明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(278)まずは知らなきゃね!・・・あすのわぐまが動画に!!

2011年10月03日 08時30分00秒 | 明日に向けて(251)~(300)
守田です。(20111003 08:30)

9月28日に信楽を訪れましたが、この訪問を前に、「ことばの力、絵の力、
絵本の力」と題した記事を投稿しました。僕を招いて下さったのが、滋賀で
活躍されているあすのわのみなさんであり、その中の、絵本作家の市居みか
さんがイラストを描き、玉崎洋子さんが文を書いて下さった素敵なチラシが
訪問の縁になったからです。
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/954c69322a4325aecc96c8f86eea952b

その、あすのわぐまのチラシが、なんと動画になりました!!くまちゃん
そのものが動くわけではないのですが、絵に色がつき、音声が入り、とても
いいタイミングで、セリフや場面が変わっていきます。素晴らしい!
studio4416さんが編集して下さいました。こんなことができるのだなあと
感心しました。「ことばの力、絵の力、絵本の力」に「映像の力」と続け
なければなりませんね。ともあれみなさま、ぜひご覧ください。約7分です。
http://www.youtube.com/watch?v=HFq8gYjo3-8

sutdio4416さんは、6月11日に京都で行われた脱原発のピースウォークの
映像も編集して下さっています。前にも紹介したものですが、再度、ここに
紹介しておきます。僕がこの日初めて出会って、その歌唱力に驚嘆した
マーリンの歌声が響いています。この即興でうたわれた歌は、何度、聞いて
も凄い。こうやっていろいろな芸術的力が重なって、運動が豊かに、強く、
逞しくなっていくのは素晴らしい。もっとたくさんの力を重ねたいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=4t5EVDq6zI4&feature=related
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明日に向けて(277)避難を阻む「正常性バイアス」

2011年10月02日 23時30分00秒 | 明日に向けて(251)~(300)
守田です。(20111002 23:30)

9月30日、これまで「重くて敷地外までは飛ばない」と政府や東電、また
いわゆる原子力村につらなる「専門家」に繰り返し指摘されていたプルト
ニウムが、飯館村で原発から45キロ離れた地点から計測されていたことが、
文部科学省によって明らかにされました。同じく、これまであまり触れら
れなかったストロンチウムも、80キロ圏内のわずか100か所の調査で、79
キロ地点から計測されたことが明らかにされています。

にもかかわらず、政府はこれまでの「避難準備区域」の解除を行い、閉鎖
されていた学校の再開に踏み切りました。これによって避難していた人々
がまだプルトニウムやストロンチウムが徹底調査されてない地域に、戻り
始めています。非常に深刻な事態です。避けられるべき被曝が再び始まっ
てしまう。しかしこれは今始まったことではありません。311直後から、避
けられた被曝がずっと続いてきてしまっています。

こうした中で、避難の呼びかけを行っていくことが問われているし、放射
線値の高い東北のみならず、東京を含んだ関東各地で、今一度、安全に
対する見直しを行っていくことが必要です。まだまだ隠れている核種があり
うることを考えるならば、子どもや妊婦さんなどの避難は、より広域に
拡大していく必要があります。

しかしこうした呼びかけは、さまざまな反発をも引き起こします。また
東京での収録の多いバラエティ番組などを見ていると、あまりに危機感が
欠如していて、放射能汚染情報との落差に繰り返し驚かされてしまいます。
こうした番組自体が、意図しなくても、危険性をマスクしてしまう要素を
持っています。恐ろしい危機が隠されてしまっている。


こうした中で一体、避難の呼び掛けはどのように進めたらいいのでしょうか。
実はこの問題は、非常に多くの人々が頭を悩ませてきた問題です。避難の
必要性を感じる側と、必要性を感じない側と、家族の間で、友人の間で、
あるいは夫婦の間で、繰り返し苦しい会話が繰り返されてきました。どう
しても親しいものの間の会話ほど、余裕がなく、エキセントリックなものに
もなりがちで、そこから互いの関係にひびが入ることもしばしばです。

ではどうすればよいのか。この問題を捉えるときに有効なのは、今、私たち
の国が、防災心理学で言う「正常性バイアス」に強くとらわれていることを
知ることです。正常性バイアスとは、「思い込みによって、頭が非常事態で
あるという認識に切り替わらない状態のこと」を指します。事態は正常であ
るというバイアス=偏見に捉えられ、事態を正しく認識できないことです。

