明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(342)『僕らの原始力展』大阪で開催中!3日は市居みかさんも参加。

2011年12月02日 23時30分00秒 | 明日に向けて(301)~(400)
守田です。(20111202 23:30)

今宵は発信したいこと、せねばならないことが貯まってしまったので、連
続投稿します。流量を増やしてしまいます。お許しください。第1弾は、
9月にも紹介した『僕らの原始力展』のご案内です。「絵本作家たちの、
原発なくてもこんなにすごい力がたくさんある!というテーマのグループ
展」で、大阪市大正区で2日から開催されています。

3日には絵本作家さんで、この企画の立役者の一人、市居みかさんもお話
されるそうです。僕はいけないのですが・・・残念胸。どうかお近くの方、
ぜひご参加ください。絵の力に触れると心が踊ります。心が躍ると免疫力
があがり、放射線の害にも対抗できます。なので絵本は放射能に効く!と
僕は考えています。

市居さんのページから、『僕らの原子力展』の案内がみれますので、ご覧
ください。
http://ichiipk.exblog.jp/

なお市居さんのことをはじめ、絵本について紹介した過去の記事を紹介し
ておきます。
明日に向けて(271)ことばの力、絵の力、絵本の力
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/954c69322a4325aecc96c8f86eea952b

以下、市居さんが、あるMLに投稿した記事を転載します。

*************

市居みかです。

絵本作家たちの、「原発なんかいらないよ!」というテーマのグループ展、
巡回して、いよいよ今日から大阪で開催されました。
豪華メンバーですよー。
絵本、子ども、美術に関わる人たちの、熱い「原発いらない」メッセージ
が詰まってます!
スズキコージさんの巨大絵も飾られます!
そしてそして、先日惜しくも亡くなられたアキノイサムさんも参加されて
います!
ぜひイサムさんの作品に会いに来てください。

私は、明日3日にライブペインティングとトークイベントもやります。
よかったら遊びにきてくださいね。
家具工場を改装したすてきなギャラリーです。
大阪駅からバスも出ています。


================================
巡回『ぼくらの原始力展』大阪・ブリコラージュ
================================

 期 間:2011年12月2日(金)~11日(日)
     11:00 ~18:30/会期中無休

  *イベント『ライブペインティングとお話』
   1枚の紙の上に2人で描くものは…?
    日 時:12月3日(土) 14:00~15:30
    出 演:WAKKUN+市居みか
    参加費:300円(未就学児無料)

  *ワークショップ『帽子とチョッキ?のファッションショー』
   紙と布で思い思いに作って・着て・お洒落しよう!
    日 時:12月11日(日) 14:00~15:30
    出 演:あおきひろえ+こしだミカ
    参加費:500円(材料費込)
        絵本もあたるかも?小さなお土産つき!

  ワークショップは少しくらい汚れてもいい服装でご参加ください。
  両日とも定員がございますので事前にお申し込みください。
  空きがある場合のみ当日参加できます。

 会 場:ブリコラージュ
     551-0021 大阪市大正区南恩加島2-11-17/06-6551-4180

http://www.jimoto-navi.com/bricolage/access.html
 
問合せ:ぶんぶん文庫:駒崎 bunbunbunko550@gmail.com

 *巡回展のため、売約済みの作品も展示いたします。
 *売上は運営費を引いた全額を、エネルギー問題で動く全国の団体か
  震災支援など、その時点で最も有効と思えるところに寄付します。


参加作家(敬称略50音)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 あおきひろえ、青山友美、アキノイサム、荒井良二、飯野和好、
 石井聖岳、市居みか、伊藤秀男、いまきみち、今森光彦、植田真、
 大石芳野、大西暢夫、大畑いくの、おくはらゆめ、かとうまふみ、
 加藤休ミ、くまあやこ、黒田征太郎、こしだミカ、小林敏也、
 ささめやゆき、篠崎三朗、下田昌克、城芽ハヤト、スズキコージ、
 竹内通雅、たなか鮎子、たむらしげる、たんじあきこ、寺門孝之、
 どいかや、ナカバン、中野真典、中村征夫、西村繁男、野村辰寿、
 長谷川集平、長谷川義史、はまぐちさくらこ、早川純子、原マスミ、
 ハンダトシヒト、平澤一平、降矢奈々、堀越千秋、マスリラ、
 松成真理子、丸山伊太朗、南椌椌、美濃瓢吾、みやこうせい、
 ミロコマチコ、本橋成一、山口マオ、やまぐちめぐみ、山福朱実、
 山本孝、WAKKUN


