ジャーマニーの#3073XXXですから一応初期型でしょうか? 販売のためのメンテナンスをしますが、大きな故障はないので書くこともないかも知れません。不調の定番、シャッター、レンズ、ヘリコイドなど作業指示があります。絞りダイヤル不良となっていましたが、回転が少し重いのとロックボタンの復帰がスムーズでない程度ですかね。ダイヤルを分離して清掃と潤滑をしておきます。
露出計は動くのかな? 電池を入れてチェックします。少し感度が高い傾向にあるのと受光窓を塞いでもメーター針が完全に左端まで戻りません。これはジャーマニーに多く出ている症状で、Cdsの劣化です。今回は実用上の問題はないの調整のみとします。
ファインダーは清掃で特に問題はないです。ここはドイツ製の良いところ。スプール、スプロケット軸とアイドラギヤの清掃と潤滑をしておきます。
過去の分解の間違いを修正します。巻き上げギヤの噛合いが1歯間違っていましたので直します。また、↙のリターンスプリングのテンションが1回転多い。これですと巻上げが重くなります。低速不調ですの↓のガバナーの清掃と注油をします。右端の電池室に絶縁テープの貼り付け。
底部です。赤↘←のネジは殆ど緩んでいますので増し締めしておきます。この個体は初期型なので↓のカウンターの逆転防止爪の下に補助板バネが入っていません。しかし、現状は36枚まで問題なくカウンターが進みますのでこのままとします。
中玉のコーティングカビは残念ながらコーティングを侵しています。
完成したシャッターユニットを沈胴調整をした本体に取り付けます。
トップカバーは洗浄してあります。レリーズのスライダーにグリスを塗布して取り付けます。
開閉レバーはまだ樽型で、巻き戻しダイヤルは樹脂製となった頃。巻き戻しダイヤルは回転が重くなるので洗浄をして樹脂の白化を戻しておきます。