これは防災心理学では常識とされていることがらです。現代人は、命が危機
に晒されるような経験をほとんどしないため、いざ危機に直面しても、それ
を危機だとは認識できないことが多い。例えば避難警報がいきなりなると、
「誤報」ではないのかと思ってしまうのが、典型的な正常性バイアスです。
そのため、正常性バイアスというロックを解除しないと、人は避難行動を
開始できない。そのため災害を免れられないことがしばしばあります。

正常性バイアスとともに、人の避難を阻んでしまう心理的壁として、同調性
バイアスというものがあることも防災心理学は指摘しています。同調性バイ
アスとは周りのあり方に同調してしまうこと。自分は危険だと思っても、周
りが退避行動をとってないと、それに同調してしまい、自分も危険回避行動
をとらなくなってしまうことです。


具体的な例をあげましょう。1981年10月31日午後9時すぎ、神奈川県平塚市で
防災無線から突然次のような市長メッセージが流されました。「市民の皆さ
ん、私は市長の石川です。先ほど内閣総理大臣から大規模地震の警戒宣言が
発令されました。私の話を冷静に聞いて下さい。・・・」実はこれはあって
はならない誤報でした。市役所関係者は、市民のパニックが起こってしまう
と真っ青になったといいます。

ところが、パニックはまったく起きませんでした!当時、平塚市の人口は
218,185人。警戒宣言を知ったのは全市民の20.1%の約42,000人でしたが、
警戒宣言を信じたのは、そのうちのたった3.9%(約1560人)しかいなかった
のです。半信半疑が10.0%(約4,000人)、全く無視したか信じなかった人が
約36,000人もいたのでした。実際にこれは誤報だったので、平塚市はとても
悪い経験をしてしまいました。

正常性バイアスと同調性バイアスが同時に働いた例としてあげられるのは、
2003年2月18日に、韓国テグ市で起こった地下鉄火災でした。放火による火事
でしたが、このとき乗務員が「小さな事故なので、少しの間お待ちください」
と放送したことに対し、多くの乗客は信じがたいことに、車内に煙が充満し始
めているのに、次の放送を待っていたのです。そうして逃げ遅れてしまった。

このため196人が死亡し、174人が負傷して、今なお後遺症に苦しんでいるそう
ですが、このとき、車両内の死者は142人もいました。つまり火災が発生して
いるにもかかわらず、多くの人が逃げ出さないまま、車内で亡くなってしまっ
たのです。他の人が逃げ出さないので、危機を危機として認識できないままに
悲劇が拡大してしまったのでした。


こうした心理はどうして働くのでしょうか。危機を認識すると、それに対処
しなければなりません。ただちに非常体制に自分を移行させ、それこそ決死
の脱出を図ったり、避難を急がなければならなくなります。それには心理的
垣根が高い。そのため、まずは危機情報そのものを疑うのです。危機でなけ
れば非常行動をとる必要がないからです。心理的にはそう考えた方がずっと
楽で、人間はついつい楽な思考を選択してしまいます。

実はこれは人間の心理的防衛機能の一つで、危機をやり過ごす生活の知恵
ともいえる側面すらあります。危機を危機と認識しないでやり過ごしてし
まうのです。しかし危機が避難を必要とする場合は、生活の知恵どころか、
これは最も危険な心理的な枷となる。そのため防災心理学では、正常性バイ
アスというロックの解除を重視するのです。

またこのため防災心理学では、人はそう簡単にはパニックにならないことを
指摘しています。むしろ恐れるべきは、パニックを恐れる側が、危険情報を
隠してしまうことの方にあると指摘されています。これは「パニック過大
評価バイアス」といいます。行政の多くが陥りがちな偏見ですが、行政が市民
を常に見下しているがゆえに陥りがちな傾向と言えるでしょう。

こうしたロックに陥った人は、それを解除しようとすると抵抗します。それ
を認めるのが心理的に苦しいがゆえに、正常性バイアスにはまってしまって
いるからです。だから説得しようとするとしばしば感情的になってしまう。
これに説得者が同じように感情的に対応すると、ロックはますます強まって
しまいます。およそこれが正常性バイアスの特徴です。


さてこのことを頭に入れて、311以降の私たちの社会の中で起こってきたこと
を振り返ってみましょう。正常性バイアスの典型に上げられる事例に枚挙の
いとまがありませんが、中でも象徴的だったのは3月19日発売の雑誌『アエラ』
の表紙問題でした。『アエラ』は「放射能がくる」というキャッチを載せた。
そして防護マスクした人物の顔写真を載せたのです。下記、ブログをご参照
ください。
http://hikosaka4.blog.so-net.ne.jp/2011-03-19-2

