今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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SEIKO 56GSなのだがの巻

2017年02月25日 20時04分20秒 | ブログ

少し更新が遅れました。先日セイコー56KSをやりましたが、今回は56GSをやり始めたのですが・・難儀をしておりますぅ~。GS専用のSSベルトのコマを外して欲しいとのご依頼でしたが、高級機の場合連結ピンがネジ式なんですね。それが内部のネジ部分が錆ついて緩んでくれないのです。結局、2日掛かりで緩めましたら、先端のネジ部分で折れてしまったようで万事休す。ステンレスでも錆びますし、ネジ部が錆びるとステンレス鋼でもネジ切れるぐらいに固着してしまいます。このベルトは残念ですが放棄・・ドライバーを2本壊しました。

ケースも研磨をしましたが、ここでもひと悶着あって、とても恥ずかしいので書けません。気を取り直して機械のO/Hをします。前回と一緒なので書くこともないですが・・KSもそうでしたが、洗浄のベンジンがかなり濁りました。相当汚れていましたね。事前の精度は極端な遅れでした。GSの香箱は金の蓋ですね。

過去に何度かO/Hを受けていますね。特に問題は無く、一番受けはすんなりとホゾが入ってくれました。

 

で、最後にカレンダー機構を組んで行きますが、ここで問題あり。56系はカレンダー早送りの揺動レバーが不良となって早送りが出来ない個体が多いのですが、この個体も竜頭をゆっくり回すとギリギリのところで送れない感じです。本質的には揺動レバーの交換が望ましいのですか、今回はピンセット先の日曜制レバーのバネを弱めることで調整をしました。

文字盤と針を付けましたが・・秒針が文字盤の位置によって上下に振れている。どうも四番車のホゾが微妙に曲がっている気がしますね。

 

自動巻きの回転錘の状態は最悪ではないものの、樹液のような液が噴出しています。これは何なのでしょうね? そもそも金属の材質は??

 

今日は新宿の病院に検診で行ってましたので作業はしていません。昨夜、ケースに九面カットの純正風防を取り付けました。オリジナルは普通の(と言っても中央が僅かな高いドーム)平面風防ですが、少し事情がありましてその・・しかし、中央線のホームに降りたら外国人観光客だらけ。「なんじゃこれは」買い物の予定もありましたが、さっさと帰って来ました。

朝、テレビをつけましたら東京マラソンをやってました。あぁ、昨日の新宿の外国人観光客はこれだったんですね。では、作業をします。自動巻きの一番仲介車に指定のS-4モリブデングリスを塗布してセットします。

 

 腐食を磨いた回転錘のボールベアリングに注油をして取り付けました。

 

 

貴重なデッドの九面カットガラスに交換して、なかなか豪華な雰囲気になりましたね。

 

純正ベルトは2本来ていますが、上はコマ間に伸びがあって、下は伸びは無いのですが、良く見ると右側のコマが割れている。う~ん、困りましたね。

 

取りあえず両方のベルトを研磨、ヘアライン・洗浄をして取り付けました。56GSは、あまり高級感はなくてLM(ロードマチック)と変わらない(裏蓋のメダリオンはある)雰囲気ですが、カットガラスに交換したことで、高級感が上がりましたね。

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