東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

その1点をつかみ取る

2023年12月26日 22時14分01秒 | ラストイヤーにかける想い

お世話になっております。

クルーザー新4年の友成です。

今年度もよろしくお願い致します。

 

先々週をもってクルーザー班の年内の活動は終了しました。今年最後に予定されていたプレアニが中止になってしまい、2日とも強風で出艇できなかったこともあり、不完全燃焼のまま終わってしまいました。しかしその分2日とも合宿所の大掃除をし、ありがたいことに夜は月光ハウスに招待いただきました。とてもおいしかったです。ありがとうございました。

 

さて、例のごとく「ラストイヤーにかける想い」です。本来ならば主将の関根がすでに書いているはずなのですが彼が遅延しているため、僕が代弁して書いていこうと思います。クルーザーの中ではトップバッターです。2人しかいませんが笑

 

 

僕は毎年先輩たちが書くこのブログを楽しみにしていました。チームに対する先輩たちの想いが伝わってきて、自分もそのメンバーとして何ができるか考えるたびに覚悟が生まれて少し大人になれたような気がするからです。ついに自分の番となり、時の流れの速さを感じびっくりしています。なので、ディンギーの同期みたいに長くは書けませんが、真面目に綴ろうと思います。

 

 

個人、チームともに共通して言えることなのであえて分けませんが、僕がこの1年意識するポイントは大きく2つです。

「とにかくコミュニケーションを取る」「誰よりも自分が一番働く」

 

 

1点目に関して、何をおいても風通しの良い環境があって、その先に強いチームがあると思います。去年のチームの前半、特に春合宿の頃は4人だったこともあり、寒さとあいまいって皆がギスギスしていてチームの雰囲気はよくなかったと思います。ヨットをとにかく「する」ことが目的になっていて、「何のためにするのか」「何を成し遂げたくてするのか」といったメタ認知的思考ができてなかったことは否めません。自然とチームの口数も減って、お互いの些細なミスも気になるのにそれを指摘さえもしないという悪循環でした。これはひとえにコミュニケーションの欠如が問題でした。陸で伝えられないなら海で話す、またその逆の少なくとも一つができていればこうはなっていなかったと思います。翻って、新歓から夏頃にかけて、新入生が来てくれたこともあり上級生としての自覚が自分たちに生まれたのか、すごくチームで意思疎通が取れるようになりそれに比例してフリートレースの成績も格段に上昇しました。本来ならば人数が増えてよりコミュニケーションや風通しの良さの担保が難しいはずなのに、です。何か特別なきっかけがあったわけではありませんが、心の持ちようや余裕次第でいかほどにも変わるということに気づきました。逆説的ではありますが、所詮言語化できないようなフィーリング的なものに依存しているのですから、あれこれ考えずにとにかく脳死でコミュニケーションをとることにこだわるべきだと感じます。これはヨットの技術面でも通ずることです。特に自分は新ポジションに回るのでみんなからは何でも感じたことは発信してもらいたいと思うし、自分も気づいたことは何でも指摘します。もちろん、チームなので互いへのリスペクトは必要ですが、それ以上に率直な皆の想いが知りたいし、自分の想いもみんなに知ってもらいたい。特に昨年は生活面で指摘できてなかったところがあったので、今年は意識していきます。今までチームの雰囲気の悪さを少なからず担っていた自分がいうのも何ですが、頑張っていきます。

 

 

2つ目について、これは日頃よりお世話になっている社会人チームの方からよくご指摘を受けるところです。「上級生が一番働けないチームはだめだ」「雑用は上級生の仕事」と。今までは正直字面以上の意味はわかっていなかったのですが、自分が最上級生となったいまになってこの言葉が沁みます。寒くてやめたくなったとき、なかなか上達しなくて辛かったとき、レース結果が悪くて落ち込んだとき、その全ての時点で先輩方のさりげない言動が自分を救ってくれました。海では厳しくても陸では優しく話を聞いてくれた先輩、合宿所の掃除を皆が知らない間にしてくれていた先輩。上級生となって、先輩方に自分がすごく守られて活動してきたことに気づきました。だからこそ、皆がしなきゃいけない仕事は率先してできるような人間でありたいし、ひいては「あいつもやっているから自分ももう少し頑張ろう」って後輩から思ってもらいたい。かつての先輩方に少しでも近づきたいと思います。(ただし皿洗いを上級生が担当するというのは納得いってません笑、公平にあみだで行きましょう!)

 

 

最後に競技面での目標を。

ズバリ、1にこだわることです。何だが曖昧ですが、去年は1点に泣かされた1年でした。アニオルでも、全日本でも。何レースもした中での1点。ミスを数個したとしても、そのうちの1つがなければ取れていた1点です。当然負けて良い勝負はありませんが、残り1レースであと1点、誰に勝つと意識した1レースで勝ちきれるチームになりたいです。その舞台が訪れるのはシアトル(世界選手権)か、博多(全日本)か、蒲郡(アニオル)かわかりませんが、プレッシャーのかかる勝たなきゃいけない場面で勝てるチームにします。もちろんどのレースでも勝ちたいですが、「全日本優勝」といってもそれはいまの僕たちにとって現実的ではありません。足下を見つめながら、しかし頭だけは上を向き続けて。「速いチーム」よりも「強いチーム」、それを目指して結果にこだわり続けます。

 

 

ものすごく威勢のよいことを書いてしまいましたが、現状では上の宣言のうち自分にできていることは何一つありません。本当に一つもありません。先日も代替わり早々にインフルで休み迷惑をかけました。これからもチームみんなにはたくさん不快な思いをさせるかもしれませんが、よろしくね。頼って頼られて、そして何よりもヨットを楽しみます。この気持ちを忘れないよう、時々はこのブログを見返そうと思います。

 

 

 

最後に、日頃より多大なるご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。

未熟な私たちではございますが、2024年も仰秀をどうぞよろしくお願い致します。

 

 

気づいたら長くなってしまいました。

こちらで失礼します。

 

良いお年をお迎えください。

 

 

2023.12.26

新4年クルーザー班主務

友成遼