お世話になっております。仰秀2年の木藤です。さる11月、我々、仰秀は全日本選手権を終えました。
僕にとってこの1年は難しい迷うべき年でした。アニオルの7年ぶりの優勝、長きにわたる船の故障期間それに連なった新歓、夏合宿と世界選手権。帰国後のチームのスランプと全日本。マストハンドから始まり、3−7月の長いブランクを経て8月にヘルムを持って、9月から3ヶ月のバウマン。
チームとしても個人としてもいくつもの山と谷を超えたように思うし、それに比例して僕自身もモチベーションの浮き沈みを感じチームの一員たる自分を見失いつつあった時期があるようにも感じます。新歓担当として新入生を仰秀に乗せられない歯痒さ、葉山の試合の関係で新入生練習を小網代を中心に回し、夏前まで上級生としてまともな練習ができなかったことへの不安。ヘルムを持てば関根さんという壁の高さを実感し、シアトルでは終盤の失速で目標を逃した無念さに駆られ、以降は自分のバウマンとしての不手際が目立ち、チームへの申し訳なさでどうしようもなくなりました。世界選手権以降は特にヨットに対する向き合い方を見失いました。「全日本でミスがあったら取り返しがつかない。」毎週土日は「とりあえず自分のパフォーマンスをなんとかせねば」という義務感で小網代へ向かう京急線はきつく、平日はヨットのことからは部の仕事を含めなるべく目に触れないように過ごしました。そのようなようにしかヨットに向き合えなかった自分を今としては情けなく感じています。チームとしても若干スランプ気味だったまま突入してしまった全日本は下位安定のレース展開で関根さん・友成さんに思うような成績で引退を飾ってもらえなかったことが心残りです。全日本後においても今年の自分を改めて振り返って正直釈然としない気持ち、まさに「将来に対する唯ぼんやりとした不安」を持って代替わりを迎えました。そんなように迷う11月の終わりに引退なさった友成さんから「大和はもっといろんなこと気にせずヨット自体を楽しめばいい」と。確かにこの1年ヨットを楽しむという根本的な感情は形骸化してただ理想の自分と現実の差異たる苦しみを逃避した一年だったような気がします。来年は自分を解放して純粋にヨットを楽しみたい。ヨットを楽しむとは何たることか。自分にとって楽しむとは楽をすることと同義では決してなくて、波と風をきって早く走ること、大きな舞台のレースで勝つことの喜びを邪念なく追求することなんだろうなと。今は感じています。始まったばかりの今シーズンを自分としてもチームとしても飛躍の年にできるように。思いのままに今年はヨットに向き合っていきたいと思います。
最後に引退された関根さんと友成さんへ。個人個人への想いは改めて伝えたいと思います。
前に関根さんがワールドの振り返りブログで我々後輩への「ラブレター」を書いていましたが、今度は我々後輩からお二人への「ラブレターのお返し」をするのも良いか、と。
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まずは4年間お疲れ様でした、関根さんと2人きりで蒲郡の夜を散歩した日、友成さんとドライブを組んだ8月の練習は大切な思い出でです。
本当に大好きな先輩方でした。これからも小網代にぜひ頻繁に。またご飯でもいかせてください。
続きは個人的に・・・。
本当にありがとうございました。
我ながらかわいい後輩より
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今年ももはや暮れ。来年も仰秀に幸あらんことを。
木藤大和