ところがこの『アエラ』に、危機をあおるのはひどいというバッシングが強烈
に集中した。そしてとうとう『アエラ』は編集長のお詫びを出すにいたります。
しかし、今になって振り返ると、この表紙は読者に注意を喚起する極めて妥当
な内容だっと言えます。誤りがあるとするならば、むしろ「放射能がくる」で
はなく「放射能がきた」にすべきだったと言えます。3月19日発売だからです。
この雑誌は販売部数も伸びた。これで3月15日以降の高濃度の放射能を避けら
れた人もいたかもしれない。僕は今でもいい表紙だった思います。

僕自身、思いだすのは、原発がメルトダウンに向かっていると確信し、避難
情報を流し続けた私たちに対し、「メルトダウンという脅しに乗るな」とか
いう情報がネットに洪水のように流れ続け、さらに脱原発を主張してきた人々
の内部からすら、「今回の事故でメルトダウンは起きない」とか、「パニック
を起してはいけない」という言葉が語られたことでした。当時は頭がくらくら
しましたが今ではそれほどに正常性バイアスの力が強かったことが分かります。

しかし今、認識しておくべきことは、この正常性バイアスは今なお、強烈に
働いているのだということです。なぜか。放射能が目に見えず、音もしない
からです。韓国の地下鉄の中では、煙がただよってすらきているのに、逃げ
遅れてしまった人々がいた。いわんや放射能をやです。これが避難を大きく
阻んでいる。正常性バイアスのロック解除こそが必要なのです。


では正常性バイアスの解除のためには何が必要なのでしょうか。防災心理学が
唱えているのは、防災訓練の実施です。これは今回の津波被害でも実証されて
います。防災訓練が行き届いていた地域ほど、事前の避難が進み、人々が被害
を免れることができたからです。そのために日頃から、起こりうる被害を想定
した訓練を行うことが、いざというときの人々の危機回避を可能にするのです。

では原発災害に対してはどうしたらいいのでしょうか。あるいは今、現在、
私たちはどうしたらいいのでしょうか。原発災害に対しても有効なのは災害
訓練なのです。そして実はそれが今回も実証されているのです。災害訓練は
実地訓練だけで行われるのではない。紙の上での図上訓練もかなり有効です。
そしてまさにそのことが、これまで反原発・脱原発を訴えてきた人々によって
繰り返し行われていたのです。

顕著な例では、瀬尾健さんという書かれた本があります。これを開くと、日本
中の原発と周辺100キロ近くの地図が載ってあり、原発から何キロという同心
円が書かれている。それでこれこれ、これらの地域は逃げなければいけないと
書いてある。僕の場合、そうした本を繰り返し読むことで、いつも地震が起こ
ると、震源地はどこなのか、それと原発の位置関係を確かめるクセがついて
いました。万が一、若狭でおきていたらすぐに逃げなければならないからです。

そして今回でも、そういう思考を持っていた人たちは、初期の段階で、蜘蛛の
子を散らすように逃げだしています。つまりこれらの人々は事前に、事実上の
避難訓練ができていたのです。だから正常性バイアスにはかからなかった。
いや正確には、こうしたことを学んでいいてもロックがかかった人もいますが
かからなかった人から早期の脱出ができた。そしてその人々は、3月に水素
爆発やベントなどで飛び出した、チェルノブイリ事故の数分の一ともいわれる
ような放射能の飛来をすんでのところでかわすことができた。とくに子どもを
抱えて逃げた方は、子どもにとても大きなプレゼントを渡すことになったと
思います。


これらを考えるならば、今も必要なのは避難訓練です。そして避難訓練は
まずは放射線の恐ろしさや、原発事故の危険性を知るところから始まるのです。
ですから各地で行われている講演会や学習会、そして原発事故の危険性を
訴え、脱原発を訴えるデモ・ウォーク・パレード等々も、心理的には避難訓練
の位置を持つと言えます。だからこそこれからも大いにこれを行う必要がある。

そして正常性バイアスのロックが強くかかって、例えば危険地帯にいながら
避難の説得に応じない人であるならば、まずはハードルを下げて、そうした
学習会や講演会に誘ってみるとか、チェルノブイリの被害を扱ったビデオを
一緒にみるとか、そういうところから始めるといいかもしれません。また実際
に避難は財政的に大変だし、他にもさまざまに大変でつらい要素があるわけで、
それをゆっくり話し合うのもよいかもしれない。要するにそれらからゆっくり
とハードルをあげていくこと、その討論が必要なのです。

