年間頑張れたし、人間的にも成長させてもらいました。

友達少ないので、末長く付き合って欲しいです。

 

 

4年間終わって何を思うかと言われて、そんな大それたことは言えないわけで、切実に感じることは土日が輝いてるってこと。先々週友達に話したら逆に羨ましがられました笑。

 

楽しかったことは正直そんなに多くなくって、辛かったことは話し始めたら日が暮れちゃいます。でも学びは多かったです。何より謙虚になれた気がします。

自然と対峙して、っていうと壮大で高貴な感じがするけど、しゅうの言葉を借りると、自然ってほんとに泥臭い(東京湾のことではないです)。すごく具体的な話になるけど、僕はほんとに波をかぶるのが嫌いで、しょっぱいし濡れるし冷たいし染みるんです。トラッピーズは絶対に逃げられないから残酷な世界だなって思ってましたけど、ハイクアウトは逃げれる(そうでもないか)からこそ僕は辛かった。楽しようと思えば楽できる、もうちょっと妥協してもいいんじゃないかって3年までは思ってました、正直。すごく初歩的な話で呆れないでね笑。でも4年は結構逃げずにやれたんじゃないかなと思います。ここは結構自信ある。首の筋つるほど歯食いしばって、足の感覚なくなるほど全力で出て、どんだけ波を食らってもそれでもハイクアウトする。比較的頑張れてたと思います。出て当たり前の世界だから言いたくないし、誰もいってくれないけど、僕だけは自分のこと褒めてあげたい。とか言いつつ他大のクルーはもっと出てるから、ホントすごいな、尊敬できるなって思ってました。

 

コミュニケーションは大事だなってこともすごく勉強できました。

当たり前だけど、本当の意味で理解できる人って自分しかいないから。どれだけ近くにいる人でも寄り添う努力をしないと絶対に近づけないし、理解できない。

マネージャーのみんなには、この点で本当に感謝してる。僕に対話を要求してきてくれたし、僕の話もきちんと聞いてくれた。本当にありがとう。

この一年での成長で一番大きかったのは、ここだと勝手に思ってます。
人数が多くなってきたからこそ、大切でした。本当に努力しないと、全員の声を聞けなかった。ほんとのことを言うと聞けてはいなかったです。合宿もできない、平日は学校で忙しくて、割くべき時間が取れなかった、とか言い出したらきりないし、言っても後悔が募るだけなので、やめておきます。でもチームが全体として機能すると言う点で、本当に必要なことだって理解はできました。チームは一人一人が集まってできるものなんだから、その意思を汲み取るのが必須って、まあ考えると当たり前のことなんですけど。

 

会話することとかは普遍的にリーダーに求められることなのかもしれないですけど、「体育会系のチームのリーダー」に求められることの一つとして、物理的に声が大きいことって大事なんだなって、この一年で気づきました笑。ある程度統率と規律、ストイックさが求められる団体なので、締まる声って本当に大事。僕は天性で多分だめなんですけど、もっと努力はできたなって今では思ってます。

 

なんだか後悔談みたいになっててよくないですね。

とにかくチームってものに真正面から向き合えたことは本当にいい経験になりましたし、今後の大きな考え方の基盤ができたように思えます。人間としても少しは成長できたのかな。そうなら嬉しいです。

ヨット部に入ってよかったです。

 

 

でもヨットというスポーツはまだ終わらないです。僕どうこうは置いといて、ヨットそのものは存在していきます。

繰り返しになりますが、ヨットは自然と対峙するスポーツで、僕はディンギーで目の前の波との葛藤で終わってしまいましたが、小松さんのように広い視野で海や空を見て、そして予測・対応できるような、そんなセーラーにとても憧れを抱いています。

できればそういうスケールの大きな、大局観をもったそんな人間になりたいです。

なので楽しく続けれるなら、まだヨットに乗りたいものですね。

 

個人的な話ばかりで、あまりメッセージ性のある話ができませんでしたが、引退ブログだし許して欲しいです。

4年間ありがとうございました。

 

 

東京大学運動会ヨット部

長岡誠


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2021年11月30日 18時34分58秒 | j24全日本

ご無沙汰しております、仰秀2年の伊東です。1年の2人に引き続き全日本選手権の振り返りを致します。

 

リザルトや各レースの振り返りはFacebookでのご報告で致しましたので、より総合的な話を自分自身の観点からしようかと思います。

 

自分にとって今回は初めての全日本であり、仰秀配属から1年間を通してやらせてもらったピットというポジションを締め括るレガッタでもありました。自分のなかで「とにかくミスをしない、走りのパフォーマンスを最大化する下支えをする」という目標を掲げていたのですが、今回達成できただろうと思っています。また、初めての全日本でなかなか緊張もしていましたが、終始楽しむことができました。結果として自信を持って満足できるレースだったと言えます。

 

実は、全日本直前まで自分のポジションに自信が持てていませんでした。ピットは各回航動作を司り、次のクローズ・ランニングの走りに繋げていくポジションだと思っているのですが、特に下回航のスピンダウンが不安要素でした。9月頃の練習になってもまだミスが多く、ピットのポジションに立つたびに「ピットとして能力が足りてないのではないか?」と一抹の不安が脳裏をよぎっていたのです。

 

転機は10月末から2週間ほど行ったレース海面の調査だったのではないか、と今になって思います。折角レースが我々のホームで行われるのだから、海面について知り尽くそう、ということでひたすらレース海面で走りまくりました。チームとして、レース当日はどのように動いていくか、という議論の中で安心感や自信を得たような気がしています。レースを作り上げていくというチームスポーツとしてのヨット競技の(表面的でない)真の楽しさを学べたように思えます。

 

自信と安心感の下、平常心で全日本7レースを終えられたのは、仰秀というチームのお陰でした。とりわけ、運動神経が悪ければ、器用でもなく、飽きっぽい性格の自分を、いやな顔一つ見せず暖かく指導して下さったうえに、一年間チームを引っ張り最後にトップフィニッシュという「いい景色」を見せてくださった中野さんと落合さんには感謝してもしきれません。

 

思えば、ちょうど1年前にディンギーの同期と別れてまで仰秀に行こうと散々悩んだ末に決断をしたのは間違いなく正解でした。当時のブログでは世界大会に行きたかったから、などと照れ隠しで言っていますが、チームの雰囲気に惹かれたというのが本当のところです。自分と同じように、このチームに入った人がヨットの本当の楽しさを学べるようにしていくというのが使命であり恩返しなのだろうと痛感しています。最終レース終了後、小網代にいらっしゃっていた下重さんに「もう(最高学年から)2番目だね、甘えてられないよ」との言葉を頂戴しましたが、自覚をもって精進していこうと思います。

 

最後に、ヨットの本当の楽しさと勝つことの喜びを姿勢でもって教えてくださった中野さん、丁寧さと優しさで進むべき方向を親身に示してくださった落合さん、本当に1年間ありがとうございました。その他の仰秀の皆さんやディンギー班の方々、社会人チームや大会関係者の皆様をはじめとしたこの一年間かかわりのあった皆さまへの感謝の気持ちを忘れず真摯に今後の活動に邁進して参ります。

 

どうぞ今後とも、よろしくお願い致します。

 

クルーザー班2年 伊東秀晃