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明日に向けて(341)六ヶ所村核燃再処理工場、東電・経産首脳が「撤退」02年に一致

2011年12月02日 16時30分00秒 | 明日に向けて(301)~(400)
守田です。(20111202 16:30)

毎日新聞から読み応えのあるスクープがでました。なんと2002年に東電と経
産省首脳の間で、六ヶ所村再処理工場からの撤退が極秘に協議され、撤退の
密約までできていたという内容です。しかしその後に東電の六ヶ所以外での
トラブル隠しが表面化し、幹部が辞任するなどして実現しなかったのだとい
いいます。

毎日新聞は、このことを報じた記事の後にも次のような追加記事を出してい
ます。

「再処理事業推進の両輪である東京電力と経済産業省のトップらが、撤退に
向けて極秘に協議していた事実は、使用済み核燃料のすべてを国内で再処
理する「全量再処理路線」が当初から破綻していたことを物語る。「国策
民営」の両当事者が経済性、安全性に疑問を持つ事業が現在まで続いてい
る点に、原子力政策の病巣があると言える。」

非常に的確な指摘だと思います。使用済み核燃料の「全量再処理路線」は
初めから破綻していたのです。そのことを当事者が認識していながら、そ
の後、9年間もそれを隠していた。許しがたいことです。「原子力政策の
病巣」との指摘がありますが、僕は犯罪行為だと思います。こうしたこと
を放任していた当時の政府、関係者の処罰が必要です。

今回明らかになった事態は、原子力行政をめぐる政府・東電などの言説が
信用できないことをますます物語っています。自分たち自身で展望を失って
いながら大嘘を突き通して、ここまで六ヶ所村再処理工場の稼動への試みを
ひっぱってきたのですから。肝心なことは、こうした事実の隠蔽を繰り返し
てきた同じ東電と経産省が、現在の事故処理を担当し、情報を一切伏せて、
自らに都合のよい情報だけを流しているということです。そこに現にある
重大な危機の隠蔽の可能性が懸念されます。


それにしても、「もんじゅ廃炉」の検討方針が、いわば政府の「管理」のも
とに出されてきたことに対し、今回の六ヶ所村再処理工場の破産的事態は、
新聞社による暴露で明らかになりました。それまでもリークだとうがった見方
をすることもできますが、僕はそうではないと思います。政府の目論見の範疇
を越え出るものであると思われます。それだけにこの点の追求を行うこと。
今回の暴露を踏まえて、六ヶ所再処理工場からの即時全面撤退を、政府に
求めていくことが大事だと思います。

さらにウォッチを続けます。

*************

青森・六ケ所村の核燃再処理工場:「撤退」02年に一致 東電・経産首脳が協議
毎日新聞 2011年12月2日 東京朝刊

◇建設費膨らみ 会長辞任で白紙
核燃サイクルを巡り、東京電力と経済産業省の双方の首脳が02年、青森県
六ケ所村の使用済み核燃料再処理事業からの撤退について極秘で協議してい
たことが関係者の証言などで分かった。トラブルの続発や2兆円超に建設費
が膨らんだことを受け、東電の荒木浩会長、南直哉社長、勝俣恒久副社長と
経産省の広瀬勝貞事務次官(いずれも当時)らが撤退の方向で検討すること
で合意し、再協議することを決めた。しかし3カ月後、東京電力トラブル隠
しが発覚し、荒木、南両氏が引責辞任したことから実現しなかったという。

毎日新聞は出席者の氏名や協議の時期、目的などが書かれた経産省関係者の
メモを入手し、協議の関係者からの証言も得た。首脳による協議が判明した
のは初めて。核燃サイクルを巡っては高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉を
含め継続の可否が検討される見通しでサイクルのもうひとつの柱である再
処理事業でも東電、経産省のトップが9年も前から「撤退を検討すべきだ」
と認識していたことは、内閣府の原子力委員会が来年夏をめどに進める原子
力政策の見直し作業に影響しそうだ。