さらにより大きな規模での避難を考えるならば、私たちは、自主避難にも
公的補償、東電による賠償が適用されてしかるべきであることを訴える必要
があります。危機が明らかになってからでは遅いのです。危機の可能性がある
段階で私たちには避難する権利があるのであり、政府と東電は避難させる
義務を負っています。なぜなら後から後から、危機の実相が、小出しに明ら
かにされてきているからです。

メルトダウン・・・どころかメルトスルーしていることも随分後から私たちは
知らされた。プルトニウムが、飯舘村まで飛んでいたという事実もです。それ
らはすべて3月に起こったことです。あのとき政府は事態はそれほど深刻では
ないという言説を繰り返していた。その段階で、政府を信頼せずに飛び出した
人ほど被曝を免れました。政府と東電はそのとき飛び出した全ての人の費用を、
賠償する当然の義務を負っています。


最後に、私たちの社会から正常性バイアスを一掃するため、防災心理学が
私たちに呼びかけている提言を幾つか紹介します。『防災オンチの日本人
人は皆「自分だけは死なない」と思っている」』山村武彦著、宝島社からの
抜粋です。なお同書の発行は2005年3月16日です。これをぜひみなさんで回し
読みしてください。また正常性バイアスに関して、過去に「明日に向けて」
で触れた記事も末尾に掲載しておきます。ご参照下さい。


知っておきたい心の防災袋

知っておくべき人間の本能
○人は都合の悪い情報をカットしてしまう。
○人は「自分だけは地震で死なない」と思う。
○実は人は逃げない。
○パニックは簡単には起こらない。
○都市生活は危機本能を低下させる。
○携帯電話なしの現代人は弱い。
○日本人は自分を守る意識が低い。

災害時!とるべき行動
○周りが逃げなくても、逃げる!
○専門家が大丈夫と言っても、危機を感じたら逃げる。
○悪いことはまず知らせる!
○地震は予知できると過信しない。
○「以前はこうだった」ととらわれない。
○「もしかして」「念のため」を大事にする。
○災害時には空気を読まない。
○正しい情報・知識を手に入れる。

***

明日に向けて(12)避難を遅らす「正常性バイアス」(3月31日)
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/47e99b860ac0c9fc53a78165a2aa6a2e
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明日に向けて(276)福島・飯舘でプルトニウム検出 原発から45キロ地点

2011年10月01日 09時30分00秒 | 明日に向けて(251)~(300)
守田です。(20111001 9:30)

昨夜、ニュースで飯舘村からプルトニウムが検出されたという報道が流され
ました。重大ニュースです。以下、毎日新聞の記事の冒頭を紹介します。

***

文部科学省は30日、東京電力福島第1原発から約45キロ離れた福島県飯舘
村を含む同県内6カ所の土壌から、同原発事故で放出されたとみられる毒性の
強い放射性物質のプルトニウムが検出されたと発表した。事故後、同原発の
敷地外でプルトニウムが検出されたのは国の調査では初。原発80キロ圏内の
広範囲で放射性物質のストロンチウムも検出され、影響が広範囲に及ぶことが
改めて裏付けられた。

***

僕はこれまで、折に触れて、プルトニウム飛散の可能性について触れてきまし
た。同じ観点から分析を行っている方の考察なども紹介してきました。しかし
多くの方から、プルトニウムの扱いは慎重に・・・。プルトニウムは思いから
それほど飛ばない・・・。南相馬や飯舘にプルトニウムがあるというなら、
証明して欲しい・・・などの意見をいただいてきました。

非常に残念なことといわざるをえませんが、プルトニウムが原発から45キロ
まで飛んでいたことが文部科学省が公表したことで、やはりプルトニウムの
かなりの拡散の可能性が高いことが明らかになりました。僕はこれを予想して
いましたが、しかしそれでもこの現実になんとも言えない怒りを感じます。
政府がこのことを明らかにしなかったために確実に多くの方が被曝したからです。

プルトニウムはα線を出す放射性物質であり、内部被曝したときの危険性は
他の核種と比べて格段に高いです。原子力推進派のICRP(国際放射線防護委
員会)でさえ、エネルギー量を20倍に換算すべきだと指摘しています。ECRR
(ヨーロッパ放射線リスク委員会)の場合、プルトニウムに限らずですが、
同じ線量の場合、内部被曝を外部被曝の600倍(平均)の脅威とみなすべきだ
と指摘しており、これらを考えたときに、α線による被曝の影響は甚大です。

