最近、暑いのでPENファンは一休みかな? 修理が来ませんよ。では、北海道のINOBOOさんからキヤノン旧F-1のきれいな個体が来ています。特に故障の部分はなくて光学系の清掃だけのようですね。点検していると、サーボEEのソケットのカバーが割れて欠落していますね。画像では見えませんね。
new F-1も使いましたけど、元々FTb育ちの私としては、旧F-1は正常進化を遂げた兄貴分のようでがっちりとして迫力満点です。当時は高くて使えなかったんですよね。バイクにもお金が掛かっていましたからね。FTbでこうなれば良いなぁと思っていたペンタプリズムの分解式、このレールが本当に高級に感じましたよね。私は、組立ての治具として毎日抜き差ししていたんですよね。
後ろは鏡ではなくて私が所有しているF-1です。この頃だったかな? レースのF1が日本の富士スピードウェイで開催されてね。6輪のタイレルなんがが走っていたね。そのレースのF1と関係があるのかなぁとか思った。ハイホンが入っていないだけだもんね。
このソケットです。A-1の電池フタとか、キヤノンのモールド部品は結構破損しますね。
特徴的な平べったいペンタの山ですが、平面なので結構へこんでいる個体が多いです。ボディーは極上ですがペンタだけ惜しいです。前の個体は私所有の個体できれいでしょ。海外からの出戻りです。アイビースカバーは、また部品が出ていた頃に数個確保しておきましたが使わないとゴムが白化してきます。どちらも巻き上げレバーにカバーが付いた後期モデル。製造時期も近いです。
こちらの画像の方が良くわかりますね。しかし、当時は見えた情報窓のシャッタースピードが読み取れません。視度補正アダプターが必要です。
キヤノン販売が売っていたシャッターボタンを付けています。これは押し易いです。10個ぐらい持っていたはずですが、さてどこへ行ったやら・・
この300mmはニューFDなので、この後のA-1で使っていたレンズ。
やはりバヨネットリングのある旧FDが似合いますね。しかし、大きく重いレンズです。この35mmは、確か正規品ではなくて、検査課でキズで落された個体の抽選販売に先輩に頼んで買ってもらったもの。色に独特な癖がありますね。
旧F-1には色々なアクセサリーが用意されていましたね。スピードファインダー、ウェストレベルファインダー、サーボEEファインダー、そして、私が組立をしていた画像のブースターTファインダーです。一応記念に持っているのですけどね。非常に不安定な装置で組立調整には苦労しましたね。トップ面のめくら蓋はカバーを取り付けてから輝度調整をするため抵抗。すべて保護テープを貼った状態で組立られます。少数生産なので流れ作業ではありません。最終検査に合格した個体にシボ革が貼られます。
スイッチはこの回転ノブ。Cのバッテリーチェッカーから復帰しない個体があって、シム調整やスチールボールのグリスなどを調整します。カバーと本体の合いもイマイチなんですね。メーターのレンズは上下2個所のカシメですが、ケトバシでは割れるものもありました。
アイビースシャッターのクリックの感触まで検査規格がありました。シャッターダイヤルのカップリングレバーも同じ。
本体レール面との抜き差しにも規格がありました。個体によってレールの仕上がりが異なるため、白いジュラコンのコマに寸法違いがあって選択使用しました。最初の工程ですね。完成するとシリアルプレートを貼ります。この個体はきれいに貼ってありますね。数字の打刻で裏面の平滑が失われて、やすりで削って貼ったこともあったような・・
結局なにもしないで遊んでいるだけです。それでも旧F-1は楽しい。サーボEEに比べれば小ぶりと感じていましたが、久しぶりに見ると巨大ですね。Cdsを2つ使っていますが、特性が出ないものがあって、ABCと三種類に分けてBはB同志の組み合わせ、AはCと組み合わせますが、AC組は特性が外れる場合がありました。あとは、ガバナー解除のマグネットや可変抵抗などの原因による不具合も記憶にあります。
FTbと比較してみる。基本のレイアウトはやはり似ていますね。モリブデングリスとテンプグリスを交換しておきます。
フォーカススクリーンは9種類存在して、標準はマイクロスプリットの「E」ですね。
このレール式を見た時「スゲー」と思いましたね。なんで傷が付かないのだろう? と不思議でした。
底蓋はねじ留めではなくて、電池蓋で留めています。モータードライブを装着するときに簡単に底蓋
を外せます。
FTbとの比較。New F-1がデザイン時に気に入らないのは、ペンタの上にホットシューを装備したためにFTbのようになってしまったこと。やはり旧F-1の平べったいデザインが気品とセンスを感じますね。