ローライフレックス3.5Dですが、シャッターやレンズ、ファインダーと一通りのメンテナンスをしていますが、問題はフォーカシングの繰り出し感触です。ガタがあるとご指摘頂いていますが、このダイヤルは軸に固定さけておらず側面カバー側に付いていてそちらのガタを感じますが、それ以外に回転に違和感があります。
前カバーの前面から見て左上部を指で押すと「カクッ」とへこみます。これはカム部に問題がありますね。巻上げハンドルの重さもありますので分解をして行きます。
巻き上げ系のユニットを分離します。軸部のグリスが乾いています。これはやり直すとして・・
問題はここです。正式にはストラットと言うのかな? 繰り出しのアームですが、カムとの当り面より↑に上がっています。恐らく前方から強い力を受けてストラットが↑に変形しているために、前カバーを押すとカムから脱落してしまうということでしょう。当り面がズレて半分程度しか掛かっていません。恐らく先端に付く樹脂のチップも圧縮変形しているのでしょう。変形部分を修正しますが、この部品は熱処理が入っていますので不用意に力を掛けると折れる危険があります。
反対側は無事のようでグリスを入れ替えます。こちらの問題は被写界深度スケールの動きが悪いです。画像の8時と4時のレバーにより作動しますか、こちらの動きは軽く正常です。
スケールはダイヤルに組み込まれていて、カシメですので分解が出来ません。何度も洗浄を繰り返してスムーズに動くようになりました。距離表記がftですからアメリカからの仕入れでしょうかね。
巻上げハンドル部の固定ピンが抜けませんでした。画像はヤスリで修正をしてありますが、恐らく何度も分解でピンが緩くなり、終端をペンチで潰しておまけに中央部を曲げたのでしょう。
シンクロなどの化粧ナットを分離組立するには汎用工具ではスリ割を痛めてしまうので専用工具を作ったりします。
ベビーローライのメンテナンスをしておきます。シャッターの羽根油と低速不調、セルフ不調などがあるのとレンズの曇りがあるのでメンテナンスと清掃をしておきます。
使用が出来ないほどではありませんが、交換指示ですのでミラーを交換しました。このモデルのミラー着脱はテンション部分が無く、無理をするとミラーが割れるので非常に面倒で苦手です。
清掃した「FIELD LENS」を載せてフードを取り付けます。
セルフタイマーボタンを押してもセルフ、M・X切り替えレバーが動かない。↑の方の画像に写っているレバーの曲がり。強く押し過ぎたのでしょう。修正をしておきます。
ベビーローライのオートマットはこの突起でフィルム厚を検知します。
ローライ二眼レフのシンクロ接点は分解組立が知恵の輪のような作業ですね。