オーナーさんご自身でも分解組立をされるようです。PEN-D #6710XXが到着の後でPEN-Dの分解部品が届きました。「あと10年使えるようにしてください」とのことですが、このシャッターは厳しいかも知れませんね。まぁ、頑張ります。時に問題は巻き止めが利かないということのようです。あ~なるほど・・
ここのネジは工場で調整されていて緩み止めが塗布されていますので緩めてはいけません。巻上げロックの掛かり量を調整してあります。
あと、シャッター連動の→のレバーが|の位置に飛び越していました。これですと巻き止めは掛かりません。
古いモルトをドライバーの先でゴシゴシ落としましたか? 剥離が不完全な上にアサヒさんのモルトを貼った? 古いモルトの除去は溶剤で溶かして楊枝で取り除けばダイカストに傷を付けません。とにかく汚れ放題なのでモルトの除去後洗浄します。
絞りリングのダンパー用ブラシが1か所しか付いていませんね。まぁ、このような調整の個体もありますけど、普通は2個か3個で、D3の頃になると殆ど3個です。1個の押さえだと回転の重さが回転角度によって変わってしまうことがありますね。
ヘリコイドグリスを入れ替えてからシャッター部品を分解洗浄して組み立てます。
組み上がったシャッターユニットとヘリコイド部。問題は後玉です。
右がオリジナル。D系の後玉はどうしてもこのように曇りますね。これは拭いても取れません。PEN用レンズはコストが厳しいのかガラスやコーティングの質があまり良くないと感じます。ローライ35などは、殆ど清掃でクリアーになる印象ですが高級カメラと比較は出来ないですね。レンズが健全であれば生き残れる個体も沢山あるのに惜しいと思います。今回は、後から来た左のレンズを使います。
この個体もシャッターユニットとダイカスト本体との位置決めピンを無くして来ています。製作して取り付けます。
前玉はリングナットのスリ割に塗装ハゲがありますが分解出来たのでしょうか? 特に曇りはありませんでしたが清掃をしておきます。
メーターの感度はしっかり出ているんですね。セレン恐るべし。メーター窓や駒数窓の曇りやキズが多いので研磨をしておきました。
やはり専用のフィルターは薄くピッタリと合っていますね。10年間しっかりと使ってくださいね。