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カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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定番破損のローライ35の巻

2024年06月14日 21時00分00秒 | ブログ

何か急に暑くなって来ましたね。今年の梅雨はジメジメ降り続かないとか。雨も嫌いだけど歳を取ると暑いのも堪えますね。で、新しくしたパソコンもWIN11のフォトアプリが変になって画像が取り込めない状態になりました。再インストールをして何とか取り込みは出来るようになりましたがまだ完治しません。で、作業の方は暑いのでね。ボチボチやっていましたが、ローライコードⅣは中々良い子で特に問題はなくシボ革を貼って終了です。

問題は次の子です。ローライ35ブラック #6262XXXはシンガポールですけど、巻き上げレバーが固着です。イヤな予感がしますね。

 

思った通り、樹脂のチャージギヤのカム部分が折れているのと、大ギヤの可動規制用ピンが抜けています。どんなバ〇力なんだよ。巻上げをしてあるかの確認の時は軽く巻き上げてくださいね。

そうそう私のところにも交換の良品部品が有るわけではありません。今回は修理で再使用します。と言っても材質がジュラコンなので接着は利きませんから。

 

その他は定番のファインダー清掃などして沈胴の調整もしておきます。

 

 

このシャッターは分解されている? 何か傷だらけだよね。

 

 

スリ割が壊れているので分解されて居るのでしょうね。

 

 

レンズとシャッターの清掃をします。ヘリコイドグリスが劣化しています。そもそもグリスをつけ過ぎなんだよね。

 

はみ出したグリスは横に流れて潤滑に使われることは無いのです。

 

 

何とか清掃を終えて本体に取り付けます。

 

 

清掃をした前玉を取り付けます。

 

 

ローライ35の距離目盛についてお問い合わせを頂いていました。距離リングは本体側には差し込まれているだけで、前縁のリングのネジを絞め込むことで挟んで固定しているだけです。そのため▽と∞を自由に合致させる調整が可能ですが、逆に言えば正確に合わせるのは瞳の位置でも見え方が変わるので厄介なんです。ローライ35Sは構造が異なるので調整は出来ません。

組み立てたところ。距離目盛は溶剤に非常に侵されやすい材質で、すでに接着剤のようなものが付着していました。私のしわざではありません。

 

上下カバーの材質はアルミ製です。これで完成です。

 

 

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