東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

「楽しい」の最前線へ

2024年12月19日 22時53分07秒 | ラストイヤーにかける想い

お世話になっております。4年スナイプスキッパーの天野です。先週から練習を再開したのですが、11月頭とは比べ物にならない肌に刺さるような寒さでした。今年の冬は僕がヨット部で経験したことのない寒さになるような気がしてなりません、、、

 

さてそんな中、僕が掲げるラストイヤーにかける想いは

「全力で楽しむ、楽しませる」

です

 

4年生にもなってこんなことを言っててすみません笑。ただ、今の部活の状況をみていると純粋にヨットを、ヨット部を楽しめている人って何人いるでしょうか。実際、最近の部活では僕も含めてみんな、部費が、寒さが、整備が、時間が、などと文句ばかりです笑。特に2年生からもそのような声がでてしまっているのは残念だし、それは僕らの責任だと思います。僕が知ってるヨット部はもっと自由でオモロくて空気がうまいところです。そしてそれは4年生が「楽しい」を体現し、部活に笑顔があふれてこそだと思います。後輩が楽しめるように、部活でいいサイクルがまわるように、(そしてやっぱり自分のために笑)今年一年僕は「楽しい」の最前線を目指します。こんなアホな4年生に一人でも多くの後輩がついてきてくれれば幸いです。

 

 

ここで少し選手としての話をすると、このままヨットにただ乗り続けている、(言い方を変えれば「ヨットに乗せてもらっている」)だけではボートスピードがあがらないところに差し掛かっている気がします。その結果、順位が安定せず、実際去年の夏合宿ではあまりうまくいきませんでした。去年の春の成長曲線をここでもう一度もってくることが選手として一人前になるために間違いなく必要で、そのために自分のヨットの根本、ヨットへの姿勢を見直す必要がある気がします。それはめんどくさくて、面白くないことかもしれないけれどその先の「楽しい」を見据えてあと一年やりきります。

 

4年 スナイプスキッパー 天野聡太

 

 


まだ灯はこれから

2024年12月19日 22時22分22秒 | 通常練習

お世話になっております。
クルーザー班新4年の杉山です。

先月末に福岡県小戸で全日本選手権が行われ、先輩方が引退されました。
以下リザルトです。

7-8-8-8-8(RDG)-(10)-7 合計56点 9位/12艇

レースに携わってくださった全ての方に感謝申し上げます。
ありがとうございました。

小戸の海面は変化が大きく激しく、非常に難しい海面でした。
1上までについた順位をほとんど覆すことができず、下位~中盤に沈みつづけました。

思い返すと、、こうすればよかった、ああすればよかったと思う場面は多々あります。
第二レースの1上マーク回航ぎわで、ポートでアプローチしている我々と同風位くらいの月光がスタボでおり、月光が大きくオーバーレイしているように見えたため重ねて返したのですが、月光はフェッチングしていたようで避けさせてしまい、2回転ペナルティを課されました。1レース目で良い順位をつけられなかったことの焦りもあって、「行ける!」と判断してしまったことから後々のレースまでずるずると引きずってしまったように感じ、後悔するとともに悪い流れを作ってしまったと申し訳ない思いが強く残っています。
第五レースは前代未聞の事件が起こりました。5レグコースで艇団が最後の下レグに差し掛かる頃、停泊していた巨大コンテナ船がおもむろに動き出し、レース海面を横切りました。レース委員会は安全性の観点からノーレースを各艇に伝えにきたのですが、その際の不備もあって帰着後の審問でノーレース取り消し措置が取られました。その措置に納得できない我々を含むチームは抗議を行い、レース最終日に審問が行われました。最終日の審問は朝に予定されていたのにも関わらず、同一インシデントの他の審問で時間がなくなり、レース後に行われることになり、すべてのレースが終了してからプロテストルームに行き、僕にとって初めての審問を体験することとなりました。
月光・月光ダイアナと合同での審問だったのですが、我々にとっては順位が変わらないため他チームの要求をじっくり聞いていました。
最後まで該当レースの扱いが不明な状態でレースを行うことへの抗議、ノーレースは安全性の観点から妥当でありそれをくつがえすことはスポーツマンシップに反するのではないかという抗議、自チームの映像を証拠として使用できないことへの抗議など話は膨らみました。
レース委員会・プロテスト委員会も稀有な事例に翻弄されていました。
結果として、我々のノーレース扱い要求は却下され、2上回航順が採用されました。


