明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(355)経産省・保安院が、福島第一原発1号機の地震による崩壊を認めた・・・!?

2011年12月15日 23時00分00秒 | 明日に向けて(301)~(400)
守田です。(20111215 23:00)

注目すべきニュースです。経産省・保安院が、福島第一原発1号機の事故
について、地震による破断の可能性を認める解析結果を公表しました。明
らかに「津波原因説」に固執する東電の発表と食い違うもので、より事故
の真相に近づいたものであると思われます。

なぜ今、保安院がこのことを認めるにいたったのか、今のところ、推測し
うるだけの情報がありません。何らかの要因で「隠し切れなくなった」と
いうことかもしれないし、何か他の意図があるのやもしれない。しかしそ
れでも「津波原因説」が崩れる一歩になる可能性を秘めていると思います。

ともあれこの点は、ウォッチを継続する必要ありです。分析を伴わない、
報道された内容だけの紹介になりますが、ともあれ以下に記事を貼り付け
ておきます。

*******************

福島1号機配管 地震で亀裂の可能性
東京新聞 2011年12月15日 朝刊

経済産業省原子力安全・保安院が、東京電力福島第一原発1号機の原子炉
系配管に事故時、地震の揺れによって〇・三平方センチの亀裂が入った可
能性のあることを示す解析結果をまとめていたことが分かった。東電は地
震による重要機器の損傷を否定し、事故原因を「想定外の津波」と主張し
ているが、保安院の解析は「津波原因説」に疑問を投げかけるものだ。
政府の事故調査・検証委員会が年内に発表する中間報告にも影響を与えそ
うだ。 

これまでの東電や保安院の説明によれば、三月十一日午後二時四十六分の
地震発生後、1号機では、非常時に原子炉を冷やす「非常用復水器(IC)
」が同五十二分に自動起動。運転員の判断で手動停止するまでの十一分間
で、原子炉内の圧力と水位が急降下した。この後、津波などで午後三時三
十七分に全交流電源が喪失し、緊急炉心冷却装置(ECCS)が使えなく
なったため、炉心溶融が起きたとされる。

一方、経産省所管の独立行政法人・原子力安全基盤機構が今月上旬にまと
めた「1号機IC作動時の原子炉挙動解析」は、IC作動時の原子炉内の
圧力と水位の実測値は、ICや冷却水が通る再循環系の配管に〇・三平方
センチの亀裂が入った場合のシミュレーション結果と「有意な差はない」
と結論付けた。圧力と水位の急降下は、〇・三平方センチの配管亀裂でも
説明できるという。〇・三平方センチの亀裂からは、一時間当たり七トン
もの水が漏えいする。

東電は二日に発表した社内事故調査委員会の中間報告で、「津波原因説」
を展開、地震による重要機器の損傷を重ねて否定している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011121502000029.html
コメント (2)
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