また記事から読みとれることとして重要なことは、この調査が、原発80キロ圏
内の100か所という極めてわずかな規模でしかなされていないこと。しかもそ
の程度の調査でもストロンチウムに関しては79キロ地点で観測されており、
より広範囲への拡散の可能性が極めて高いことです。早急にもっと徹底した
調査が行われる必要があります。

同時に、汚染濃度の高い地域からの住民の方々の避難をさらに急ぐ必要があり
ます。そのために避難への公的賠償せよという声を高めていくことが重要です。
すでにさまざまな深刻な健康被害がはじまっていることが報告されています。
被害を少しでも減らすために、汚染地域におられる方は、今からでもぜひ
移動して欲しいです。

今日はこれからある組合大会に招かれて、神戸に向かうので、続きは後ほど
書きたいと思います。ともあれこのニュースは極めて重要です。重大ニュース
の連発に慣れてしまわずに、いまここにある私たちの危機を見据えましょう。
何よりも、もっとも被曝している可能性のある方たちを助けるための活動を
強化しましょう。

なお末尾に、参考までに、これまでプルトニウム汚染等の可能性について
論じた記事を貼り付けておきます。


****************

東日本大震災:福島・飯舘でプルトニウム検出 原発から45キロ地点

毎日新聞 2011年10月1日 東京朝刊
文部科学省は30日、東京電力福島第1原発から約45キロ離れた福島県飯舘
村を含む同県内6カ所の土壌から、同原発事故で放出されたとみられる毒性の
強い放射性物質のプルトニウムが検出されたと発表した。事故後、同原発の
敷地外でプルトニウムが検出されたのは国の調査では初。原発80キロ圏内の
広範囲で放射性物質のストロンチウムも検出され、影響が広範囲に及ぶことが
改めて裏付けられた。

調査は6~7月、原発80キロ圏内の100カ所の土壌で実施。同村と双葉町、
浪江町の計6地点から今回の事故の影響とみられるプルトニウム238が検出
された。多くの地点でプルトニウム239、240も検出されたが、事故の
影響か特定できないという。

文科省によると、いずれの地点も過去の大気圏核実験によって日本に降ったと
みられるプルトニウムの最大値を下回ったが、238は事故前にほとんど検出
されていなかったため、今回検出された238は、同原発でできたものと分析
した。

検出された最大濃度は、プルトニウム238が土壌1平方メートルあたり4ベク
レル(浪江町)、239と240の合計で同15ベクレル(南相馬市)。飯舘
村で検出された238は同0・82ベクレルだった。文科省は「人体に影響を
及ぼす値でない」としている。プルトニウム238の半減期は88年。東電は、
プルトニウムは放射性ヨウ素と比べて重く、拡散しにくいと説明していた。

◇79キロの白河ではストロンチウム
一方、ストロンチウム89は約79キロ離れた同県白河市など半数近い地点で
検出。半減期が約50日と短いことからいずれも事故による影響と分析した。
最大濃度は同2万2000ベクレル(浪江町)。文科省は事故で放出された
放射性セシウムとの分布の違いに注目、ストロンチウムは骨に沈着しやすい
特徴があるため、追加調査する方針。

松本純一・東電原子力・立地本部長代理は30日の会見で「避難住民が戻れる
よう、どのような放射性物質があるのか調べるのは重要。政府と相談しながら
サンプリングの方法を検討したい」と話す。【八田浩輔、河内敏康】
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20111001ddm001040040000c.html

地図
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110930-00000120-mai-soci.view-000

*************

明日に向けて(204)南相馬からSOS プルトニウム・・・!?
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/ecfc5630f05acaf7804b66497782dcc2

明日に向けて(149)キュリウム・アメリシウム・ストロンチウムが検出された!
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/29360d5be7cccc6d875fbd108858455c

明日に向けて(141)福島県内11か所からストロンチウムを検出
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/0c666a3aaea2906ae4e6647490e5f7a9

明日に向けて(139)原発敷地外でプルトニウム検出
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/3e530cd619639ee55e1caeb1b5fc3deb

明日に向けて(126)福島浜通りはプルトニウムで汚染されているのではないか?
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/f2e0807e72406d79456150285535c63c
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