最近、PENの修理ご依頼が少ないです。PENの作業もしておりますので修理のお問い合わせをお待ちしております。で、特に取り上げる大きな話題もありませんが、簡単にUPして行きます。レンズ付きのPEN-F #1476XXですが、巻き戻しダイヤルのレバーがへこんでいますね。
これは、中央のネジが純正ではないためです。このネジでレバーを留めていますので、規格外の高さの低いネジを使うとレバーが下がってしまいます。純正ネジに交換します。
PEN-Fは古いですから殆ど分解をされています。駒数盤を留めるネジの下に入るウェーブワッシャーが入っていませんでした。これが入っていないと駒数ギヤに上下ガタが出て、噛合いが外れる可能性があります。追加して組みます。
F用の38mmはヘリコイドグリスが完全に流化していて内部はドロドロです。すべて洗浄脱脂をしてから組み立てます。
花文字や他の文字も色入れが抜けかかっていますので入れ直しておきました。
これはPEN-FV #1062XXですが、初期型なのでシャッターユニットやセルフタイマーユニットも変更前が付いているはずですが、この個体恐らくSSにてタイマーユニットを後期のものに交換されています。すると、留めるネジ位置が変更されているので↗ネジ孔が合わないのです。そこで、巻き戻し軸部分にタップを立てて→取り付けてありますね。
こちらはPEN-FTブラック #2486XXですが、シューを取り付けていたのでトップ面がへこんでいます。これを修正します。
電池室の液漏れがリード線を伝わって基板を侵しています。問題はそれだけではなかったのです。
ガスの影響でしょうね。Cds基板も侵されていて、取り出しのターミナルと中央部分から割れておりました。貴重なブラックモデルですから直さないわけにもいきません。ストックのユニットに交換して組みます。
フィルムの巻上げテストでスプールが滑ってフィルムが巻けない症状。分解をしてみると、右が組まれていたバネで標準バネ(中央)からカットされています。左は当方オリジナルの強化バネです。これは稀に見ますが、この部分は過去に分解を受けていませんので、工場で組み立てた時、バネが強くてスプールの回転抵抗が大きいのでカットして合わせた。のではないかと思います。しかし、条数を減らしてしまうと経時的にバネの張力が弱くなってしまうのでしょう。今回は標準バネに交換して解決します。
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