今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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かなり問題PEN-S3.5の巻

2019年09月22日 20時17分06秒 | ブログ

日曜日はヤマトの配送が遅く、到着前に外出してしまいましたので夜になって再販配達で届きました。中古カメラ屋様から緊急のご依頼でシャッター不動のみの限定修理とのことです。外観もかなりくたびれていて、汚れもひどいので、私、ばっちいカメラは触りたくないので洗浄をしたところ。では分解だけでもやっとこ。

 

たぶんアマチュアさんが分解しています。巻上げダイヤルがすごい接着の仕方。大丈夫かなぁ?・・

 

 

ストロボが発光しないとのことでしたが・・ちゃんと導通していますね。ストロボのアース不良ではないですかね。

 

 

当然シャッターは分解歴有りです。本来はシャッター羽根に油は回らないシャッターなのですが、油膜が光っていますね。故意に付けたんじゃないの?

 

 

ファインダーもすごい接着がされています。見なかったことに・・

 

 

とにかくね。こういう素性の個体は決まって油汚れでゴテゴテなんですね。それでは組立が出来ませんので、すべて洗浄したところ。シャッター羽根の腐食が進んでいます。

 

油が回ったシャッターは、ハウジングのバックプレート裏にも油が流れていますので洗浄しておきます。ストロボの接点を点検しておきます。

 

 

一番手前のネジが緩んでいます。リンケージと2軸も本来は洗浄したいところ。

 

 

シヤッター完成。昭和40年4月製造のシャッターとしては部品の劣化が進んでいました。出来るだけの処置をして組みました。

 

 

このまま組もうかとも思いましたが、やはり組めません。洗浄して来ます。

 

 

ヘリコイドグリスは抜けてスカスカです。洗浄と交換をしておきます。

 

 

本体側は完成。駒数ガラスは一度剥離したものを再接着されていますが、90度傾けて接着をしてあるのでトップカバーと密着出来ず、正規の位置より沈んだ状態になるのです。すると駒数針と接触をしますが、すでに針のメッキが削れています。巻き戻し軸のカラーを調整する調整シムが抜かれているため、トップカバーを締めてもカラーが空転します。これらも直してあげたいのですが、私にはその工数を与えられていないのが残念。

ストロボの発光テスト。問題ありません。

 

 

緊急の作業でした。

 

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