メモや関係者によると、協議は経産省側が「六ケ所村(再処理工場)はいろ
いろ問題があるようだから首脳で集まろう」と呼びかけて実現し、02年
5月ごろ、東京都内のホテルの個室で行われた。首脳らは「撤退の方向で
検討に入る」との意見で一致し、具体的な進め方を再協議することを決めた。
さらにその後、撤退する際に青森県側への説明役を務める東電担当役員も
決定したという。

六ケ所村再処理工場の建設費は事業申請時(89年)は7600億円。しか
し使用済み核燃料貯蔵用プールからの漏水が相次ぐなどトラブルが続発し、
2兆円を超えることが確実になっていた。本格操業すると将来の解体費用
などとしてさらに1兆円以上必要になる。東電など複数の電力会社幹部から
「こんなの(再処理事業を)やっても大丈夫なのか」と懸念の声が上がって
いたため、経産省側が協議の場を設けたという。しかし02年8月、部品の
ひび割れなどを隠蔽(いんぺい)した東電トラブル隠しが発覚し荒木、南
両氏が辞任、再協議は実現しなかった。

荒木氏(現東電社友)は「記憶が不確か」として取材を拒否。南氏(現顧問)
は協議について「記憶にない」とする一方「当時、経産省との間で再処理を
やめられないか相談が行われており、荒木氏や勝俣氏と議論した」と明かし
た。勝俣氏(現会長)も協議の有無には答えなかったが「再処理をやるかや
らないか5回ぐらい社内で経営会議を開いた」と述べた。広瀬氏は「まった
く記憶にない」と話した。【核燃サイクル取材班】

==============

■ことば

◇六ケ所村の再処理工場
使用済み核燃料から再利用可能なウランとプルトニウムを取り出す工場。
東京電力の連結対象会社「日本原燃」(青森県六ケ所村)が建設・運営して
いる。極秘協議があった02年当時、工場に放射性物質は流れていなかった
が、04年に劣化ウランを流すウラン試験、06年に使用済み核燃料を流す
アクティブ試験に移行。高レベル廃液をガラスで固める工程でトラブルが
発生し08年12月以降、試験は中断している。完成予定時期は18回延期
され現在は来年10月。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111202ddm001040002000c.html

*****

核燃再処理:経産と東電の「全量再処理」当初から破綻
毎日新聞 2011年12月2日 2時30分(最終更新 12月2日 6時10分)

再処理事業推進の両輪である東京電力と経済産業省のトップらが、撤退に
向けて極秘に協議していた事実は、使用済み核燃料のすべてを国内で再処
理する「全量再処理路線」が当初から破綻していたことを物語る。「国策
民営」の両当事者が経済性、安全性に疑問を持つ事業が現在まで続いてい
る点に、原子力政策の病巣があると言える。

関係者によると、04年2月ごろまでは東京電力の役員らがたびたび経産
省や経産省資源エネルギー庁を訪れ、撤退を模索していた。建設費の膨張、
トラブルの続出に加え、04年1月には六ケ所村再処理工場を稼働させれ
ば約19兆円もの費用がかかるとの試算も公表された。見通しは悪くなる
一方だが撤退を表明すれば責任問題に直結するため、経産省も東電も撤退
方針を打ち出さなかった。

「原子力ムラ」の抵抗も激しかった。その一つが、工場稼働の妨げになる
として内閣府の原子力委員会やエネ庁の一部幹部が、使用済み核燃料受け
入れを提案する02年10月のロシアの外交文書を隠した問題だ。当時の
経産省幹部は文書の存在を毎日新聞の報道(11月24日付朝刊)で初め
て知り「文書を把握していれば代替案としてロシアへの核燃料搬出を提示
でき、事業撤退への道が開けたかもしれない」と悔しがった。

結果として再処理事業は継続され、19兆円は産業用・家庭用の電気料金
に上乗せされている。企業が払う電気料金も最終的に商品価格などに上乗
せされていると考えると、国民1人当たり約15万円という計算だ。国民
負担まで強いた再処理工場は今も稼働しておらず、破綻ぶりは一層明らか
になっている。【清水憲司、太田誠一、松谷譲二】
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111202k0000m020118000c.html
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