ひとつ良いレースを作ることさえできず、一年間の集大成として結果を出せず悶々とした状態で終わってしまったこと、引退となる先輩を笑って送り出すことができなかったことがとても悔しいです。
シアトルでの悔しさをはらすべき場として照準を当てていた全日本で結果を残すことができず、ただただ悔しく思います。


最後に、引退される先輩方にむけて。

関根さん
一年間、主将という重責を全うしてくださり本当にありがとうございました。知らない間に壊された仰秀の後始末とリップルへの更新・久しぶりの手探りのワールドと、盛り沢山な一年でした。
高い技術とリーダーシップに何度も助けられ、ボートスピードで劣らない船のコースをひくことはとても楽しかったです。
まだまだ教えていただきたいことばかり!なので、寂しくなったら(?)ぜひいらしてください!

友成さん
入部し始めたころから親身に話しかけてくださり、ときに相談に乗って下さりありがとうございました。
友成さんがいるだけで軽快な雰囲気になり、長い合宿生活も楽しく過ごせていました。
福岡に向かう深夜のドライブ、異常に楽しかったです。またアニオルでも、小網代でもお会いしましょう!


アニオル優勝に始まり、リップルへの転換を経て、ワールド出場を遂げたこの一年間はたくさんの思い出が詰まっています。
それだけに最後の全日本で良い結果で終われなかったことが心残りではあります。

ただ、それを晴らすことができるのは残された我々しかいない。
先輩方が残してこられた技術・思いを受け継ぎ、新体制で奮闘して参ります。

 

 

 

 


練習報告&スローガン発表

2024年12月19日 21時56分16秒 | 通常練習

お世話になっております。東京大学運動会ヨット部ディンギー班主将の西間です。

先週末は代替わり後初めての正規練習を実施しました。二日間ともに基礎練習を徹底し、1年生の成長を感じつつも練習運営の難しさも同時に感じる練習となりました。

僕からはまず二日間の470チームの練習についてお伝えできればなと思います。

土曜日
朝は少し整備に時間を充てた後出艇しました。マークを使った練習組と帆走練習組に分かれて練習をし、「周りを見ること」を共通の目標に取り組みました。

帆走練習では北風のスポットで入るブローが多く、隊列を崩さない練習に一苦労しました。特にタックによって変わる波への対処に苦労し、その原因を探す練習になりました。

マークを使った練習では8の字練習を実施しました。いかに自分がいつもジブの出し量を適当にやっていたか、回航への意識が薄かったかに気付かされる練習となりました。一方回航動作に関しては練習を重ねるたびに上達を実感できました。

日曜日
朝一番に出艇し、二子玉練習とマークラウンディングを行いました。昨年の同時期に比べて、各場面での風の入り方を意識しながら動作に結びつけることができ、それをペア間で共有しながら練習ができました。

午後はいわゆる「大西」と呼ばれる、西から入る強烈なブローに見舞われ、そのまま強風高波で南に回るコンディションでした。470チームは艇数を絞って出艇し、僕は1年生の下村と乗りました。割と覚悟していたのですが、下村はかなり乗りこなしていて、東大ヨット部の未来には期待できそうです。



さて、先週諒介からご指名があったので。



今年度のディンギー班のスローガンは「紡ぐ」です。



今の東大ヨット部には「心の強さ」が足りていません。スタート前のメインを引き込むタイミング、強い大学を隣にした時のメンタル、一度決めたことを貫徹する気合い、などなど。

でも当たり前ですが、この心の強さを得るには毎日の練習が大切です。

そして継続力。去年一年の全体としての反省は「継続力の足りなさ」だったと思います。最初のミーティングで指摘された課題に1年間真摯に向き合えただろうか、チームとしての課題を常に更新し続けることができただろうか、定期的な振り返りができただろうか。

小松さんの言う「文化」を作り出すためには、まだまだ出来ることが沢山ありそうです。


初心者が多い東大ヨット部は、その文化を継承する必要があります。先輩方が築き上げた知識と経験を、ブラッシュアップし続けながら後輩たちへ引き継いでいくことが必要です。

これらを1日ずつ、1クールずつ、1レースずつ、1年ずつ「紡ぐ」ことで初めて、来年の江ノ島で僕らの目標とする「総合入賞」を叶え、笑って終えることを本気で目指せる位置に手が届くのだと思います。

 


90年の東大ヨット部の歴史に新たな1ページを紡ぎ出せるよう、1年間必死に努力して参りますので、何卒よろしくお願いいたします。

東京大学運動会ヨット部ディンギー班
3年 主将 西間 立