今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

困ったローライ35ブラックの巻

2022年11月05日 21時00分00秒 | ブログ

中古カメラ店様仕入のローライ35Sですが一見よさげですがいけません。まず問題はレンズのヘリコイドが固着していてビクとも動きません。

 

シャッターユニットを分離しました。ヘリコイドのリングががっちりと噛み込んで動きません。ネジは固着すると強大な力を出して大きな力を掛けても緩まないのです。では奥の手工具で・・

 

とりあえず本体側のメンテナンスをして行きます。スプール軸やアイドラギヤを洗浄グリス塗布します。

 

ファインダーは過去に分解清掃されていますがそれでも汚れ放題です。

 

 

接眼レンズを分離して清掃して戻します。

 

 

その他、シャッターの低速不調ですのでガバナーを洗浄メンテナンスしました。ここで、内部からプラのかけらが出て来ました。ローライ35の場合嫌な予感です。予感は的中。のチャージギヤのカムが欠けています。最悪だね。。この部品は皆さん壊してくるのでストックがありませんが、そうもいかないので虎の子の1個と交換します。

画像の取り忘れ。沈胴チューブの動きにガタが多くスムーズでないため分離してフェルトの調整をして組み上げたところ。

 

 

裏蓋の巻き戻しダイヤルの回転が渋いので分解清掃をします。

 

 

シャッターは分解されています。その後でヘリコイドが固着したものか? スリ割りがかなり力を掛けられて痛んでいます。ここは緩み止めが塗布されているので、そのまま緩めようとするとこうなります。定盤の上で頭の形状を修正しておきます。

とりあえずすべて分解をしてからヘリコイドの切り離し作業をします。

 

 

左側のヘリコイドアウターが回っていますね。原因はネジ面の腐食による固着だと思います。何度もグリスを入れ替えてラップ修正をしておきます。

 

あとは通常とおり組み立てて行きます。

 

 

トミーのリペイント (sakura.ne.jp)