珍しいクセナー40mm f3.5付のローライ35ですが、ヘリコイド固着や沈胴緩いなどでO/Hに来ています。点検で沈胴部の首振りが大き過ぎる。なんで? あら~、下のレールが欠損していますよ。オーナーさんも気が付かなかったのかな?
裏側には2個の留めネジが残っていましたので、使用中にネジが緩んで紛失したものと思います。乾燥で爪が割れて瞬間で貼って作業を頑張っています。(^^;
沈胴に緩みが出ている個体の多くはフェルト下に調整用の紙が入っています。微調整用のおまけがあるのがセオリーです。しかし、フェルトの緩みが早く沈胴が首を振るとレールに負担が掛かってネジが緩み、最悪、今回のように脱落してしまった。と言うことではないかと推理します。フェルトの調整と中古のレールを探して取付けておきます。
ヘリコイドの固着ですが、大体見当はついていました。↑の部分にネジがありますね。
前玉を外してみると・・沈胴部を操作するので、この3本(1本はストッパー兼)のネジにはストレスが掛かっていますので緩みやすいのです。1本が脱落して稀に挟まっていたのでピントリングが固着したということ。ネジロックを塗布してねじ込んでおきます。
フィルムカウンターの動きを確認するとカウンターが進まない現象有り。このカメラは裏蓋側にカウンターがあるので、本体側との連動で不具合の原因がさまざまあります。この個体は過去に分解を受けていて、ピンセット先のスプリングリングが欠落しています。これが無いと正常に動きません。